癌のステージと生存率と5年後も生存者になれる方法 _病院によって変わるのか!?
癌のステージ
大腸がんの広がり、進行度は病期(ステージ)で表されます。
大腸がんのステージは0から4までの5段階で表記されます。ステージはがんの壁深達度(T因子)、リンパ節転移(N因子)、遠隔転移(M因子)の3つの因子を組み合わせて決定され、以下のようになります。
ステージ0 がんが大腸粘膜内に留まるもの
ステージ1 がんが固有筋層までに留まるもの
ステージ2 がんが固有筋層を超えて浸潤する
ステージ3 がんの深さに関わらず、リンパ節への転移を認めるもの
ステージ4 がんの深さやリンパ節転移に関わらず、他臓器への転移を認めるもの
T因子は、大腸の壁にどれだけ深く入り込んでいるかを表します。腫瘍は大腸の内側(粘膜)から発生し、進行すると深部へ進展していきます。腫瘍が浅い位置にある早期がんは内視鏡治療で治療できます。腫瘍の壁深達度は内視鏡での検査所見や、CT、MRIの画像所見から予測できますが、最終的には切除した組織を顕微鏡で検査する病理検査で確定診断となります。
N因子は、リンパ節に転移しているかを表します。N因子はリンパ節転移の有無と転移数で分類されます。
M因子は他の臓器に転移しているかを表します。
がんはそれが生じた場所(原発巣)で大きくなります。それだけでなく、リンパの流れや血流の流れに乗って他の臓器へ「転移」する性質も持ち合わせます。肝転移や肺転移が多いです。大腸がんの場合、腫瘍が腸管の壁を越えて進展する場合は、腫瘍が直接他の臓器へ「浸潤」したり、腫瘍細胞が腹腔内へ広がることで「腹膜播種」を来すことがあります。
ステージによって生存率が変わります。生存率とは診断から一定期間後に生存している確率をいいます。通常は治療後5年経過した時の生存率が治癒の目安とされます。
大腸がんの場合の生存率
がん研有明病院の場合、以下のようになっています。(出典)
この傾向は、癌の種類よって大きく違います。
では、同じ癌の場合は、病院によって成績に差があるのでしょうか。病院ごとの結果を単純に比較していいのでしょうか。
同じステージでも、5年以内に亡くなってしまうのは何が原因なのでしょうか。
ここから先で解説します。
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