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リアル店舗でもオンライン決済、「ユニクロペイ」による購入体験向上に期待

ユニクロが決済サービス「ユニクロペイ」を発表しました。何周遅れか分からない発表だったので何ごとかと思いました。実態は会員証アプリに決済機能を持たせるというものです。あくまでもユニクロに特化したものでした。

ユニクロは決済の際に会員証であるユニクロアプリのバーコード提示をした後に商品を読み取り、最後に決済の手続きを踏む流れとなっています。割と一般的な手続きです。ユニクロアプリにおいてユニクロペイを設定すれば、最後の決済の手続きが省略されるそうです。会員証の提示と商品の読み取りをしたら購入完了となります。加えてユニクロは商品の読み取りにICタグを用いており、レジは無人です。(正確には複数のレジを補助員たりうる店員が横断的に見ている状態となっています。)自らのペースで購入手続きを完了できるため、商品購入の体験としては非常に満足度が高くなっています。ユニクロペイの導入でこの体験がより洗練されそうです。

似たような形式にマクドナルドのモバイルオーダーがあります。毛色は異なりますが、ユーザのスマホで決済を完了させるという点においては共通しています。モバイルオーダーの最大の利点は注文待ちの列に並ばなくて済むことです。注文カウンターに10人以上の列をなしていようが、最短で注文を済ませられます。その利点の中には決済手続きをオンラインで済ませている点も含みます。決済手続きが減るだけで随分と体験の質が向上します。

課題としてはこれがどこまで普及するかです。マクドナルドのモバイルオーダーはサービス開始から1年が経とうとしていますが、未だに昼時の注文カウンターには長蛇の列が出来ています。事情は様々でしょうが、あまり普及しているとは言い難いのではないでしょうか。一方でユニクロはすでに3000万人以上のアプリ利用者を抱えているといわれています。この人数はペイペイに並ぶほどと報じられており、その多さは意外でした。そこからさらにユニクロペイを利用する人がどれほど登場するかは未知数です。より多くの方の購入体験が向上するのではないかと期待します。

いわゆるリアル店舗でも決済をオンラインで済ませるというのは現状で実現可能な最適解ではないかと思います。小売に於いて購入手続きが何よりも神経を使いますし、手間です。それは買い手も売り手も同じでしょう。そこをオンラインにしてしまうことで、リアル店舗では商品を選んで手に入れるという最も楽しい部分だけに焦点を当てられます。

昨年は高輪ゲートウェイ駅の開業とともに、タッチ・トゥー・ゴー(TOUCH TO GO)のサービスが開始しました。これは商品の読み取りを自動で済ませる仕組みであり、決済は専用端末で済ませます。小売の完全無人化ないし自動化まであと少しです。ユニクロペイが1つの成功事例となり、小売での購入手続きの簡略化が進むことを期待します。

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