見出し画像

オレは、このステーキ肉を買う。

ずいぶんと前回の投稿から間が空いてしまったので、閑話休題。この授業をやってきた中で面白かった作品を紹介して、始めるきっかけを作ります。(授業の進め方はこちらを参照。)

2019年の学生・浅利瑠輝也くんは大学の近くで一人暮らしをしていた。必要のない情報かもしれないけれど、彼が母子家庭で育ったこと、母さんにとても感謝していて、早くラクをさせたいと言ったのを何度か耳にした。

瑠輝也くんが今まで生きてきた中で一番美味しかった食べ物は、ステーキだった。この時はグループで調理をして、彼のチームは付け合わせの野菜も作ったかな。満面の笑みで「すっごくおいしい!」と言ったことを覚えている。

彼は、牛肉について考えた。牛肉の食物自給率は36%(飼料自給率も考慮すると10%)、肉牛や乳牛の育てられる環境や地球上で飼われている15億頭ほどの牛が出すゲップとおならによるメタンガスが地球温暖化問題と関係があることなど、さんざん調べた結果、彼が作ったのは大学に近いスーパーで買った牛肉のバーコードをプリントしたTシャツだ。

画像1

「Tシャツに「born to die.」とプリントするとかいろいろ考えたけど、なんか違う。国産牛の方が美味いだろうし、食物自給率を上げるために国産のものを買う方が良いのもわかるけど、一人暮らしのオレはこの安い輸入の牛肉を買う。」と言った。

たくさん調べると、いろんなことを伝えたくなるし、知識のひけらかしみたいになってしまう。しかし、アタマでわかる正しさと自分の感覚に齟齬があることに気づいたの、かっこよかったなぁ。

私自身は「ゴミを捨てるな」というポスターや看板を見ると、「そんなもん、わかってるわ!」と思う。ほとんどの人が良くないとわかってる。だけど、減らない。モノを大事にしよう、とか、そもそも本当に必要か?良く考えてから買おう、使わなくなったら誰かに譲ろう、の方がよっぽどしっくり来る。

また、コツコツ更新していくので、よかったら覗いてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?