新卒に療養病院は向いていないと就職希望者に言ってしまったが、それでよかったのだろうか。

療養病院で理学療法士をしているのですが、先日新卒で就職希望の方が来たんです。その時にね、色々と話をさせてもらったんですけども、そこで言ってしまったんですよ。「療養病院のみの場所が初めての就職の場合は何もわからないと思う」って。「ここで働かせてください!」と千尋のような真っ直ぐな目で言われたのにこの返答ですから、傷つけてしまったかなと、決めつけで発言してしまったなと反省しつつ、ここで言い訳を述べていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

前提として、見学希望があった時には、「こちらは新卒は取る予定はありません。それでも良ければ見学に来ていただいて構いませんよ」とお伝えはしていたんです。しかし、当人にはワンチャンあるかもというニュアンスで伝わっていたみたいで、そこも申し訳なかったんですけどね。

で、学生の方に来ていただいたわけなんですが、現役生ですよ。一通り見学しながら説明しながら、そのかたはとてもキラキラしていたわけなんです。もう私も35歳のおじさんで、とても私がおじさんだという事を自覚しましたよ。させられましたよ。

キラキラに負けないように偉ぶりながら話をしていたことは反省ですが、その方がこの病院が第一志望なんです!とか言われた時には、おじさんの心を傷むわけなんです。断らないといけないから。辛いですよ、断るということはね。

ただ、目がキラキラしていた分、やはり多くの経験を適切な環境で積んでほしいと思ったんですよ。確かにどこでもやろうと思えば、勉強なんてどこでもできるとは思います。ただ、おかしいことをおかしいと感じられるかどうかは意識と経験なんですよ。

療養病院でのリハビリテーションが何かは私自身答えることができないし、どこにも答えは載っていないんです。その答えを見つける為には、自身の中で様々な公式を使うしかないんですよ。それは何よりも試行錯誤して培った経験でしか解けない問題がここにはあるんですよ。

多分ですけど、いきなり療養のみの病院に来て、リハビリをやれと言われても目の前のことしかできなくて、もっと本質的な問いにすら気づけないんです。これは残念ながら新卒でリハビリテーションの基礎と並行してできるかと言われればかなり難しく感じていて、改めて自分の中の当たり前を崩しながら考えていく問題なのです。自分の中のリハビリテーションがある程度出来上がったものを崩していきながら再構築するようなそんな感覚がここのリハビリテーションなんです。

機能回復が正解とは限らない、そんな中でリハビリテーションそのものを問い続けなければならない。そのことに気づくことができたとしても、それは壁でしかありませんし、経験のないものにはその壁を越える術が無いと思うんです。

だから、まぁとりあえず経験を積んで、ある程度自分の中のリハビリテーションが築くことができ、その時にまたここを希望するのなら是非受けて欲しいと伝えましたよ。

その頃に募集があるか知りませんが、その時に私を追い出してもらえればそれはそれでとても嬉しいことかなと妄想しています。

そして感じたことは、若いってのはエネルギーがあるから素晴らしいよね。間違ってもいいから、なんかいっぱい挑戦して欲しいな。と一人感じる夜でした。

そいじゃあ、また来ます。

いいなと思ったら応援しよう!

RABI(思考の試行こそ至高の嗜好)理学療法士してます。
読んでくれてありがとうございます。今の所好きなことしか書いてません。テーマをコメントに書いてくれたら、それについて書きます。その他のコメントも頂けたら嬉しいです。SNSで紹介してくれるとさらに嬉しいです!結局書いたら誰かに読まれたいってもんですからね私。