妻の悪しき習慣
私の妻はおっとりした性格で、人を批判することなどめったになく、物事を肯定的にとらえることが多い。
一方で私は、”いらち”でせっかち、人をすぐ批判する、斜めに構える、妻とは正反対の性格だ。
息子(3歳)はというと、のんびり屋で争いを好まず、やさしい話し方をするところなどは妻によく似ている。
私の影響を最小限に、妻の影響を最大限うけながら、息子には成長してほしいと心底願う。
ただ一点、妻の影響をうけてほしくないところがある。
『オヤジギャグ』
前々から妻は、オヤジギャグを言うきらいがあった。
ここ最近は、それに拍車がかかっている。
私が「今日の晩御飯は新作?」そう問うと、妻はニコッと笑い「うん、たかすぎしんさく!(高杉晋作)」。
・・・。
私が「この洗濯物、半乾きみたい」そう言うと、妻は眉間にしわをよせ「え?はんがわなおき?(半沢直樹)」。
・・・。
私が「スマホをずっと見てると脳がイカかれる」そう言うと、妻は天を仰ぎ「oh no!(オ~脳)」。
・・・。
毎回ポカンとする息子と、ついつい反射的に「しょうもないねん」、「俺が恥ずかしいわ」などとツッコんでしまう私。
思えば、妻の父親もオヤジギャグをよく言う。
というより、既にこじらせている。
妻は父親の影響をもろに受け育ち、今まさにそれが開花しようとしている。
一刻も早くその悪しき開花を阻止し、息子に影響を与えないようにしなければ。
そう考えた私は、息子を抱っこしながら妻にこう懇願した。
「オヤジギャグをこの子の前では控えてくれない?」
すると妻は真顔で「”なっとういち”くらい?」と。
・・・。
ポカンとする息子と「におい控えめじゃないんだよ」とツッコんでしまう私。
毎回繰り返されるこの光景。
すでに妻は、彼女の父同様こじらせているようだ。
粘り強くオヤジギャグをやめるよう説得していくしかないのかもしれない。
納豆だけに。
・・・。
もしかしたら妻の影響を、私は既に受けているのかも・・・。