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パートナー制度において、複数マージンプランを最初から用意すべきか?



皆さんこんばんは。
パートナーセールスの葛西です。

先週は番外編みたいな形でパートナーセールス飲み会の記事を、6/6のnote6/8のnoteでは、パートナー契約(代理店契約)の種類について書かせていただきました。

パートナー制度(代理店制度)を導入することで、新しい市場に参入したり、ビジネス拡大につなげられる可能性が高まる一方で、どうしてもパートナー社数が増えるにつれて報酬の支払いやパートナーとの協業関係の最適化が困難になることがあります。そのため、今回はパートナーへのマージンプランを複数用意することのメリット・デメリットについてまとめさせていただきます。


■ 複数のマージンプランを用意するメリット

・パートナーの貢献度に応じた報酬の最適化

ランク分けしてマージン率を設定することで、パートナーの貢献度に応じて報酬を最適化することができます。

・パートナーシップの強化

複数のマージンプランを用意することで、パートナーとの協業関係を強化することができます。また、パートナーのビジネスモデルや顧客層を考慮した報酬設定によって、パートナーとの関係を強化することができます。

・パートナーの意欲向上

パートナーにとって、優遇的なマージン率が設定されることで、より多くの売上を獲得することができます。そのため、パートナーは更に売上を伸ばすことを目指し、意欲的にビジネスに取り組むことが期待できます。

■ 複数のマージンプランを用意するデメリット

・報酬管理の複雑化

複数のマージンプランを管理することで、報酬の支払いや管理が複雑化し、管理コストが増大化します。

・パートナー間で報酬格差が生じる可能性

ランク分けやマージン率の設定によって、パートナー間で報酬格差が生じる可能性があります。

・マージン率の変更がパートナーに与える影響

マージン率の変更がパートナーに与える影響を考慮する必要があります。例えば上位ランクのパートナー企業がランク落ちした場合、そのパートナー企業のモチベーションの低下に繋がり、案件数が大幅に減少したり他の競合ベンダーの商材に流れたりというリスクがあります。

■ 最初から複数マージンプランを用意すべきか否か?

ここからは私の見解ですが、これらのメリット・デメリットを踏まえると、特にパートナーセールス部門のリソースが限られている場合やスピード感を持ってパートナー制度を立ち上げていきたい場合においては、パートナー制度のプランは1プランに統一した方が良いかと考えます。そのように考える理由としては、大きく2つです。

理由①

少ないリソースで立ち上げをする場合は報酬管理や契約まわりが複雑化してしまうと、どうしてもその分管理工数が発生しますので、リソースの逼迫する要因になるケースが多いためです。また、立ち上げをスピード感を持って進めたい場合においては、複数マージンプランを考えることで立ち上げまでに時間を要し、スピード感が落ちてしまう原因にもなったりするからです。

理由②

初期段階で複数のマージンプランを用意することで、後からパートナー制度を刷新しづらくなってしまうためです。例えばですが、パートナー制度もある程度立ち上がり、販売量の増加に伴って途中でパートナー制度を刷新して、上位プランの販売予算(ノルマ)を上げたいと考えた場合、その変更に伴って一定のパートナーからの反発を受けたり、稼働していたパートナーがそれが要因で動かなくなるといったリスクを伴います。
特にパートナー制度の立ち上げ初期段階は、果たしてどれくらいのパートナー様が自社プロダクトの拡販に向けて動いていただけて、月間でどれくらいの契約数が生まれるのか、非常に予測がつきづらいものです。
だからこそ、初期段階での感覚値で販売予算を設計してしまうことで、後からパートナー制度を刷新しづらくなってしまいます(余程プロダクト力・ブランド力の強いサービスで、かつかなり売りやすい商材でしたら別ですが・・・)。

まとめ

上述の理由から、初期段階でのパートナー制度のマージンプランは全パートナーで一律1プランで進めるべきというのが私の考えです。

一律で展開する中で、特に積極的に拡販してくれるパートナー企業が見つかったタイミングで、キャンペーンという形でマージンキャンペーン(一定期間のマージン増額)と販売ノルマをセットでトライアル展開し、そこでの成功実績が積み上げる、その後に次に稼働しそうな重点支援パートナーに横展開してさらに成功実績を積み上げて、成功実績が3〜5社程度出てきたタイミングでパートナー制度を刷新して上位のパートナープラン(ゴールドパートナーや認定パートナーなど)を用意し、その上位プランへの格上げを目指してもらうという形にするのが、最も効果的な流れなのではないかと私は考えています。

是非これからパートナー制度のプランを検討される、パートナー制度を立ち上げるというような方の参考になったら幸いです

最後までお読みいただけた皆さん、ありがとうございました!それではまた次回の更新で!


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