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板橋区は遊ぶ場所が無いのが魅力だと気がついた
気がつけば板橋区に住んで10年以上が経っていました。10年の中で2度引っ越しをし、現在は3箇所目の住居です。
より具体的にいうと都営三田線沿線です。駅で言うと本蓮沼駅、新板橋駅(=JR埼京線板橋駅)、本蓮沼駅と渡り歩きました。現在はマンションの一室を購入したので、余程の事がない限りは死ぬまで住み続けるのだと思います。
なぜ板橋区にこだわるのか。10年間暮らしてみてようやく明確な理由が分かりました。その理由を書いてみたいと思います。
板橋区は遊ぶ場所がない
最初は漠然と住みやすさを感じていただけでした。都心へのアクセスが悪くなく、家賃も現実的で納得感のある価格です。しかし具体的な説明がなかなかできずにいました。
10年過ごしてたどり着いた答えが「遊ぶ場所がない」です。板橋区には人を寄せ付けるような目立った観光地がありません。大規模な娯楽施設もありません。大きなイベントといえば、年に1回の花火大会程度です。2019年の花火大会は52万人を動員したそうです。
遊ぶ場所が無い結果なのかは分かりませんが、宿泊施設も極めて少ないです。埼玉県と池袋の通り道となっている東武東上線にはいくつかはあるようですが、民泊やゲストハウスのような規模が殆どのようでした。
遊ぶ場所が無いのは一見して欠点です。私も長年これを欠点だと思っていて、板橋区に不満を抱いていました。しかし、これは実は板橋区を魅力的にしている要素のひとつでした。
その魅力を言い換えると「よそ者がいない」です。
私が利用している都営三田線は巣鴨から北に抜けたら、終点の西高島平駅まで全て板橋区です。つまり、日常的には板橋区で生活している人しか利用しません。
東京都の都心に出ると、人の多さが嫌になります。近年は外国人の観光客が極端に増えた影響もあり、体感で混雑度が増しています。
東京都区内でありながら、どこか安心して帰ってこれる、それが板橋区です。
東京エクセレンスのアリーナへ投資せず
おそらく板橋区は今後もこの保守的な環境を望んでおり、継続していくのだと思います。そう感じた例として、Bリーグの東京エクセレンスの動向があります。
東京エクセレンスは板橋区の小豆沢体育館を本拠地としています。しかしこの小豆沢体育館は収容人数が極端に小さく、Bリーグ開催の規格を満たしていません。一時はBリーグが開催可能な規模への改修も検討されたそうですが、板橋区に反故にされました。その結果として東京エクセレンスはBリーグのライセンスを剥奪されました。
小豆沢体育館に大して全く投資をしなかったかと言えば、そうではありません。同施設のプールはリニューアルしており、公園内も東京オリンピックに併せて整備をしています。
板橋区が大きなイベントや施設での賑わいよりも、そこで生活する住民が利用しやすいような環境を整えているのだと理解しました。
可もなく不可もなくが心地よい
それ以外の面ではどうかと言えば、可もなく不可もなくです。生活に必要な店舗は十分に満たされています。遊ぶところが少ないのは確かですが、池袋や赤羽に出れば十分に満たされるので不満はありません。
東京は私のような転入者が多い街です。住居を選ぶ際は自らが好む環境を選ぶのが自然であり、その積み重ねの結果として、土地の性質が非常に色濃く出ると思っています。
おそらく落ち着いて過ごしたいと思っている人が意識せずに集まった結果として今の板橋区の環境があるのではというのが持論です。「地味だけど、それが良い。」そんな環境に魅力を感じていただけたら、板橋区にお越しください。