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リハビリの指名制度を取り入れることよりも使命制度を採り入れたらよいのでしょ?
「リハビリの指名制」
この論争は度々あっちゃこっちゃで開かれていますが、皆様はどうお考えでしょうか??賛成・反対、どちらにしても良い面、悪い面はあるかと思います。私個人的には「気持ち的には賛成したいけれど、根本的には違うな」って所です。
賛成の理由に関しては、インセンティブがあっての話にはなりますが、指名させる為の競争が生まれ、競争は良いものを生み出す糧となるからです。選ばれるために行うセラピストの努力は、クライアントに対して大きな利益となるでしょうからね。
ただ、競争するには皆がスタート位置に立ち、同じ方向をみる必要があります。今はまだ、靴もまともに履いていないセラピストが大半でしょう。この状態で、よーいドン!とピストルをならされても、一部の人しか走れません。
そもそも論なのですが、リハビリとは"医療"です。"医療"とはすべての人が平等に受けられることである。とブラックジャック先生もおっしゃっていたような気がします。
お金がある人もない人も地位も年齢も関係なく、命とは平等に扱われるべきなのです。それが"医療"を提供するということです。特に日本では皆保険制度があり、それぞれが助け合って医療を受けられる形をとっています。
医療が一部のお金持ちだけに集中してしまうことは、避けなければなりません。すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活をおくる権利があります。医療こそ、平等に適用されなければいけないのです。
では、平等に受けられる医療とはなんなのか?
それは"標準医療"になると私は思います。
標準医療とは、現在利用できる医療の中で科学的根拠に基づき行われる安全かつ最善の医療のことです。(以下を参照)
https://www.hospital.pref.ibaraki.jp/chuo/wp-content/uploads/2013/11/a6a49c70e13bc0f1a89d4c9b03e9702d.pdf
では、この"標準医療"が行えるセラピストがどれだけいるのでしょうか?
理学療法士協会は理学療法ガイドラインを2011年にホームページで会員でなくても誰でも見れる形で出しています。
2020年度に予定として第2版が出るって書いてるので、もうすぐ出るのでしょう。
この他にも疾患別のガイドラインは出ています。
その事を知っているセラピストはどれだけいてるのでしょうか?
その内ガイドラインの中身を見たことがあるセラピストはどれだけいてるのでしょうか?
その中身を臨床で使えているセラピストはどれだけいてるのでしょうか?
ガイドラインが全てに当てはまるわけはなく、これを見て臨床で解決することの方が少ないかもしれません。それでも、こういった科学的根拠をもとに示された内容で実施できる術は、少なくとも理学療法士協会は提供してくれています。
医療を受ける側からすれば、より良くなることに加えて、どこで受けても同じような医療が受けられることを望んでいると思います。「担当はガチャ」なんて言葉も過去にはありました。
めちゃくちゃ腕の良いセラピストがいることも確かです。しかし、病院など何人もスタッフがいる中で、担当一人の責任ではなく多くの関わりを持つことで、それぞれが最低限のレベルであれば、大きな違いは出ないんと私は思います。
個々のセラピストが標準医療が行えることと、チームで対応できる環境である事。この二つがあれば、そこまで大きな差はでないと個人的には思っています。医療の限界もあることも実際ですし。
とにかく、どこで受けても、ある一定の水準で受けられることが医療であり、それを背負うのが医療者だと思います。
それが医療者の使命なのです。
特別な必殺技を覚える前に、最低限度を行っていけばよろしいのではないでしょうか。指名されたければ保険外でやるのは自由だとも思います。
以上。
そいじゃあ、また来ます。
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