『何をもって人間だって言えるの?』
『スピーシーズ 種の起源』(1995)
☆監督
ロジャー・ドナルドソン
☆出演
ナターシャ・ヘンストリッジ
マイケル・マドセン
ミシェル・ウィリアムズ
フォレスト・ウィテカー
☆STORY
1974年、地球外知的生命体探査のため、宇宙に向けてメッセージ電波が送信された。
1993年、宇宙の彼方から返信があり、そこには人知を超えた有益な化学の知識と、謎のDNAに関する情報が含まれていた。
そのDNAを人間の卵子に人工授精させたところ細胞分裂を開始。
人間の姿をした女の子が生まれたが、姿は人間でも彼女は凶暴なバケモノだった…。
ただならぬ危険を感じ、彼女を毒ガスで殺そうとするか、秘密研究所を脱走し、人と見分けがつかない彼女は人間社会に紛れ込む…。
☆感想
実力派アカデミー賞俳優が2人も出演にもかかわらず、分かりやすい展開とCGアクションで、娯楽作に徹しきったSFホラー。
ナターシャ・ヘンストリッジのデビュー作にあたる。
人気の秘密は『エイリアン』(1979年/リドリー・スコット監督)の造形で、1980年のアカデミー賞視覚効果賞を受賞したスイスの画家・デザイナーのH・R・ギーガー。
彼によるによるカッコいいクリーチャーデザインと、ナターシャが惜しげもなく披露する美しいヌードにあると思う。
ナターシャ演じるエイリアンは、男を誘っては全裸に。
別に男に興味があるわけでなか
"生殖することが、エイリアンの目的"で
男はたちまちその気になるが、タネを頂けばさっさと殺される。
そういう男の悲しき性を狙い撃ちしたような設定が中々面白い。
そんな彼女の信条は「メスは優れたオスを求める」というとんでもない正論。
そして彼女は優れた子孫を残すために優れた男性との性交を求める。
結局性には逆らえないし、ましてやナターシャ・ヘンストリッジが素っ裸で誘ってきたら、自分もあっさりやられるんやろうな〜って思ってしまう。笑
この設定で言うと、通りすがりの人ももしかしたらエイリアンかもしれないし、昨日ヤッた女の子がエイリアンの可能性も…。
そう考えると『遊星からの物体X』に近いものを感じる。
誰がエイリアンで、誰が人間なのか。
何も外見的な変化が無いだけで、人間を操作したいるDNAは地球外生物かもしれない。
だって人間だ!って言える証拠って?
ロボットと人間の違いは?
エイリアンと人間の違いは?
僕たちは"人間"ってカテゴライズして、あたかも地球を自分たちのものかのように言うけど、人間が進化したのって地球の生まれたずっと後なわけで、そもそもの人間の種の起源かエイリアンなんじゃないか。
とそんな哲学的な妄想をしながら観るといいかも。
ここからが本題ですが…。
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