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パートナー戦略の必要有無の判断基準は?

皆さんこんばんは。
パートナーセールスの葛西です。
GW、あっとういう間に終わってしまいましたね・・・
5月病になってしまう人も多いのかもしれませんが、私の辞書には5月病なんて言葉は載ってません笑
今月もパートナー様のために、お客様のために頑張ります!

さて話は変わりますが、これからパートナー戦略を開始する、パートナー戦略を開始しようかどうか悩んでいるというSaaS企業さんもけっこう多いのではないでしょうか?
今回はパートナー戦略を自社で開始すべきか否かを判断する基準について、私なりの見解を書かせていただきます。肯定的な意見も否定的な意見もあるかと思いますが、是非少しでも参考になればと思っております。

パートナー戦略を開始するための判断基準

判断基準①:地方企業の開拓は進んでいるか

地方企業の開拓において、その土地独自のローカルルールが存在したり、いくらインターネットが普及したからと言っても首都圏との情報格差があるというのが実態です(というより、能動的に情報収集を行っている企業がまだまだ少ない印象)。また、自社の課題にそもそも気づいていないなんて企業も一定数いるかと思います。
自社のマーケティング活動・セールス活動において、このような地方企業にアプローチができていないようであれば、普段から顧客の窓口として接しているパートナーとの協業体制を構築すると効果は上がりやすいといえます。
また、地方には各エリアに強いパートナーが存在することも多いです。このようなローカルの強力なパートナーと提携することで、インターネット上で積極的に情報収集をしないような層へのリーチがしやすくなります。

判断基準②:エンタープライズ(大手企業群)の開拓は進んでいるか

日本を代表する大手企業(以下、エンタープライズ企業)の新規開拓となると、そもそもリードの獲得難易度が高い、リード獲得ができてもなかなかアポイントに至らない、アポイントが獲得できても実際の契約に至るまでにもかなりの時間を要する、など非常に契約までの難易度が高くなってくることがほとんどです。一方で、このようなエンタープライズ企業とメインで取引している企業、例えば、これらのエンタープライズ企業の基幹システムを構築しているSIerやITコンサル会社などと提携できれば、エンタープライズ企業の開拓への有効な窓口となる可能性が高まります。

判断基準③:新たな業界・セグメントの企業への開拓は進んでいるか

新しい業界やセグメントを開拓していく際には、その業界特有の商習慣やお作法、専門知識、業界特性などの理解が必要となってきます。また、その業界・セグメント内での認知度もゼロから作っていく必要も出てくるでしょう。これらのタイムコストを短縮するために、自社が広げていきたい新たな業界・セグメントに精通しているパートナーと提携ができれば、一気にその業界・セグメントでの自社商材の拡販が進む可能性が高まります。

つまりは、上記3軸に書かれているようなリードを自社のマーケティング経由でリードが確保できているか、または上記3軸のような企業群の契約に繋げられているのか、というところが主な判断基準であると私は考えてます。それに加えて、前回の「パートナー戦略(代理店戦略)の開始前に必ず確認すべきこと」でも書きましたが、プロダクト・商材をパートナーに展開したからといってすぐの契約にはなかなか繋がりません。パートナー企業への営業支援が必須となってきます。そのため、そもそも営業部門による営業の勝ちパターン構築・型化が進んでいなくてはパートナー企業へ展開できるノウハウも僅かになるため、まずは直販の営業部門での営業の勝ちパターン構築・型化を優先したほうが良いかと考えています。


パートナー戦略に取り組む意義

SaaSのプロダクトを直販ルート経由で導入されるのは、キャズム理論*1 でいうイノベーター層やアーリーアダプター層がほとんどです。その先のマジョリティ層にアプローチするには、やはりパートナー企業の力を借りるというのは筋の通った戦略ではあるかとは思います。

*1キャズム理論:新商品や新サービスの市場浸透に関する理論であるイノベーター理論から生まれた理論。イノベーター理論は、以下5分類に分類される。
1.イノベーター(革新者、革新的採用者)
2.アーリーアダプター(初期採用者、初期少数採用者)
3.アーリーマジョリティ(前期追随者、初期少数採用者)
4.レイトマジョリティ(後期追随者、後期多数採用者)
5.ラガート(採用遅滞者、伝統主義者)
この5段階の中で「アーリーアダプター」から「アーリーマジョリティ」に進む上でのハードルが最も高い(キャズム)とされており、「キャズム理論」はこの大きな溝=キャズムを超えるための方法論をまとめたもの。

自分からニュースを拾ったり、ベンダーのWebサイトを見に行ったりして積極的に情報を探しに行くアーリーアダプター層であれば、Googleなどの検索連動型広告やSNS広告、SEO、自社セミナー等でリード獲得につなぐことはできるかと思います。しかし、マジョリティ層は積極的に情報収集したりといった行動は起こさないケースがほとんどです。むしろ、普段からお付き合いのある代理店から初めて情報インプットされてそのSaaSプロダクトのことを知るということが大半であるということも多いです。

こうした活動を行っていただけるパートナー企業を増やし、パートナー企業と連携して販売活動を展開していくパートナー戦略を実行し、軌道に乗せていくことがこのキャズムを超えるための大きな一矢になるかと思います。
是非このnoteがパートナー戦略を踏むかどうかを検討する上での材料になれればと思っております。

最後までお読みいただけた皆さん、ありがとうございました!それではまた次回の更新で!

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