分析の本質は比較である
こんばんわ。本日のnoteは少しだけ「分析」に焦点を置ければと思います。私は統計の専門ではないので大枠だけ本日はお話しさせていただければと思います。
分析とは何か
マーケティング業務において、分析というのは付き物です。そこで先輩に進められた最適な一冊から話しを抜粋し、分析に関してnoteを提供できればと思っております。「データ分析の力 因果関係に迫る思考法」より。
本書を読むと、分析とは何か深く考えさせられます。「分析の本質は比較である」これに尽きるなと。広告効果等もそうですよね。広告投下前後での比較や広告接触者有無での比較、それにより広告の効果を明らかにしていくことがマーケティングでは求められると思います。そのような比較によって、効果の因果を検証していくことが可能となります。ただし、因果の関係を明らかにすることは容易ではありません。
広告が効いたからアイスが売れたのか
「広告が良かった」だから、「アイスが結構売れた」という因果の関係はマーケティングや広告の世界ではありがちです。ただし、本当にそうなんでしょうか。広告という刺激ではなく、単に気温が高かったからアイスが売れたということも大いにあると思います。そのような点からも他の因子が何かしら売上に影響を与えていることもあるので、因果の関係を明らかにするのは簡単ではないんです。
介入グループと比較グループでの比較
では、具体的にどのようにして因果の関係を明らかにしていくのでしょうか。電気料金を例に説明させていただきます。「電気料金を一時的に上げることで節電効果に繋がるのか」という問いです。理想は、Aさんという人を対象にして「料金の上昇がしなかった場合」と「料金の上昇をした場合」での比較をして、その差分(=介入効果)が節電効果に繋がるということで説明できると思います。しかしながら、Aさんについて両方のデータなんてありませんよね。下のスライドを参照ください。
では具体的にどのようにしていくのでしょうか。因果の関係を導き出すのに、よく使われているのは介入グループと比較グループでの比較です。「●●をしなかった場合」と「●●をした場合」でのグループ比較です。一般的に「●●をしなかった場合」を比較グループ、「●●をした場合」を介入グループとします。
もしも、価格の上昇というものがなかった場合は、2グループの平均消費量は等しくなければならないはずです。以下参照ください。
一方で、価格の上昇があった場合は、2グループの平均消費量に差分が生じてくるはずです。
この差分こそが、「電気料金を一時的に上げることで節電効果に繋がるのか」への問いに対する答えとなり「電気料金を一時的に上げることで節電効果に繋がる」という因果の関係を導き出すことに繋がるのです。ただし、このグループはランダム化が重要です。自己選抜によるグループではデータに偏りが生じてしまうからです。
介入グループと比較グループでの比較が不可の場合も
すべてがすべて、今までのような比較をできるかというとそうとはいえません。例えば、「自己負担額を変化させると、医療サービスの利用頻度にどのような影響をもたらすのか」等はそもそも、グループ化するのは倫理的にも問題が生じてきます。その為にも、「RDデザイン」という手法を活用していき検証していくことが求められます。ここでは詳細は控えますので、詳しくは本書を参考にしていただくと非常に学びになると思います。他にも、「集積分析」という方法も紹介されています。今後詳細を紹介させていただければと思います。
本日のnoteはこれにて以上となります。引き続きよろしくお願い申し上げます。コロナには気を付けてくださいね。
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