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人生で何を一番大事にするかについて考える
しばらくの間、自分が大事に考えてきたこと
「仕事って人生の約半分を占めるから、大事」
誰がそう言ったのかは覚えていない。
だけど、心のどこかで、この言葉をずっと意識してきたのかもしれない。仮に100歳まで生きるとして、20歳~60歳の間で仕事をするとしたら、半分とまではいかないけど、単純計算で4割。
あと、「人生の幸福度は、人に何かを与えたり、社会に貢献する度合で決まる」みたいな言葉も聞いたことがある。自分の性格からすると、これはスッと理解できた。
自分の時間を割いて他人のために何かしようと頑張りすぎてしまうことがある。自分のためだとできないことが、他人のためだとできたりする。それが苦じゃなくて逆に幸せだったりする。
そんなことから、何となく仕事というものは人生の中でとても重要なものと思い込んでいた。
「人生で大事にしたいこと」を考え直すきっかけ
最近、就職か院進かを悩んでいることについて、先輩や同期、後輩、大学の教員、会ったこともない人の連絡先を聞いたりしていろんな人の立場の人の意見を聞いている。
理由についてはこちらの記事にあります↓↓↓
そこでよく自分が話すのは、「大学の勉強が仕事に活かされないのは嫌だ」ということ。
ここで大学院進学を選択して、ゼネコン、組織に行く切符を手に入れたところで、やりたいのはゼネコンとか大手組織でやるような大規模の設計ではない。それじゃあ、その2年間は無駄じゃないか、と。人生で仕事・実務を重視しているからこその考え方だった。
それに対してある先輩の話は、「大学での学びがどこかで活きる場面、というのは必ずしも知識と実践が一対一対応じゃない」ということだった。この知識がこの場面で活きるというものじゃなく、教養があることで会話に深さが出てくるとか、論理的な思考力が身につくとか、そういうことなのかもしれない。
あとは、他大のインターン生から言われたこと。数回しかあったことはないけど、話し方とかふるまい方から、個人的に信頼をおいている人。
「実務重視しすぎじゃない!?」
「大学の勉強が実務に活かされないのは当たり前だよ。理系は比較的活かされる仕事もあるけど、全体としてみたら、大半の人は直接的には活かされてないよ(もちろん文系でも実務に直結する分野もある)。活かされるのは専門知識じゃなくて、それをまとめて人に伝える力とか、自分の研究を発信する力じゃないの?」
めちゃめちゃ自分にぶっ刺さった。
そんなことがあって、「仕事」の優先度が自分の中で揺らいできた。
改めて、考え直してみる
そこで、話の最初に戻って、「人生で一番大事なことは本当に仕事なのか」と、改めて考え直した。
まず、「人生の半分」を疑おう。
もう少し詳細な計算をしてみる。
一日8時間労働として、年間の休日日数を100日間とすると、
8×(365-100)=2,120
年間で2,120時間働くことになる。
20歳~60歳まで40年間働くとしたら、
2,120×40=84,800
84,800時間が、人生の労働時間だ。
仮に100歳まで生きるとしたら、
24×365×100=876,000
876,000時間が、人生の長さだ。
(※ただし、うるう年は考慮しない)
労働時間の割合は、
84,800÷876,000=0.096803…
たった9.7%…!
1割にも満たないんだな~。
「半分」だなんて嘘じゃないか。
じゃあ、他に何を大事にしたらいいんだろうか。
ひとつは、先輩がおっしゃったことみたいな「好奇心の赴くままに、広く時には深く学ぶこと」というのはある。自分は雑学とかクイズとかで得られる知識は結構好きだったりするから、学ぶことで身につく豊かさみたいなものは何となくではあるけど理解している。
「家庭」という考えもある。親になってないから言えるのかもしれないけど、「家庭を大事にする」って、なんか、幸せそうだ。だし、さっきの労働時間の計算をしてみたら、家庭の時間の方が長いに決まってる。「家庭」に定年なんてないわけだし。
他にも、まだあるかもしれない。
最近、とある知り合いのnoteを読んで、「今どうありたいかが私にとって重要で、考え方や感じ方はどうせ変わるし今までも変わってきたから、未来でどうなりたいかは未来の私が決めるでしょ」
というものもあった。
正直、勇気と身軽さが自分にあったら、この考え方には積極的に乗っかっていきたい。
「未来の自分に対しては『他人事』」
これも、なんかいい考え方だな。
(noteの感想をnoteで言う人)
もうそろそろ、いろいろな情報がたくさん出てきて出尽くしてきた感もある。あとは、自分がどうしたいか、「人生で何を大事にするか」なのだと思う。それが決まれば、あとはそれに合わせて今までためてきた事務所の情報や大学院の情報、いろんな人から聞いた価値観の中から自分が大事にしたいことに関わるものを抜き出す。そしたら進路はおのずと決まっていくはず。進路は、あくまで二次的なもの、だ。
もっと言えば、大事にしたいものを大事にできれば、就職か院進かなんて極論どうでもいいのかもしれない。