見出し画像

それだけが怖い

目覚めたら躁だった

それでこの世のすべてを理解した

地元のバーミヤンが潰れた理由から、人類の終末まですべて

唐突に「ハレ晴レユカイ」のダンスを練習し始めたり、日本一周を計画し始めたりした

次に気がついた時、DTMをいじっていた

アイデアが洪水のように溢れて止まらなかった

さっき出て行ったと思われた母が帰宅した

窓の色が青から黒になっていた

怒りと慈悲が込み上げてきた

爛々と、黄色い壁をバックに撮影するYouTuberに嫌気が差した

同時に、彼女の虚勢を憐れみもした

昨日まで、誇張抜きに毎日20時間眠っていたのに、今日は17時を過ぎても眠気がない

煙草が切れなければ一生起きていられる

ファッキューとアイラブユーを同義的に使えそうな気もする

実に恐るべき躁鬱

躁鬱の反復横跳びや

俺の中の彦摩呂がスベった

ので、二度と喋れないよう蝗の佃煮を口いっぱい詰め込んでやった

毎日躁だったら、大学も中退しなかったのに

毎日躁だったら、悲しい人たち、不幸な人たちの気持ちなんて考えず、陽気なポップスを歌っていられたのに

毎日躁だったら、俺は俺じゃなくて済んだのに

明日起きて、鬱になっているかもしれないのが怖い

死より、労働より、それだけが怖い

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?