多角的に見ることで恐ろしさが増す贈収賄事件
連日で政治家スキャンダルの話を書くのは気が引けるけど、今日一で書きたい話題なので書いておきます。自由民主党の秋元司議員が収賄容疑で逮捕されました。
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)への日本参入を目指していた中国企業側から現金300万円を受け取るなどしたとして、東京地検特捜部は25日、収賄容疑で自民党衆院議員、秋元司容疑者(48)=東京15区=を、贈賄容疑で中国企業日本法人元役員ら3人をそれぞれ逮捕した。中国企業をめぐる外為法違反事件は、政界の汚職事件へと発展した。
贈収賄そのものについては昨日の記事の通り、法のもとで粛々と裁かれれば済むと思っています。有権者的には「馬鹿野郎」の一言で終わりです。
外国の特に中国からのIR案件に絡んだ収賄というヤバさ
問題は収賄そのものよりも、一歩深いところです。ひとつは収賄の元が中国資本の企業(500ドットコム=広東省深セン)だからという点です。
まずは国会議員が外国籍の企業から金を貰うのが言語道断です。金を受け取るということは、その対価として何かよきに図らったということですよね。収賄って書いてあるからそうなんですよね。日本国民に選挙で選ばれた日本の国会議員が不正に資金を受け取って外国に便宜を図っちゃていたのですか。困りますね。
さらに、その相手が中国企業というのと、IR(統合型リゾート)案件であるというのがセットになった話題であるのがより深刻です。中国共産党が尖閣諸島を代表するように日本の国土を脅かしているのは既知のとおりです。この規模の案件で中国企業が単独で動いたとは思えません。
こちらの記事では明確に中国共産党との関係について言及しています。
日本人が顧問を務めていた中国企業というのは、オンラインゲームやスポーツくじを手掛ける「500.COM」(500ドットコム)だ。現在は深センに本社を構えるが、もともとは「太子党(中国共産党の高級幹部の師弟グループ)を後ろ盾にして、2001年に北京で設立された会社だ」(A氏)という。
IRは世界の多くのセレブの遊び場となり、世界の要職の仕事場ともなるようです。そんな人達がIRで使う予算は庶民にはとうてい想像もつかないような額のようです。一度決まってしまえば、そこに根付いて巨額の資金が動くビジネスが展開されるのでしょう。そこに根付いた企業の影響力は計り知れません。
その計り知れない影響力のバックに日本の国土を脅かし続けて非人道的な民族弾圧を続ける中国共産党がつくかもしれなかったというのは恐怖でしかありません。
まとめると、この件がいかに危機的な事件かはこんな感じです。
・政治家が賄賂を受け取った点(ヤバさ★☆☆☆☆)
・賄賂を贈ったのが外国企業だった点(同★★★★☆)
・賄賂を贈ったのが中国企業だった点(同★★★★★)
・IRの誘致という膨大な資金が動く案件であった点(同★★★★★)
今回の件は日本の国体を脅かす由々しき事態の一角だったと見てとれます。これを皮切りにして、外国の特に中国と不正な関係を築いている議員が他にいないか、徹底的に洗い出されてほしいものです。野党の皆さん、シュレッダーの時間を測ってる場合じゃないですよ。出番です。
上念氏による恐ろしい予想
朝からこのニュースに怒りを覚えていたところ、虎ノ門ニュースで秋元議員を古くからの友人という上念司氏が興味深い予想をしていました。上念氏いわく、秋元議員は中国シンパではないし、不正をするような人物でもないと。人となりをよく知るからこその予想は箇条書きにすると以下のとおりです。
・米国からもたらされた情報を元にに立件している(予想)
・豪州と台湾で捕まったスパイが膨大な資料をもたらした(事実?)
・スパイの報告書のなかに、秋元氏を手駒に使っているかのような報告書があった(予想)
・最近の中国のスパイは不景気(事実を元にした推測)
・スパイも工作資金を得るために報告をかなり盛る(予想)
・実際には間に入ったブローカーとスパイ本人がネコババしていて秋元氏や秘書に資金は渡ってない(予想)
この予想に関しては、よくできたストーリーだというのが所感です。この予想通りであれば捜査段階で分かりそうなものなので、逮捕まではされない気がします。実際に受け取ったと読むのが自然です。
興味深いのは「実際には間に立った人物とスパイ本人がネコババしていて秋元氏に資金は渡ってない」の部分です。これは今回の件の真偽は別として、ありえそうな話な気がします。しかし、もしこの予想通りであれば、本人があずかり知らぬところで行われた一切の損得もない取引で国会議員が逮捕されたことになります。それはそれで恐怖でしかないのですが。