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#219 管理職は現状の延長線とは異なるポストである 24/7/22

みなさん、こんにちは。
今日は、管理職の登用・昇格を考えます。

(実例を基に編集しています)
考えるきっかけになったのは、少し前に人事制度の改定チューニングを検討している中での議題です。
ちょっと人事の専門用語になりますが、等級制度とその格付けのありかた≒評価の仕方とその実際の運用が焦点になります。

まず、現在地点を改めて考察し、事業責任者と目線あわせをします。課長への登用、部長への昇格、その上の部門長と、どの階層をとっても現状実態は、現状の延長線上で登用や昇格を判断している、です。

では、現状の延長線上とはどういうことか、です。

それは、たとえば課長への登用を考えてみます。課のメンバーや現場責任者としての業務遂行能力と、現場責任者やコア担当者としての業務品質管理スキル、この2つを基準に考えていることです。業務遂行能力、業務品質スキル、ともにあくまでもその現場で通用する、でしかありません。

一方、管理職、課長になれば、現場やチームとのかかわり方は、ニュートラルな意味で距離が生まれます。

自分が直接的に手業を駆使して、タスク、問題解決を遂行するのではありません(危機の場面は別です)。それらの仕事は、あくまでもチームメンバーが担うことです。

では、課長は問題解決とどのようにかかわるか、です。

それは、チームメンバーが問題解決そのものを企画・実行できるよう、リードすることです。

たとえば、その問題を解決した後のありたい状態が右なのか左なのかを定める、現場が問題解決を進めるために「赤か白か決めて、意思決定する」ことと考えます。

問題解決そのものを遂行するのではなく。問題解決のためにリーダーシップを発揮することこそが課長の仕事です。そして、成果を出す、ことです。

話が広がりましたが、リーダーシップの発揮や、それを通じて問題解決し、成果を出す。この課長の仕事(職務)に求められることに対して、登用に足る人材なのかどうか、で判断せず、現場・現業のタスクや問題解決が頭一つ抜けてできている、で判断してしまっています。

これが現状の延長線上で登用、昇格している事実です。これの何が問題か、と言えば、課長としての成果を出せないリスクが高まることです。

なぜなら、課長の仕事はそれまでとは異なるからです。異なるとは、一義的にわかりやすく言えば、現場の仕事で発揮した業務遂行能力が変わることです。もちろん全く使えるものがないか、と言えばそうではありません。0か100ではありません。

さらにいえば、これまで規範としてきたマインドセットとは異なるセットアップをされていることが求められます。ここでいうマインドセットとは、たとえば、前段に記述した「問題を解決すること」ではなく、「問題を解決するためにリーダーシップを発揮すること」です。

ですから、課長や部長に登用する見込みがあるかどうかは、そのものさしで見る必要があり、現状の仕事の延長線上でみないことです。

逆を言えば、そのポストの候補になる従業員に対しては、課長、部長で求められる成果を出すためのスキルやマインドセットを、現場にいるうちからセットアップしておくことが、ポストに向けての人材育成・成長支援です。

さて、みなさんの所属する組織では、どんな基準が使われていますか。
それでは、また。

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