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散歩譚 in 金沢 2日目

1日目はこちら

 おはようございます。

 金沢散歩記録、2日目は午前6時半から始まりました。爆音アラームで自らを叩き起こします。
 昨晩は全く寝付けず、なんなら4時くらいに1回、目を覚ましたりしたのですが、眠気はともかく疲れだけでもどうにかしようと半ば強引に身体を休ませていました。おかげでしっかり休んだつもりになることができています。
 めっちゃ眠いのにさっさと出かけろと身体がうずいて仕方ありません。足の疲れも回復しているような気がしているのですが、どう思いますか。
 というわけで手早く支度を済ませてホテルを後にしました。
 お世話になりました。

 既に明るくはなっていましたが、まだ人気の少ない街に出た私が最初に向かったのはこちら。

 長町武家屋敷跡界隈です。

 ホテルから徒歩約15分。
 昨日、足を運んだひがし茶屋街とはまた違った、それでも素敵なことは違いない街並みに、なんというか息を呑んでしまいます。朝特有の静かで澄んだ空気も相俟って、別の世界に迷い込んでしまったかのような錯覚を覚えたりもしました。
 こちらは現在も住宅として利用されている方がたくさんおられる場所なので、朝早くに行った私はもちろん静かにしなければなりません。

 しかし気をつけていてもやらかさない保証が無いのが私の悲しいところです。自宅でもよく手を滑らせてしまい、空のペットボトルを床でパーカッションさせてしまいます。口はチャックさえしてしまえば大丈夫なんですが。
 この後にも大事な予定が控えていたこともあり、後ろ髪を引かれながらではありますが長居はしないことにしました。

 そうして出発して数分。昨日に引き続き、もう暑いです。
 朝は肌寒かったのでしっかり上着を着ていたのですが、結局またリュックに詰め直しました。ごめん。

 静かな金沢の町並みと、涼しく爽やかな空気を全身で感じながら、ひぃこら歩くこと約1時間。

 なぜか既に限界が近い足を引きずりながら登り坂をずんどこ進むと、見えてきました。

 卯辰山公園見晴らし台です。

 こちら、蓮ノ空の活動を楽しめるアプリ『リンクラ』こと『Link!Like!ラブライブ!蓮ノ空スクールアイドルクラブ』のキービジュアルのモデルとなった場所になります。

スクリーンショット元『Link!Like!ラブライブ!蓮ノ空スクールアイドルクラブ』

 六人が見た景色をこの目で見てみたい、六人がいた場所を訪れることで面影を感じてみたいと思い、足を運んだのです。
 そうして見晴らし台からの景色を見た私は、ただただ言葉を失い、見惚れてしまいました。

 壮観、その一言に尽きます。
 目に映る景色、高台ゆえに心地好く吹いてくれる風、風に揺れる木々の葉の音、全てが私の疲れなどいとも簡単に吹き飛ばしてくれました。

 散歩コースにもうってつけのようで、近隣にお住まいの方が朝から数名、来られておりました。私にとっては得難い経験、滅多に無い非日常なワケですが、そんな方々からすればこれこそが日常なのでしょう。私はその日常の中に立ち寄らせていただいているワケです。
 この景色があるのも、今こうして見ることができたのも、そもそもここを知って来たいと思うことができたのも。私の旅に連なる全てが、この街に生き、この街に関わり、この街を繋いできてくださった皆々様のおかげだと思うと、ただただ心の内を感謝の念が埋め尽くしました。
 人の営みがもたらす大きな流れの中で、その一人として生きここまで来られたこと、とてもすばらしいことなのだとわかった気がします。

 そんなことを考えていると、蓮ノ空の面影を不思議と鮮明に感じました。
 舞台、モデルとなっている街を訪れ、そこに息衝くものをこの身で体感したことで、応援している人達が確かにそこにいたのかもしれないと思うことができたのかもしれません。
 ただの妄言だと聞き流していただいて大丈夫です。とは言いつつ、この時の私は確かにそう感じましたし、改めて振り返ってもその気持ちは変わりありませんでした。散歩だけでなく聖地巡礼にも本格的にハマりそうです。

浮かれてんなぁ、おい

 さて。
 キービジュアルと同じ画角の写真を撮っていたり、お声がけくださった地元の方とお話しさせていただいたり、同じ目的で来られていた蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさんと交流させていただいたりしながら、ふれあい広場も覗かせていただきました。

 アプリから視聴できるライブ、Fes×LIVEの会場になったこの場所も、蓮ノ空に縁深い場所です。
 そういう意味でも来ることができて良かったのは間違いありませんが、それ以上にただ、素敵な景色をこの目で見ることができて良かったという想いでいっぱいになってしまいました。きっかけをくださった蓮ノ空への感謝も、結局は留まることを知らないワケですが。
 なんにせよ、本当にここまで来て良かったと、そればかり思っておりました。

 蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさんとお話しが非常に盛り上がったりもしたのですが、お互いにこの後の予定がある身。名残惜しくはありますが、お互いの旅の無事を願ってお別れし、私も次の目的地へと向かうことにしました。
 1時間半もここにいるつもり無かったんです。いちゃったんです。

 しばらくベンチに腰掛けたりもしていたので多少は回復できたハズなのですが、既に足は限界です。見晴らし台までの道のりはかなりの険しさだったこともあり、体力も足の裏も相当に削られてしまっていました。
 それでも気持ちだけは折れていません。朝と変わらず「もっと歩け。どこまでも行け」と折れるどころかむしろ上向きです。もっといろんなところを見たくて見たくてたまりませんでした。
 そうして歩くこと約40分。

 無事に兼六園に到着いたしました。

 金沢の話をすると多くの人が「兼六園も行った?」と聞いてくれるほどに、金沢といえばのこちらの場所。
 私は地理(というか社会科全般)を見ないように学生生活を過ごしていたので、事前知識ゼロで入らせていただきました。

 1日目の記事を既にご覧になってくださった方はお察しかもしれませんが、語彙力が一瞬にして吹き飛ばされました。
 なんとも見事な庭園で、木々も、池も、見ることができるもの一つ一つが、スゴく綺麗でした。
 ここでもやっぱり目に焼き付けるだけじゃ足りないと、スマホ片手に写真と思い出を残しまくります。

 来て良かったと何回思わせれば気が済むのでしょうか。
 そして来て良かったと何回思えば気が済むのでしょうか。まだまだ済みそうにありません。

 時刻は午前11時前。
 少し早くはありますが、昼食をいただくことにしました。土曜日なので昨日よりも混雑するだろうということで、早め早めの行動です。朝も早かったので。
 本日もお昼は近江町市場のお店でいただこうと思っていたので、兼六園から金沢城公園を通って市場まで向かいます。

 金沢城公園は昨日も歩いたのですが、いかんせん広すぎて半分も見ることはできていません。そのためまたもや写真を撮りまくってしまいました。

 足がヤバい自覚が無いのだと思います。
 ですがそのおかげもあって、いつの間にか近江町市場が見えてきていました。
 1日ぶりの景色は昨日に増して活気で溢れかえっており、棒のような足ですが足取りだけは軽くなってしまいます。
 さらに食欲そそる香りも加わって、誘われるようにやってきたのはこちらのお店です。

 近江町市場 金沢おでん いっぷくやさんに来させていただきました。
 既に体感温度は相当なものでしたが、おでんはいつ食べても美味しいので関係ありません。
 早速並んで注文させていただいたのですが、お品書きを見ただけで食欲のジャックポットが発生してしまい、何を食べるか猛烈に悩んでしまいました。
 即決することで事なきを得ました。これ食べたい! のでこれと、これと、これと……

ばい貝、赤巻、車麩、じゃがいも、コンニャク、たまご、牛スジ串 ¥1800

 あ、おいしい。
 これは、とても、おいしいです。
 あっさりめの出汁が全ての食材によくしゅんでいて、それでいて元の旨味も損なうことなく合わさっていて、無限に食べてしまいそうな……うまい。
 車麩ははじめましてでしたが、その味と食感のおかげで即うまいもの認定がなされました。美味しいのでどうしようもありません。
 無限に食べたい、もっと味わい尽くしたい、そんな気持ちとは裏腹に、一瞬でペロリと食べきってしまいました。おいしい故のジレンマですね。まあ、また食べに来れば良い話ですよね!!

 満腹感と満足感で満ち満ちた私は、お土産を買うために再度、兼六園に向かうことにしました。
 実は2週間後の27日から始まるゴールデンウィーク中に帰省する予定があったので、実家の両親達に何か買っておきたかったのです。ちなみに私が金沢に行ったことは帰るまで一切伝えず、急に金沢土産を渡して度肝を抜いてやろうと目論んでおりました。

 その道中で、黒門前緑地に立ち寄りました。

 こちらを発見したのは偶然です。
 このような偶然の出会いがあるから散歩はやめられませんね。

 そこから本日2度目の金沢城公園を通ります。
 例によって写真を撮る手が止まりません。ここまで来ると景色が良すぎるのが悪いと思うのですが、何も文句は言えません。

ふらふらしすぎてちょっと迷子になりました

 兼六園に戻ってまいりました。
 再三申しておりますが、とっくに足は限界です。それでも足が動いてしまうのは、やはりこの景観のすばらしさに私が夢中になってしまっているからでしょう。

 とはいえ限界を超えるのも限界になってきました。休憩も兼ねてお土産選びに移行します。
 荷物のことも考えながら何を買うか考えていると、不意に旅の終わりが目の前までやってきたような感覚に襲われました。
 かなりの勢い任せで始め、かなりの勢いで進んだ今回の金沢旅行、個人的には楽しいこと尽くしの百点満点の旅でした。足だけ今すぐにメンテが必要な状態ですが、それでもまだ帰りたくないなと思ってしまうほど、良い旅でした。
 本当に、ここまで来て、良かったです。

 お土産ですが、こちらの加賀棒茶まんじゅうが特においしかったです。

実家にて撮影

 ご覧の通り金沢名物の金箔付きで、中の棒茶こしあんがとても美味しかったです。定期購入を検討するくらいには。
 一緒に買ったきんつばもすごく美味しかったです。こちらに関しては写真を撮り忘れました。ご容赦ください。

 お土産を買った後はまた少しだけ散策をしてから、最後に金沢ゲーマーズさんに改めて立ち寄らせていただきました。
 せっかくなので蓮ノ空グッズ、購入させていただきました。お恥ずかしい話、お財布がすっかり寒々しくなってしまったので多くを買うことはできませんでしたが……

 帰りの新幹線の時間までまだ少しあったので、帰る前に金沢駅を散策しました。色々な方が往来する大きな駅、あまりウロチョロしていると迷惑になるかもしれないので、控えめに。
 なんだか少し寂しい気持ちになりましたが、正直早く座ってしまいたかったのでそれどころではありませんでした。お土産を買った時に寂しがったのが良かったのかもしれません。

お土産に買ったひゃくまんさんが一緒だったからかも

 そうしている内に、時間になりました。

 この記事を書いている今でも、また行きたいと思っています。誰かとお話しさせていただく度に、ぜひ行くべきだと再三オススメしてしまいます。
 そう思える、最高の2日間でした。
 金沢の皆様に、心から、ありがとうございました。
 深く深く感謝しております。

 帰りの新幹線で、私は昨日と今日を振り返りながら考えました。
 性分とか色んな理由で、私には一人旅があっていたのだと思います。一人で好きに動いてあちこち見て回るのは楽しかったですし、気楽でもありました。散歩の延長という気持ちもあり、歩き回ることそのものに楽しさを見出していたのも大きいかもしれません。
 誰かと一緒は楽しいです。縁に恵まれて気の置けない友人もいます。周りの人達のおかげで、一人の良さも誰かと一緒の良さも、両方知ることができてます。
 であるなら、一人で旅をして、その話を誰かに聞いてもらう。一人での趣味が周りとのコミュニケーションになれば、とてもスゴいことのような気がします。

 まあでも、結局は楽しいが一番! ですね。
 またどっか行くかぁー!!
 その時はまた書かせていただきますので、読んでいただけると嬉しいです。

運のみでみらくらぱーく!の二人を引き当てるなどした記念品

 ちなみに金沢土産を渡した両親からは見事なキョトン顔をいただきました。
「(帰省の前々日に)お土産はいらんって言ったのに」
「しゃーないやん、言われた日にはもう金沢で買ってもーとったんやから」
「は?」
「金沢?」
 思い出すだけで明日の飯もうまそうです。

 そしてこの日の歩数記録は以下のようになっていました。

 歩数は増えましたが距離が減っています。
 そういうことなのだと思います。

 ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。

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