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Emriverで見る、山の大切さと手入れの必要性②

2024年11月21日
京都大学防災研究所 水資源環境研究センターセンター長 田中賢治 先生をお招きして、山の大切さと、山の手入れの必要性についてのワークショップを行いました。
レポート① https://note.com/r_t_ujitawara/n/ncbceb4646810の続きです。

前回のラストクイズ
Q3.田中先生は、2つめの実験の前に何を出してこられたのでしょうか?

の答えは・・・
ジャジャーン

山ほどの「砂」でしたー!
いや、正確に言うと、山ほどの「モデル粒子」でした。
こちら、大きさによって色が分けられているので、実際に水を流して堆積したとき、模様ができるという、実験装置Emriverの付属品です。

平地ができる仕組みについての実験

2つめは、京都大学宇治キャンパスのオープンデイで初めて拝見し、私(←ヤギノリ)もめちゃくちゃ感動した、平地ができる仕組みについての実験をしてくださいました。

子どもたちも集まってきて、みんなで砂山と水の通り道を作りました。
木の模型も、それぞれが好きなところにさしていきます。

さて、ここに水を流すと・・・

水が川になって、山を削っていきます。
川は、うねうねと蛇行しながら山の土砂を低地に運び、
そこには平地ができました。
(何千年何万年の営みを、約10分に早送りするとこうなります)

わーい!土地ができた~!
山のように凸凹してなくて、田畑を作ったり、家を建てるのも楽ちん♪
ここに、いろいろ作っちゃおう♪

というノリで、まずは難しいことを考えず、家や建物などの模型をテキトーにおいてみました。

さて、ここで毎度おなじみのクイズです。

Q4. 水を再度流すと、これらのテキトーに置いた建物は、どうなるでしょうか?

 ・・・シンキングタイム・・・

 チクタクチクタクチクタク チーン(お気に入りの昭和な効果音)

わ~!流されてしまったー💦

(Emriverの世界では巨人に属する人間の子どもたちが、流された建物や橋をどんどん復旧していたので、被害は深刻ではありませんでしたが・・・)

次に登場したのが、堤防の模型。こちらを、水の通り道の脇に並べておき、再度水を流すと・・・

堤防の内側を水が川となって流れてくれて、
建物は流されずにすみましたー!!

めでたしめでたし。


・・・だと、よいのですが。

昨今の気候変動で、雨の降り方がこれまでとは変わってきています。
線状降水帯のように、スポットで激しい雨が降ったとき、
これまでは大丈夫だった堤防も、決壊してしまうかもしれません。

だから、これからはダムや堤防だけに頼るのではなく、
流域全体でさまざまな治水対策をしていくという

流域治水

をしていこうと、2021年より国土交通省も舵を切っています。

さて、ここでラストクイズです。

Q5.宇治川流域の源流部である宇治田原では、流域治水の観点で考えたときに、どんなことができるでしょうか?


・・・シンキングタイム・・・

 チクタクチクタクチクタク

こちらは、「流域探検隊うじたわら」のコマーシャル。兼、クイズのヒント画像ですー

田中先生が最初にしてくださった実験でも明らかなように、

地味って言うて、すんませんでしたーーー!

町内の76%をしめる山の手入れをすることは、
下流域の都市に暮らす人たちの助けにもなります。

そして、手入れが盛んになるためには、町内の木材の利用が増えること。
そのことによって経済が回ることも大切なポイントです。

実験のあとの質問コーナーでは、このようなことを、
田中先生を囲んで、子どもたち、お父さん、お母さん、公務員さん、自然保護活動家さん、山主さん、起業家さん、町会議員さんなど、さまざまな立場の方々と一緒に考えられる機会になったことも、とても尊い時間だったと思います。

田中先生、ご参加の皆様、ご協力くださった皆様
まことにまことに、ありがとうございましたーーー!!!


わたしたち、「流域探検隊うじたわら」も、自分たちにできることを考えながら、探検し行動していこうと思います。

隊員のたけるさんからは、

「探検隊らしい、宇治田原オリジナルの、面白い山の整備方法みたいなんできたら♪」

という提案もありました。
きっとオモロいことしていくと思いますので、
今後の活動にも、どうぞご期待くださーい!!!


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