エージェントに適切な情報提供をできていますか?エージェント向けEntrance Bookとは
昨今、採用活動において、ダイレクトリクルーティング(スカウト)の勢いが増していますが、エージェント様からのご紹介は多くの人を採用する上で、欠かすことはできないと思います。
エージェント様からご紹介を増やす上で重要なことの一つがエージェント様が知りたい情報を適切に伝えることです。ただ、多くの企業様では、求職者様向けにはさまざまな広報記事を作成しますが、エージェント様にとって適切な記事や情報の取りまとめをできていないのではと思います。
そこで、今回はエージェント様からの紹介を増やす上で、重要な企業側からエージェント様へどのような情報提供をすれば良いのか?の問いに対して、最適な手法をお伝えいたします。
※本ブログの内容は音声でも発信しておりますので、「聞く派」の方はぜひご視聴いただけたらと思います👇
「エージェント様を利用した採用で行うべきアクション」については、以下のnoteをご覧ください。本noteより網羅的に説明されています。
※あくまで本noteではポテンシャライトが日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いておりますので、一視点としてご参考いただけますと嬉しいです。
それでは始めます!
1. エージェント向けEntrance Bookとは
まずは、エージェント向けEntrance Bookの定義から。
一言で言うと、以下になります。
ここで気になるのは、通常の「Entrance Book」と何が違うのか?です。昨今、Entrance Bookが採用活動で用いられることが増え、「Entrance Book」と言うワードを聞いたことがある方が増えてきたかと思います。今回お伝えする「エージェント向けEntrance Book」と混同しないように、以下で違いを説明します。
1-1. 通常のEntrance Bookとの違い
まず、当社のEntrance Bookの定義を説明します。
当社が定義しているEntrance Bookの項目(内容)は以下になります。
👇 Entrance Bookの項目(内容)
対して、エージェント向けEntrance Bookは上述の通り、採用したい企業がエージェントに対して、伝えたい/伝えるべき内容を集約したBookです。それではエージェント向けEntrance Bookの項目(内容)も見ていきましょう。
👇 エージェント向けEntrance Bookの項目(内容)
次に、通常のEntrance Bookとの違いを明瞭にするため、対比させてみましょう。
👇 エージェント向けEntrance BookとEntrance Bookの違い
このような形になります。これで、Entrance Bookとエージェント向けEntrance Bookの違いが明瞭になり、より理解が深まったのではと思います。
※エージェント向けEntrance Book項目の詳細については大項目3にて、お伝えいたします。
2. エージェント向けEntrance Bookを作成した「背景」
前提として、当社では、これまでエージェント様の紹介を促進するため、さまざまな施策を行なってきました。ただ、まだまだ出来ることがあるのではと感じ、エージェント様のニーズを深ぼった結果、エージェント向けEntrance Bookが生まれました。
エージェント向けEntrance Bookを作成した背景の結論は、エージェント様のニーズにあります。具体的には、「採用HPや求人票に記載のないことを知りたい」というニーズでした。
エージェント様と打ち合わせをすることはあるかと思いますが、普段話している内容を思い出してみてください。無意識に「求人票に記載のある内容(必須要件/求める人物像等)」を話していることが多いのではないでしょうか?もちろん、細かい部分の擦り合わせは必要ですが、エージェント様が知りたい内容は"別"にあります。言い換えると、多くの企業様がエージェント様に対して本来伝えるべき内容を伝えることができていないという状態なのです。
では、「採用HPや求人票には記載できないが伝えるべき情報」= 「エージェント様が知りたい内容」とは何があるのか?以下で3つ説明します。
2-1. 最新の採用情報
採用状況は企業様によって、変化が激しいかと思います。エージェント様としても、紹介できる求職者様に限りがあるため、より注力しているポジションに紹介をした方がお互いにとってメリットがあります。
その背景から採用の最新情報は常にタイムリーに知りたいと思っているのがエージェント様です。
例えば、「セールスのポジションは、現在最終面接フェーズに3名進んでいるから、一旦注力度を下げよう」という話が社内で意思決定されたなら、その情報をすぐにエージェント様にお伝えするイメージです。
ただ、一回一回連絡をすると、情報過多になってしまったり、工数的に時間がかかってしまうなど、さまざまな問題が出てきます。そのため、エージェント向けEntrance Bookの項目に入れるべき情報の一つと思っています。
2-2. 求人紹介時の訴求ポイント
これはエージェント様側が「企業の特徴は理解できていても、目の前にいる求職者様に合わせた魅力まで把握できておらず、求職者様に響く紹介ができていない」と言うことです。
エージェント様によっては、数十〜数百の求人を扱っているため、企業の大枠の特徴はわかっているけれども、求職者様ごとに訴求する部分までは把握できていないケースが多いです。もちろん、企業の大枠の特徴を求職者様に紹介するだけで、興味/関心を持っていただく企業様もあるかと思いますが、そのような企業様は多くありません。
そのため、求職者様ごとに訴求する部分を把握していれば、より良い紹介を求職者様にできると思っているのがエージェント様です。
では、当社を例に出して、具体的に説明しましょう。
今回は大きく、HR業界"経験者"と、HR業界"未経験者"に分けて、当社にジョインするメリットを記載しますので、エージェント向けEntrance Bookを作成する際の参考にしていただければと思います。
いかがでしょうか。求職者様ごとに、ここまで伝えることを明瞭にできれば、エージェント様もより紹介しやすくなるのではと思います。
2-3. 一つの部分に情報を集約
これまでの2つの知りたい内容を紹介してきましたが、このニーズがエージェント向けEntrance Bookを作成した大きな理由でもあります。
現在、企業を理解するための情報は、企業HPや採用HP、無数の採用広報記事、求人票....などなど、さまざまあります。企業の特徴を理解していただくために、多くの情報をアウトプットするのはとても重要なことですが、求職者様、エージェント様問わず、アウトプットしている情報が届けたい人に適切に届いているかが重要です。
上述した通り、エージェント様によっては一人で数十〜数百の求人を持っていることがあるため、全ての企業の情報を調べるのは難しいです。(一つひとつの企業についてもっと深く知りたいと思っているが...と言う声も聞きます。)
一方、求職者様も、情報が散らばりすぎて、本来知りたい情報をなかなか辿り着くことができないと言う課題感がありました。そこで生まれたのが、こちらも上述した「Entrance Book」になるわけです。
これらの背景から、「エージェントが知りたい企業の情報を一つに集約してほしい」と思っているエージェント様が多いです。
👇 エージェント向けEntrance Bookを作成の「背景」まとめ
3. エージェント向けEntrance Bookの「詳細」
上述の通り、エージェント向けEntrance Bookの項目は以下になります。
👇 エージェント向けEntrance Bookの項目(内容) <再掲>
本項では当社で実際に使用しているエージェント向けEntrance Bookを一部抜粋しながら一項目ずつを説明していきます。
3-1. 今週のNEWS
まずは、「今週のNEWS」です。
👇 ポテンシャライトのエージェント向けEntrance Bookより
この週の当社のNEWSでは、大きく2つの更新内容がありました。求人票のアップデートと、選考フローの変更です。この週は比較的わかりやすい(記載しやすい)更新内容ですが、大きな更新内容がない週もあるかと思います。その場合、選考に進んでいる求職者様の進捗状況等の状況をお伝えする形でも良いと思います。
前提として、当社では一週間に一度、エージェント向けEntrance Bookを更新するメンバーがおり毎回更新をしています。よくある悩みとして、毎回情報を更新する必要がある資料は「情報の更新が追いつかない」と聞きますので、管理者(オーナー)を決めて定期的に運用していくことがおすすめです。
3-2. 採用ポジション・計画
続いて、「採用ポジションと計画」についてです。
👇 ポテンシャライトのエージェント向けEntrance Bookより
この項目でエージェント様にお伝えしたいのは、大きく2つです。1つ目は現状何名の人数が在籍しているのか、2つ目はいつまでに、何名採用する計画があるのかです。
いつまでに何名採用するのかをお伝えすることによって、エージェント様はどのくらい注力すれば良いのかが明確になります。また、現状の組織図を記載しているのは、より組織の内部を理解いただくためです。どういう組織構成になっているのかを把握することによって、求職者様に伝えられることが多くなりますし、どういう組織構成になっているのかと言う点は求職者様から質問を受けるケースもあるので、記載しています。
3-3. これまで通過になった方、お見送りになった方の特徴
この項目では、選考(書類 / 面接等)で通過になった方、お見送りになった方をまとめています。
👇 ポテンシャライトのエージェント向けEntrance Bookより
エージェント様のゴールは、「求職者様に企業をご紹介(入社)して、その企業で活躍していただく」ことのため、選考でどのようなスキル/人間性をお持ちの方が選考に通過するのかはとても気になる部分です。そのため、本項目を作るようになりました。
3-4. ご紹介時の訴求ポイント
紹介時の訴求ポイントは、2-2でより詳細の部分を記載しておりますので、そちらをご覧いただければと思います。
👇 ポテンシャライトのエージェント向けEntrance Bookより
3-5. その他参考資料・よくある質問
最後に、「参考資料やよくある質問」をまとめています。この項目は企業様によって柔軟に変更していただいて良いかと思います。当社では「Potentialight Recruiting Portal Site」と題して、さまざまな手段(スライド/動画/音声等)の採用コンテンツをまとめたページを記載していたり、入社前に気になるが面接では聞きにくい内容をまとめたPodcastなどを記載しています。
👇 ポテンシャライトのエージェント向けEntrance Bookより
👇 エージェント向けEntrance Bookの「詳細」まとめ
4. エージェント向けEntrance Bookの「今後」
前提として、エージェント向けEntrance Bookはまだまだ発展途上だと思っています。今後どのように進化をしていく可能性があるのか最後に2つお伝えします。
4-1. 各メンバーの1分間自己紹介動画の作成
このようなニーズに対して、考えられる施策の一つは、「各メンバーの1分間自己紹介動画」です。1分間では、伝えられる内容は限られてしまいますが、雰囲気や入社理由を伝えることはできます。エージェント様にとっても、時間をかけずに、メンバーの理解を深めることができるので、今後エージェント向けEntrance Bookに挿入することを考えています。
4-2. エージェント様の先にいる"求職者様"に向けたメッセージ動画の作成
これまで、主に「エージェント様が知りたい情報」をメインに取りまとめてきましたが、本項ではエージェント様の先にいる「求職者様」にも向けたコンテンツについて説明します。
現在、エージェント様は求職者様への紹介は基本的に求人票や企業ホームページ等です。ただ、文字や口頭ベースでは魅力が伝わりきらない部分もあるかと思います。こようなニーズに対して、考えられる施策の一つは『代表 or メンバーが求職者様向けに「どんなに小さな興味でも良いので、是非きてください!」と話しているメッセージ動画(1分程度)』を作成することです。
このメッセージ動画は、求職者様がより企業に対して魅力的に思っていただくための一つの手段と考えています。もちろん、エージェント様を介さず、求職者様にメッセージ動画があっても良いかと思いますが、エージェント様を介するからこそ、伝わる雰囲気等もあると感じているので、今後エージェント向けEntrance Bookに挿入することを考えています。
👇 エージェント向けEntrance Bookの「今後」まとめ
5. 最後に
いかがでしたでしょうか。
長文になってしまったので、改めて要点を整理します。
エージェント向けEntrance Bookは、今後、エージェント様を用いた採用において欠かせないものになってくるのではと予想しています。
なぜなら採用活動において、求職者様、エージェント様問わず、アウトプットしている情報が届けたい人に適切に届いているかが重要のためです。
ダイレクトリクルーティング(スカウト)での採用も行いつつ、エージェント様を用いた採用も活性化させ、採用活動を行なっていきましょう。
長文でしたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました!感想がありましたら、お気軽にSNS等で発信していただけると嬉しいです。
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