MISSING YEARS その16~2008年の巻

前年の大晦日に受けた洗礼がきっかけとなり、ますます即興表現に没入していく傍ら、ライブハウスを中心とする女性SSW界に嫌気が差す決定的な出来事が起こり…と言いつつも、逃げ道としてのライブハウス通いは終わることがなく、遂には自分から発信する場所を作ろうという決意が芽生えます。その計画も、数年空回りした挙句瓦解してしまうのですが、その後のことを考えるとそれでよかったとしか言えません。

音楽享受者としては、空耳アワーに没入した前年以上に罪な出来事に見舞われ、堕落した生活の中心になってしまうのですが、それに関しては触れません。ただ、それがきっかけとなってFacebookに登録することになるので、いいコミュニケーションの手段になったとは思っています。海外の人相手だったし(汗)。そのおかげで、新しい音楽商品を買うという行為がますます疎かになります。まぁ、ヒットチャート状況を見れば、それも納得なんですけどね。この年のヒット曲に、現在の自分は何を想うのでしょうか…別の重要なことをしながらしたためたせいで、関係ない小言がいっぱい入っちゃってますが、なんとかオミットしました。


「いきなり名曲!このグループに関しては複雑な印象がつきまとってたけど、この曲は音ゲーでやりまくったからな(汗)。音ゲーで聴き方が変わったのは2010年からなんだけど、人生いろいろですね。前々回の最後が奇しくもあゆの同名曲だったけど、そっちが完全に霞んだ。」


「前々回の16曲目と一緒で、この頃のこの人達に売れてたってイメージがない。相変わらず、この人達らしい芸風だけど、震災前からこうだったんだな。前年のリストに『若者のすべて』が選ばれなかったのが余計解せない。」


「いましたよね…未だに懐メロチャンネルでよく流れるけど、ソロ歌手ってイメージが浮かばなかった。今の曝け出し系J-popの雛形となってるよね。自分としては刃向かうべきところ。」


「これもめちゃ忘れてた曲だけど、ヒット曲の概念を変えた重要な曲の一つ。その分、今となれば普遍性が希薄だけど。寧ろ業界古参の人はこういう曲が出てくることを歓迎してましたね。前回の序文で触れた例の人とか、めちゃ褒めてた。『早川義夫なんかダメだ』とか言いながらね(汗)。」


「このさりげないピアノバッキングに重厚な意味を付加できるのはこの人しかいないよね。この辺りで第二次黄金期が始まったって感じ。」


「来ましたね!歌い出しで解った。バカ曲がメインストリームに出てくることに対しては、複雑な想いがあるけれど、今聴くとなんか救いのように聴こえる。震災以後、こんなムードはかえって歓迎されなくなったね。ただ、ヘキサゴン系に至るまでのあれこれをもっと聴きたかった。『ペコリナイト』とか。」


「これも意外なヒット曲。クラシカル・クロスオーバーって言われた系統かな。福山と思ったけど保守的すぎるし…この種の曲を大切にしてた層も、まだいたんだよね。globeやELTで育った層が家庭を得て突入した世界。『音楽を捨てた』とか言われる対象は、大体そういう人達。」


「(Bメロで)このカッティングは絶対やるよね、この種の人は。あいみょんや大森靖子が、いかに有効な逃げ道を作ったかを改めて思い知らされる。」


「これはすぐにわかるグループ。この曲に至る前に世界を変えちゃったけど、安定感を手にしつつあったのかな。」


「一気にアゲアゲロック。当時の流行スタイルでは決してないけれど、乗るのが上手いな、相変わらず。当時だと最早ベテランクラスでしたね。今じゃ考えられない音構築。」


「(歌い出し3文字目で) 遂にこの人の曲が来ましたね。今や教科書に載ってるスタンダード。フニルネの『愛を探して』は決してこの曲の二番煎じを狙っていませんよ…全然狙いが違いますから。『消えた八月』とか『木琴』とか、もっと歌いましょうよ皆さん。」


「今じゃ絶対コンプライアンス的に無理な曲。この人脈だからできたというか、R&Bディーヴァに対する風刺の意味も含まれるんじゃないかな。ゆずのあの曲にはそういうとこがなかったからな…。」


「嵐かと思ったが、これもまた一定の世代の青春を形作った曲だな…このタイトルの曲多すぎゃしませんか。自分も作ってるけど(92年に)。Def Techとこの人達は、何で売れたのか実態を掴まぬまま盛り上がっちゃったという印象。」


「まだあゆの曲選ばれてるんだな…長いイントロから不思議な世界へ、実験の場に化しちゃってるけど、固定ファンはついて行ってたんだよね。この辺をちゃんと評価できる世界観って、一体やってくるのだろうか…。」


「あゆの実験的な曲から一気に演歌に。この人はキャラで話題になったけれど、ファン層を拡大するとかそっち方向には行かなかった印象。長良系の曲もこの頃目立つヒットがなかったし(大体サブスクで聴けない)、新鮮ではあったな。」


「ちょっと中田ヤスタカプロデュース方面に色目を使った感じかな。あゆみたいに忠実なファンに恵まれたイメージがないし、音楽的冒険をすると余計興味深く感じる。ヤな発言とかしてたけどね(注: まさにこの年の出来事)。エンディングがフェイドアウトなのがかえっていい。」


「(イントロで)まさかEXILEじゃないよな…スピーディ・ゴンザレスみたい。(歌が入って1小節目で)やっぱりEXILEじゃん(イントロの段階で3回EXILEと言った)。普通にいい曲。全然記憶なかったけど。ちょっとずつ大人向けの歌になってる。ただ波型が海苔なのが聴くだけでわかる。次の年にビートルズのリマスター盤が出て、ちょっとだけ浄化される傾向に入るのかな。」


「この人達の曲は声で解っても特定するのに時間がかかるな。アレンジとかめちゃ『欲しい』感じになっていて目から鱗。これも記憶になかったけど。」


「面白ソングっぽいイントロだけど、この人も声ですぐ解る。ただ、めちゃヒットしたイメージがないんだよね。このコーラスの入れ方は『欲しい』感じ。全部一人でやってそうだけど。」


「この時期にリリカルなイントロを響かせるだけで、歌い出しの傾向がすぐ解る。今も廃れない『聴くマヨ』的ストリングスアレンジって、元を正せばクレア・フィッシャーのやり方を踏襲したんだなと、この頃の曲を聴くとまだ思えるんだよね。段々簡素化した挙句今に至ると。歌詞が耳に入らないように聴くのは大変だけども。この調子で(この時点で)アルバム6枚って、想像を絶する世界だ。」

「2008 JAPAN TOP HITS」から流れた曲は、この20曲でした。やっとジブリ曲きた…と思ったら21曲目だった(汗)。最後の最後にこの年を代表する曲が来ましたが、コメントは控えておきます…褒めるコメントなんですけどね…(汗)

①ブルーバード/いきものがかり
②オーダーメイド/RADWIMPS
③HOME/清水翔太
④そばにいるね/青山テルマ (feat. Soulja)
⑤Prisoner Of Love/宇多田ヒカル
⑥羞恥心/羞恥心
⑦home/木山裕策
⑧SUMMER SONG/YUI
⑨love the world/Perfume
⑩VERB/GLAY
⑪手紙~拝啓 十五の君へ~/アンジェラ・アキ
⑫ニホンノミカタ~ネバダカラキマシタ~/矢島美容室
⑬虹/Aqua Timez
⑭Mirrorcle World/浜崎あゆみ
⑮海雪/ジェロ
⑯TABOO/倖田來未
⑰Ti Amo/EXILE
⑱あなたがここにいたら/ポルノグラフィティ
⑲想 -new love new world-/福山雅治
⑳出会いのかけら/ケツメイシ

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