ミニマムタイムリープ
赤魔導士Bijouです。
子供時分からヒトならざるものと触れ合い、不思議を不思議と思わない暮らしをしていた私ですが、今思い出しても不可解な体験をしました。
大学生の時のお話。
当時私は新百合ヶ丘に住み、音楽大学に通っていました。
大学は陸の孤島と称されるほど辺鄙な場所にあり、家からは徒歩10分、電車30分、バス20分と、約1時間強を要します。
当時私はお世辞にも真面目な学生とは言えず、寝坊してはサボり単位の危うい教科も多かったのですが、這ってでも出なければならない授業が1つありました。
音楽大学というのはやはり特殊な学校のため、マンツーマンの実技レッスンという授業があり、教授に直接指導を受けていた私は休んだ時の居心地の悪さを嫌と言うほど知っていたので、週に1回のレッスンだけはサボれなかったのです。
しかし、その日も例によって寝坊しました。
起きたのは10:00少し前。レッスンは11:00から。
取るものもとりあえず出たとしても乗り換え等々諸々考えるとどうしても間に合いません。
しかもお財布の中には300円しか入っておらず、銀行に寄る時間もないので泊まりに来ていた友人(現マネージャー)に500円玉1枚を借りました。
(帰りの分はATMに寄ればいいと思っていたのです)
当時学校への交通費は↓
新百合ヶ丘↔︎大学の最寄駅:300円/片道
大学の最寄駅↔︎大学前のバス停:250円/片道
定期や回数券も切らしていたので持っておらず往復1,100円かかることになります。
今と違ってSuicaや電子マネーもありませんし、JRではないのでプリペイドカードも使えません。
10:15頃、新百合ヶ丘の駅に到着した私は手早く切符を買い、5分ほど電車を待ち乗り込みました。
どう考えても間に合いませんが、行って謝るしかないと車内であれこれ言い訳を考えているうちに、アナウンスが目的地の到着を知らせます。
時計は10:50。
電車のドアが開き、急いで降りた瞬間……
大学の自動ドアが開きました。
?????????
バスは?!
大学の時計を見ても10:50。
レッスンに間に合います。
不思議で仕方ないものの、とにかく急いでレッスン室に向かいましたが時間に余裕があったせいでまだ私の前に教わっていた生徒が談話していました。
狐につままれたまま宿題の練習曲を習い無事レッスンは終了。
その日はレッスンだけだったので帰路のバスに乗って気付きました。
お財布の中、800円入ってるんです。
出発時の所持金は300円+500円で800円。
電車代300円の切符を買い電車に乗ったのは間違いなく、電車を降りたら大学だった。
なのに800円入ってる。
断じてキセルはしていませんし、切符を買った記憶もしっかりあるんです。
降りた瞬間自動ドアが開いたので、行きのバスにも乗ってないということになります。
そういえば切符は!と思い探しましたが降りた時改札も通ってないのに切符はどこにも見当たらず。
ATMでお金をおろし帰宅後興奮し友人に説明したのですが、にわかに信じて貰えませんでした。
当然ですよね。
でも借りた500円、そのまま返せたんですよね……
妄想かと思われるかもしれませんがあれ以来こういう経験はなくなりました。
ただ、これ以前にも過去2回ほど、明らかなタイムリープ経験、あるんですよね。
この話はまたいずれ。