高橋祥平選手の愚行と、それに対する誹謗中傷について
明治安田生命J2リーグ第10節、東京ヴェルディ対FC琉球の後半アディショナルタイムに事件は起きました。
ヴェルディの高橋祥平選手は、自陣のペナルティエリア内で相手選手と競り合うと、相手選手と交錯したまま倒れました。この競り合いと交錯に苛立ったのであろう高橋選手は、倒れ込んだまま右足の裏で相手選手を蹴ったのです。この行為に対して高橋選手には警告が与えられ、FC琉球にはペナルティキック(PK)が与えられました。このPKでの失点が決勝点となり、ヴェルディは敗れました。
私は審判ほどにルールの知識はありませんが、素人感覚では競り合いは正当なものでした。この競り合いで失点の危機は脱したので、チームとしても結果的に問題の無い場面です。問題はその後の報復行為です。ペナルティエリアのど真ん中でその行為を行ったら何が起きるかは一瞬でも考えれば分かるはずです。相手選手を大怪我させかねない行為でもあります。完全に「余計なプレー」でした。
思い出せば思い出すほどに腹が立ちます。ヴェルディの敗因はいくつかあれど、高橋選手の余計な行為すらなければ引き分けていた可能性もあります。
高橋選手は短気で有名な選手です。観客席に中指を立てたり、主審への抗議で退場処分を受けた後にボトルを蹴ったりといった行為で複数試合の出場停止を受けることもありました。それでもJ1を含めた各クラブで重宝されるのは攻守の要としての実力を備えているからです。要するに一長一短です。高橋選手の短気は欠点ですが、それを補って有り余るほどに長所に溢れてます。
試合結果以上に腹が立っていることがあります。それは高橋選手に対する誹謗中傷です。ここでいう誹謗中傷とは、行為や短気に対する非難ではなく、同選手の個性を全否定するような言葉です。各クラブでやらかしているので、同選手の短気な行為が気に入らないサッカーファンは多いのでしょう。ここぞとばかりに誹謗中傷の言葉を浴びせる人の多さには辟易します。
その書き込みが本人に届いてる可能性は考えないのでしょうか。言葉は刃です。心無い言葉が人を死に追い込むことはプロレスラーの木村花さんの事件が記憶に新しいのではないでしょうか。行為そのものではなく、人格を攻撃するような言葉はスパイクの裏で横腹を蹴るのと変わらないはずです。
高橋選手の行為に対して擁護の余地はありません。その後の暴言も許される行為ではありません。おそらくJリーグから出場停止など何かしらの制裁は与えられるでしょう。監督から次の機会がすぐに与えられるのかも分かりません。ファンとしては、琉球戦での愚行を猛省した上で、次の機会で挽回していだければと願っています。