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コロナ禍Jリーグの過密日程、面白さと恐ろしさ

最近は何だか楽しいです。高頻度でJリーグの試合が見れるからです。私が応援する東京ヴェルディの試合内容が今年は特に面白いというのもあります。しかしやはりそれだけではなく、週末以外に水曜日も試合があるというのがファンとしては楽しくて仕方ありません。

J2は8月に12日と19日のそれぞれ水曜日に試合が組まれています。各週末の試合と合わせて「夏の5連戦」等と表現されます。これが特に面白くしています。サッカーの一般的な試合間隔は1週間です。日程を凝縮するワールドカップ等でもせいぜい4日間の間隔は開けます。そこを2〜3日の間隔で5試合を連続するというのは選手にとって非常に難しいそうです。

ファンとして楽しい理由は試合が頻繁に見れるからだけではありません。この連戦の戦い方の違いが見られるのも面白いのです。例えば5連戦の3試合目となった昨日の水戸ホーリーホック対東京ヴェルディの試合で、水戸は前節から先発の選手を8人も入れ替えたのに対して、ヴェルディは全く同じ選手で挑みました。前半は水戸の方が精度が高くて圧倒してましたが、後半に入るとヴェルディが交代選手の活躍もあって精度の高いプレーが生きました。連戦である程度の選手を入れ替えるか、固定するかというそれだけの観点です。これは例年のJリーグではあまり見られなかった観点でした。

なぜ連戦になってしまったかといえば言わずもがなですが、中国武漢市を発祥とする新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐべく長期の中断期間があったからです。この期間の日程を挽回しようとしたところ、選手にとっては難しい日程となりました。サッカーファンはコロナ禍で趣味を奪われていましたが、まるで耐えた分のご褒美の様です。

一方でリスクはあります。昨今はスポーツ団体のクラスタ感染が全国各地で出てきています。団体スポーツは完全に濃厚接触です。クラスタ感染しやすい条件は整っています。その犠牲となってしまった団体のひとつにJ1のサガン鳥栖があります。

サガン鳥栖は8月12日に検査陽性と陽性疑いのある者が複数人確認されました。その結果、当日のカップ戦1試合と、向こう2週間内に予定されていたJ1リーグ3試合の開催が見送られています。一気に4試合が消化できない状況となりました。

カップ戦の試合についてはグループリーグの最終戦でしたが、不幸中の幸いにして両チームとも勝ち上がりの可能性は無かったのでそのまま中止となっています。しかしJ1リーグについては必ずしもそうはいきません。Jリーグとしては最悪の場合として中止を視野に入れられるようなルールを定めています。中止可能とはいえ、興行収入や公平な順位決定の観点からも日程を振り替えて試合開催をするに越したことはないでしょう。

過密日程の連戦がJリーグをより面白くしています。一方で感染症との戦いにおいては綱渡りです。文字通り体を張って難しい判断をしながら試合を開催してくれているJリーグに感謝です。お陰で私達は楽しく生活できています。


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