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消費者庁が「ゆたんぽ」事故を注意喚起、慣れた時こそ初心忘るべからず

12月は終盤に差し掛かりました。冬の寒さは例外なく訪れており、豪雪地帯で車が立ち往生してしまう話もツイッターに流れてきています。各所で冬の寒さが一層厳しくなってきているようです。

寒い冬を乗り越えるための道具は幾つかありますが、今年は久しぶりに湯湯婆(ゆたんぽ)を導入しました。湯湯婆と漢字で書かれる機会は無いので私含め多くの方が初見で「ゆたんぽ」と読めないと思います。迷いましたが、文章に混ぜ込む際の可読性を考慮して、本記事では「湯湯婆」と漢字で書かせていただきます。

湯湯婆は布団を温めるのに使ったりと、寒い冬を乗り越えるのに役立つ道具です。温かいお湯を入れた湯たんぽを寝る少し前に布団の足元に入れておくだけで入眠時を暖かく過ごせます。私は冷え性です。指先や足先は特に冷えやすく、酷い時は自分の手足の冷たさの方が布団の保温性能を抜群に活かしてしまい、布団に入っているのに寒いという状況を起こしてしまいます。暖房の温度を上げれば良さそうですが、家族と同じ部屋で寝てると都合よくいかないものです。そんな時に湯湯婆は重宝します。

その湯湯婆について、消費者庁が12月16日に使用を注意喚起する文書を公開しました。消費者庁によると毎年必ずと言っていい程に湯湯婆による事故が起きているようです。平成27年(から同28年)の冬は30件、その後は減少していき平成30年には5件まで減少していますが、令和元年は9件へと再び増えています。毎日のように感染者何百人という数字を聞かされていて麻痺してしまっていますが、気をつけなければならないのは間違いありません。事故件数を月別で見ると12月から2月にかけてが特に多いそうです。

湯湯婆による事故といえば想像するのが低温火傷(やけど)です。低温火傷は体温より少し高い温度に何時間と触れることで引き起こす火傷です。熱湯や蒸気に触れて引き起こす火傷とは異なり、低温火傷はゆっくりと進行します。それゆえに気がついたときには皮膚の深い部分が痛む重度の火傷を負うことが多いそうです。湯湯婆だけでなくカイロの使用でもよく注意喚起されます。

ところが湯湯婆による低温火傷の件数はそれほど多くは無いようです。平成27年以降に湯湯婆によって発生した事故68件のうち、低温火傷は6件だったそうです。それ以上に多いのが加熱中の事故です。直火タイプの湯湯婆を温める際に蓋をしたまま加熱してしまったり、電子レンジで温めるタイプの湯湯婆を電子レンジのオート機能で温めてしまったり、充電式の湯湯婆を過充電させてしまったりという事例が消費者庁に紹介されていました。

事例を見る限りは事故を起こしても当然な使い方をされています。それ故に自分は大丈夫と思ってしまうかもしれません。しかし使い始めは誰でも気をつけて使うものです。使い慣れてきた時に当初は気をつけていたことを気をつけなくなることは多々あります。初心忘るべからず、暖房器具が必需品となるこの季節、愛用している器具は正しく使えているか定期的に見直して安全に過ごしたいものです。

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