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ダイドーの減収予測を一転させた「鬼滅効果」、来週の最終巻発売で今後はどうなる

ダイドーグループホールディングスの2021年1月期の連結純利益が前期に比べて41%の増益となりそうだという記事が日経新聞に掲載されていました。ダイドーといえば缶コーヒーを連想します。今年はテレワークの普及や外出を自粛する動きにより、缶コーヒーの売上が伸び悩んでいると聞いています。ダイドーの増益は意外でした。

私もコーヒーは好きなので缶コーヒーを飲んでいましたが、確かに機会は減りました。缶コーヒーを飲む場面は外です。ちょっとした隙間時間で一息つくときにコンビニや自動販売機で缶コーヒーを買って飲んでいました。路上で缶コーヒーを飲みながらスマホチェックするなんて姿は想像しやすいと思います。また、仕事中でも500mlボトルのアイスコーヒーを買ってはデスクで飲んでいたりしました。缶コーヒー市場が苦境に立たされるのは想像に容易いです。

ダイドーの減収予測が一転して増益となったのは「鬼滅の刃」とのコラボ缶が当たったからかだそうです。コラボ缶はアニメから切り出された場面が大きく描かれています。微糖が8種類、カフェオレが8種類、オリジナルブレンドが12種類、合計28種類が作られていました。種類が豊富で揃えるのが楽しそうです。自動販売機で買えば、くじ引きの様な楽しみがありそうです。書き下ろしではなくアニメの切り出し画像をそのままハメ込んでいるだけなのも重要な点だと思いました。おそらく必要最小限の費用で済んでいるのではと思います。

鬼滅ブームはダイドーだけならず、消費税増税不況とコロナ不況のダブルパンチによる日本経済の冷え込みを支えてくれています。公式なグッズではなさそうな市松模様のマスクをした子供が街を歩いている様子は2020年を象徴する姿になっていると思います。

1週間後である12月4日には鬼滅の刃の最終巻の発売日を迎えます。ジャンプ連載は既に終了していますが、単行本で楽しんでいる層にとっては待望の最終巻です。話題作の最終巻の発売とあって、多くのマスコミ等でも話題に上げられるでしょう。

絶頂を迎えている鬼滅ブームですが、そろそろ収束に向かうのではと危惧しています。あくまで主観的な予想です。現状は映画が公開されている影響でブームは続いていますが、単行本の最終巻発売でのひと盛り上がりが最後の一波になる気がしています。もちろん、根強い人気は残るでしょうが、日本経済を支えるような効果は薄れていくと思います。

多くの企業にとって節目となる年末を迎えようとしています。ここを乗り越えた後でも、3月の年度末にはもう一度大きな節目を迎えます。アフター鬼滅となる次のフェーズを迎えるにあたって、日本の経済の下支えになってくれるコンテンツが現れるのか、否か、興味深いです。

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