映画の感想まとめNo.11~20
映画の感想を10本ずつ箇条書きでまとめて書きます。気に障っても怒らないでください。ネタバレがあるけど極力怒らないでください。
No.00011『セトウツミ』
2016年上映/大森立嗣監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/06/14
・かなり前から見たいと思っていたやつ。原作未履修。
・すごく面白かった。予告編でもポスターでも「喋るだけの放課後」とあったが、映画なんだから映画らしく仕上げてくるのでは?と思っていたが、本当にただただ喋ってるだけだった。喋ってるだけなのに、自分でもビックリするくらい笑った。
・内海がかわいすぎる…。ボソボソ喋る陰キャなんだけど、とにかくかわいい。そんな内海と仲良くなった瀬戸もすごいなと思う。なにより内海のことが好きになった樫村さん、センスいいな。
・とにかくずっとシュールで面白かった。コテコテな漫才のような、でもリアルな男子高校生の会話のような。
・内海もめちゃくちゃかわいいが、登場人物全員がかわいくていとおしい。全員抱きしめたくなるようなかわいさ。瀬戸のオトンとオカンも愛おしい。内海にやたらまとわりつく堤も愛おしい。みんな愛おしい。瀬戸と内海、これからもずっと仲良かったらいいなぁ。
No.00012『ジェーン・ドウの解剖』
2017年上映/アンドレ・ウーヴレタル監督/製作国:イギリス
鑑賞日:2020/06/16
・すごい前から見たいと思ってて、見たすぎてネタバレ検索しちゃってた作品。
・めっちゃ怖かった~~!怖かったし、面白かった。
・バージニアで検死官と火葬場を営む親子の元に、ジェーンドウと呼ばれる全裸で見つかった身元不明の若い女性の遺体が運ばれてくる。解剖をしていくにつれて彼女の身体に次々と信じられない事実が見つかっていき、それと同時に謎の怪奇現象に襲われていくという話。
・解剖のシーンがすごかった。医学部出身でも何でもないので人間の本物の内臓や身体の中なんて見たこともないから詳しいことは分からないけど、たぶん限りなく本物に近いんだろうなと思うくらいリアルだった。メスを入れると血がブワッとあふれるところや、内臓を一つ一つ取り出すところ等、どうやって撮ってるんだろうと思うくらいリアリティがあった。皮膚や頭皮も、あんなにきれいにペロンとめくれるんだ…と感心した。
・途中でペットの猫が死んでしまうシーンがあって、へこんじゃった。猫……。だいたいこういう系の作品で最初に犠牲になるのってペットだよなぁ。フラグビンビンすぎて、死ぬ前から軽くへこんじゃう。
・死んでるけど、生きている。多分感覚とか、痛覚も残っているんだろうな。永遠にこれを続けていくであろうジェーン・ドウもかわいそうだけど、それに巻き込まれる人たちもなかなかに理不尽すぎてかわいそうだな。トミーなんて「君を助けたいんだ」とまで言ったのに。やっぱり許してもらえない。ひどい死に方をして、発見されるたびにこうやって切り刻まれて、また発見されて…って繰り返してるんだって考えたら、憎しみが増すのも無理はないんだけど。
No.00013『怪盗グルーのミニオン大脱走』
2017年上映/ピエール・コフィン、カイル・バルタ監督/製作国:アメリカ
鑑賞日:2020/06/17
・やっぱりミニオンはいいな。頭からっぽにして見れるし、ハズレ無しに面白い。
・今回の敵キャラ「ブラッド」なかなかいいキャラだったな。悪党だけど憎めない感じ。いつまでも自分がスーパースター子役で、大人になったことをあきらめきれてない感じ。自分を捨てたハリウッドをハチャメチャにして宇宙に飛ばしてやるという気持ちだけで生きてきたのかと思うとちょっと切ないな。あと、ブラッドが出てくると80年代の洋楽がガンガンにかかって、それがすごく楽しい。髪型も肩パットもダサいし変な禿げ方してるくせに、音楽のセンスだけは抜群に良い。
・今回は、ミニオンよりも人間たちにスポットが当たっていた。グルーの出自の秘密や、ルーシーと子どもたちとの関係。グルーの目の前に突然現れる双子の兄弟・ドル―。グルーがなぜ悪党としての才能があるのかが垣間見えて、なるほどと思った。
・映像も迫力があって面白かった。ブラッドが繰り出した最終兵器の登場で一気に雰囲気が変わった。あのガムすごいな。兵器の一つがガムなのがアメリカらしくて面白い。
・ただ、ミニオン大脱走という割にはミニオンの役目があまりなくて少し寂しかった。確かにミニオン大脱走してたけど。今回は、いろんな視点が切り替わりながら進んでいく流れで、みんな主役だなと思った。
・松山ケンイチさんが出てると聞いたんだけど、どこだったのか全然分からなかった。あの訛りまくってる大統領かな?
No.00014『ウインド・リバー』
2018年上映/テイラー・シェリダン監督/製作国:アメリカ
鑑賞日:2020/06/20
・山に囲まれた極寒の土地「ウインド・リバー」は、ネイティブアメリカンの保留地。雪が積もったウインド・リバーの山の中で、裸足で凍死している少女が見つかる。第一発見者であり地元のハンターであるコリーは、単身派遣された新人女性FBIのジェーンと共に捜査することになる。捜査を進めていくうちに、ジェーンは気候の不安定さや隔離されている状況のこの土地で、多くの事件が未解決のまま終わっていくことを思い知る。しかし、事件の不審な点を掴んだコリーと捜査を続行していくうちに、この極寒の土地で起きた事件の残酷な真実を目の当たりにする。
・序盤から特に大きな盛り上がりはなく、記録するかのように淡々と物語が進んでいくので、最初の方はサラッと見てしまいがち。だが、ひとつひとつのシーンにしっかり意味がある。
・少女の回想シーンから映画が終わるまでの30分、悔しさとか悲しさとか怒りで涙が止まらなかったし、頭痛がするまで歯を食いしばってしまうくらいつらかった。満身創痍になった身体を必死に奮い立たせて、家族や恋人のことを思いながら吹雪の中裸足で10キロも走ったこの女の子のことを思うと、感想を書いている今も涙が出る。深夜、吹雪の雪山を、10キロも。肺が凍って血を吹きながら必死に走ったのだ。コリーも言っていたが、まさしく戦士だ。
・最後の、コリーによる私刑のシーン。僕は「ざまあみろ」と思ったし、その直後に「これでも足りないくらいだ」と思った。満身創痍とはいえ、大の男が同じ目に遭っても100メートルも進まないうちに絶命する。同じ雪山とはいえ、風も吹かない晴れた昼間に。死に方はあの子と同じでも、全く違う。哀れだった。
・私刑を良しと思わない人もいるかもしれない。だが、警察に突き出したところで正当に裁いてもらえるなんて期待は、少なくともこの映画を見る限りは出来ない。白人の掘削作業員たちのネイティブに対する軽視や、部族警察の白人に対する不信感は嫌というほどしっかり描かれている。それに加えて映画の最後で「ネイティブアメリカン女性への事件は、統計が取られていない」という字幕が追い打ちをかけてくる。コリーが下した私刑を、正しいか間違っているかと我々が議論する権利なんて最初からないとすら思える。
・この映画、差別や人権を語る上で欠かせない映画のひとつなんじゃないかなあ、と思う。アメリカよ、LGBTとか女性差別とか黒人差別とか、いろんな人権問題たくさん抱えて大変なのはよく分かるが、ネイティブアメリカンのことを忘れていないか?いや、忘れると言うより、なかったことにしようとしていないか?日本でのほほんと暮らしている俺が言えたことじゃないというのは身に染みて分かっているが、こんな現実はあんまりじゃないか?ネイティブアメリカンを「保留地」と言いながら、こんなアメリカと言えるかどうかも分からないくらいの極寒の土地に追いやって、それで終わりにするのか?
・知らないって本当に罪だと思う。この映画のおかげで、自分がどれ程に無知だったか、痛いくらいに学んだ。もっとネイティブアメリカンのことが知りたいと思ったし、知るべきだと思った。多分、知れば知るほどつらい現実が出てくるだろう。でも、これは絶対に逃げちゃいけない現実だと思った。
No.00015『エスケイプ・フロム・トゥモロー』
2014年上映/ランディ・ムーア監督/製作国:アメリカ
鑑賞日:2020/06/21
・前々からこの映画の、特にポスターが気になっていて、見たいな~と思いつつ数年寝かせていた。評価はあんまり芳しくないというのは知ってたけど、ネタバレを避けるために極力クチコミや感想を見ないようにしてきた。なので詳しいストーリーもほぼ知らないまま鑑賞。
・妻子を連れてディズニーワールドにやってきたジムに、突然かかって来た勤務先からの電話と伝えられる解雇通知。妻にそのことが伝えられず、不安定な精神状態で夢の王国に向かった彼を待っていたのは、性的妄想に溢れた不気味な世界だった。これは現実なのか?カリフォルニアとフロリダの「ディズニーワールド」で無許可ゲリラ撮影を行った悪夢ファンタジー。夢の王国の影でうごめく言葉にならない恐怖をシュールな映像で描出する。(U-NEXTのあらすじより引用)
・最悪の映画だった。とにかく面白くない。面白くなさ過ぎてまず体内時計がバグった。もう1時間くらい経ったかな?って思ったらまだ10分しか経ってなくて、なんかすべてが嫌になってシクシク泣いちゃった。
・主人公のジムがとにかく愚鈍でカスすぎる。そのくせ性欲ばっかり強い。キャラクター性がもう既に面白くない。仕事クビになってしょんぼりしながらディズニーに向かう途中でやたらなまめかしいフランス人の若い女2人に一目ぼれして、ディズニーランド内で家族そっちのけで2人の尻ばっかりず~っと追いかける映画。本当にただそれだけ。
・この映画はディズニーに対する風刺の映画なんじゃないかなと思って気になっていたが、全く違った。これはあまりにもひどいミスリードだと思う。ディズニーに対して無許可で撮影したという売り文句や、映画ポスターの血を滴らせて苦しんでいるようなミッキー風の手。明るくて夢いっぱいの世界とその裏で働くキャストの苦しみとか、平和を歌いながらも結局は商売じゃないか!みたいなことを風刺しているのかなと思ってしまう。これはよくない。僕自身はディズニーランドもディズニー作品も大好きで、行けるならいつ何時だって行きたいと思っているくらいのファンだが、それと同時にアンチディズニーの意見や風刺を見るのも好きなので、余計に期待してしまった。
・というかそもそも、この映画のテーマが伝わってこない。風刺以前の問題だった。結局何が言いたかったの?「若い女のケツばっか視姦してたらこうなりますよ」ってこと?
・この映画の一番の売り文句「ディズニーに無許可で撮影した」だが、正直言って「だから何?」って感じ。リスクとリターンがつりあっていない。さっきも書いたが、この映画はディズニーに対する風刺でも何でもない。ただ性欲が強いおじさんの頭がおかしくなって発狂するだけの映画。これを、わざわざディズニーに無許可でリスクをおかしてまで撮らないといけなかった理由が全く分からない。ところどころ質の悪い合成シーンもあったし、4分の1くらいは園外でのシーンだった。ならわざわざ園内で無許可でカメラ回す必要はなかったのでは?ただでさえつまらなくてテーマもないのに。高いリスクをおかしてまで撮ってきたものが、これ?怒りとかがっかりとか通り越してただただ呆れる。
・映画を見終わって「もしかしたらこの映画のクオリティ自体が風刺なのでは?ディズニーにはこの面白くない映画がお似合い!無許可でこんな映画撮られちゃって、ディズニーも落ちぶれたもんだね!」みたいなことだったのか?と少し疑心暗鬼になったが、多分違うんだろうな。「俺たちはディズニーもイジっちゃうよ!」ってがんばって尖った映画撮ろうとした結果がこれなんだろうな。
・百歩譲って「ディズニーは客から金をむしり取ってインチキな夢を見せる集団です」みたいなことが描きたかったのかもしれないと仮定したとしても、普通に考えたらこんな気持ち悪い描き方にはならないはずだ。単純に、脚本と監督にセンスがない。この映画でいちばんセンスあるの、ポスターのデザインだけ。
・多分人生で見てきた映画の中でいちばんつまらなかったと思う。「今まで見た映画で一番面白くない映画は何ですか?」って質問されたときの答えが出来た。
No.00016『劇場版名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)』
2010年上映/山本泰一郎監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/06/23
・Twitterでおすすめしてもらったやつ。本編見るまでは未履修だと思ってたけど、もしかしたら金曜ロードショーか何かで見たことあったかもしれない。なんとなくぼんやり覚えてた。
・怪盗キッドかっこいい!コナンにわかで怪盗キッドの情報もほぼ知らないんだけどめっちゃかっこよくて、キッド~~!てなった。飛行船から投げ捨てられたコナンを助けるシーンすごい。かっこいいシーンもあるかと思いきやコミカルでおちゃらけたシーンもあるから、ギャップがまたいい。
・今回の犯人、あまりにもゲスすぎない?コナン飛行船から投げ捨てるし、哀ちゃんのことビンタで吹っ飛ばすし。酷い!というより、見てて不快になった。
・見るまでどういう話かすっかり忘れていたので、細菌バイオテロの話と知って、なんとタイムリー!とびっくりした。
・ストーリーはそこまで難解じゃないから見やすい。だからといってシンプルすぎるわけでもなく、佳境に入ってからは真実が二転三転するので見てて飽きなくて楽しかった。
・まだキッドのことよく分かってないんだけど、新一とは全く別人ってこと?キッドが出てる他の劇場版も見たいな。
No.00017『劇場版名探偵コナン 世紀末の魔術師』
1999年上映/こだま兼嗣監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/06/23
・Twitterでちょこちょここの名前が出てたので気になって鑑賞。ずっと未履修だと思っていたけど、後半で城に火がつけられたあたりから「これ見たことあるやつ~~~!」と気づいた。おっそ。
・これもキッドが出るやつだった。難破船の時に比べたらかなり出番は少ないけど、少ない出番が全部かっこいいからすごいと思った。最後のハトのシーンもすごい。粋なヤツだな~~キッド。
・ストーリーもだが、お宝がすごく凝っていてすごいなと思った。ロマノフ王朝についての知識が一切ないので全然語れないけど、リアリティがあるなと思った。もしかしたら結構史実に基づいてるのかもしれない。お宝のエッグのギミックもすごく凝ってて、仕組みが判明したとき、なるほど~~!と思った。小五郎がマトリョーシカ知らないのには驚いたけど。
・火の中で犯人と対決するシーンは、とにかく火が気になってしょうがなかった。そんなキワキワまで火来てるのによく平気でいられるな。呼吸とか大丈夫なのかな。
・前半は大阪が舞台だったのですごく楽しかった。天が光る~みたいなところ、「いや大阪城って光ってたか?」と思ったらやっぱり通天閣。通天閣は光るもんな。難波布袋神社は架空の神社だけど、もしかしたら今宮戎かな?大阪のシーン、聖地巡礼したいな。地元なのでやろうと思えばいつでもできる。
・ストーリーも後半あまり予想できなくて楽しかった。あんまり阿笠博士のすごい道具に頼りすぎてない感じも良かった。道具がすごい時も面白いけど、「それアリ!?」ってなっちゃうから。今回はそんなことなくて、謎解きは知識と推理中心という感じだったのが良いなと思った。
No.00018『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
2018年上映/クレイグ・ギレスピー監督/製作国:アメリカ
鑑賞日:2020/06/24
・アメリカ人で初めてトリプルアクセルを成功させ2度オリンピックに出場したトーニャ・ハーディングという女性のスケート人生と、彼女にまつわる、スケート史に残る衝撃的な事件を描いた作品。
・正直、今までフィギュアスケート自体ほとんど見たことないくらいにスケートに興味がなくて、どうなんだろう…と思っていたがすごく面白かった。想像以上だった。場面も目線もコロコロと二転三転するので非常に忙しなく、中だるみすることなく時間が一瞬で過ぎて行った。何よりとにかく暴力的。フィジカル的にも暴力的だし、ストーリーも雰囲気も何もかもが暴力的でロックですごかった。
・まずトーニャの母親がすごい。激ヤバ。めちゃくちゃ叩いたり突き飛ばしたりする。腕にナイフも投げてくる。絵に描いたような激ヤバ母。トーニャが大会で素晴らしい演技をした日の夜に母親が投げかける「レズビアンの男役みたいで恥ずかしかった」という発言がなかなかに衝撃的だった。今とは同性愛の価値観等も違うだろうから意味合いも少し違うかもしれないけど、当時の価値観で言われたとしてもなかなかに衝撃的な発言だろうなと思った。
・暴力的なのは母親だけではない。トーニャと恋仲になるジェフという男も相当なDV男。そしてそれに負けないくらいトーニャ自身も暴力的。初々しくくっついたかと思ったら次のシーンでは警察絡むくらいにケンカして、かと思えばベタベタに仲直りして…。とにかく忙しない。フィギュアスケートの映画だってこと忘れるくらいにフィジカルでケンカしてる。
・スケートの演技をするシーンがすごく臨場的で鳥肌が立った。主演の女優さんはハーレイクインやってた人なんだって。演技が素晴らしすぎて、本当のフィギュアスケーターかと思った。
・襲撃事件に関するシーンになってから、ウィキペディアでもいいからサラッとトーニャについて調べてから見たら良かったなと思った。もちろん知らなくても楽しめるんだけど、わずかでも事件についての情報がある方がもっと楽しめたと思う。
・母と娘の確執みたいなのがすごいキツい。金も時間も何もかもつぎ込んでやったんだから感謝されるべきだという母親と、認めてほしい、愛しているとわかる言葉がほしい娘。トーニャが大会で演技後に見せる笑顔を母親はいつもジーっと見つめていたけど、どんなこと考えてたんだろう。心の中ではよくやったと認めていたのか、それとももっと違う感情だったのか。自分には想像がつかなかった。もっと早く、どこかのタイミングで「よくがんばったね」と一声かけていたら、トーニャの人生もまたちょっと変わっていたかもしれないなと思った。
・トーニャはことごとく周りの人に恵まれなかったのかもなぁ。出会ったのがジェフじゃなかったら。ショーンと出会っていなかったら。父が出て行かなかったら。さっきも書いたが、母に一度でも褒めてもらっていたら。人生が変わっていたかもしれない。偉大なスケート選手として名が残って、未来永劫語り継がれたかもしれないのに。
・愛されて、嫌われて、応援されて、笑われたトーニャの人生。アメリカ人で初めてトリプルアクセルを成功させた偉大な人なのに、最後にはスケート人生そのものを奪われる。すごい。人に殴られ、それと同時に人を殴って育ってきたトーニャが選んだ次の人生もすごい。こんなに波乱万丈で数奇な人生あるかな。
・最後の言葉が良いな。「人には各々の真実がある。これが真実」。スケート史の知識なんて全く無いし、トーニャというスケーターがいたことも知らなかった。もちろん襲撃事件のことも一切知らなかった。でも、トーニャが「真実だ」と言うならそうなんだろうなと思った。結局、客観視という目線は存在しなくて、みんなそれぞれの主観の寄せ集めでしかない。トーニャの主観、母親の主観。ジェフや、クズなショーンの主観。観客、警察、ライバルの主観。それぞれに真実があって、どれが嘘とかじゃないんだろうな。たとえそれらが矛盾していたとしても。
・それにしても最後の「ジェフはナンシーという名の女性と再婚」ってなかなかヤバくない?別人のナンシーなんだろうけど、よりにもよってそんな因縁の人と同じ名前の人と…。なんというか、「どのツラ下げて…」と思った。
No.00019『劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者』
2000年上映/こだま兼嗣監督/製作国:日本
鑑賞日:2020/06/25
・これも前から見たかったやつ。あらすじとか一切知らなかったので本当に未履修で純粋に楽しめた。
・今回はコナンがかっこいい!命がけで蘭を守るコナンがいっぱい見れた。
・ストーリー全然知らなかったのもあってか、今回の犯人全然分からなくて面白かった。よく考えたらわかりやすいけど見てるときは全然分からなくて楽しかった。
・トロピカルランドでのアクションシーンが迫力あって楽しい。現実ではあり得ないと言われたらそれまでなんだけど、アニメーションだから。楽しい!
・でも結局、バンドマンの男と妹?の人が何だったのかがちょっとよく分からなかった。あの二人はなんだったんだろう。フラグのための人員かな。
No.00020『ハードコア』
2017年上映/イルヤ・ナイシュラー監督/製作国:ロシア、アメリカ
鑑賞日:2020/06/26
・誰かがネットでおすすめしてたやつ。誰がしてたか忘れちゃったな。誰だっけ…。
・見知らぬ研究施設で目を覚ましたヘンリー。科学者である妻・エステルは、彼が大事故で絶命し、サイボーグ化することで蘇ったと告げる。だがそこに謎の組織を率いる男・エイカンが乱入。エステルを連れ去ってしまう。ヘンリーは妻を救うべく立ち上がるが…。超人的能力を持つ男の奮闘を全編FPS(一人称視点)で描いたアクションムービー。(U-NEXTあらすじより引用)
・すごかった。映像がとにかくすごかった。FPSで進んでいくアクションシーンの迫力はもちろん、序盤で飛行機から降りるシーン等のCGであろう部分が全然CG感がなくて迫力があり、びっくりした。
・半分程進むまで画面酔いしてしまったのが少し残念だった。作品の問題というより自分の体質の問題なんだけど。高所から飛び降りてゴロゴロ転がったり視点がグワングワン揺れたりするシーンがとても多いので、車酔いとか3D酔いとかしやすい人は注意した方がいい。
・アクションシーンがとにかくすごい。銃もバンバン撃ちまくるし、敵の身体もバチバチにちぎれまくる。戦車も爆弾もいっぱい出てきて気持ちがいい。次から次へと映像が流れていくので楽しい。
・主人公のヘンリーがめちゃ強サイボーグなのはもちろん、ラスボスのエイカンや途中で仲良くなるジミーの設定もなんかもりもりですごい。設定が盛られまくっているのに、全然説明がない。序盤で死んだはずのジミーが何度も出てきたり、エイカンが謎の超能力をいっぱい使ってきたり。ジミーの事は途中で判明するが、エイカンについては最後まで何も説明がないので、何者!?って思っている間に終わっちゃう。
・酔いながらも、後半はしっかり楽しめた。特に、ラスボス戦でQUEENのDon't stop me nowが流れて主人公がアドレナリンぶっ刺してパワーアップするあたりからは笑いが止まらなくなって、ゲラゲラ笑いながら見れた。その後、胸糞悪い流れになる…かと思いきや主人公がゴリゴリに覚醒して最後はスカッとする。最高。
・どちらかというとストーリーよりも映像やアクションシーンが重視な映画なので、頭空っぽにして画面酔いにだけ気を付けて見るのがおすすめ。アクションゲームみたいな、とにかく楽しい映画。
今回の映画は以上です。今回は洋画とコナンが多かったけど、『ウインド・リバー』が一番心に刺さったし、今年見た映画の中で一番「見て良かったな」と思う映画でした。面白い、というのは少し違うけど、本当に見て良かった。いろんな人に見てもらいたいです。それではさようなら。