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大手銀行が少額送金の手数料を引き下げへ、個人間送金が捗って脱現金が進むか

日経新聞の1面に『大手銀、割安に少額送金』という記事が掲載されていました。大手銀行がスマートフォンアプリを利用した取引に限定して送金手数料を割安にするそうです。既にネットバンキングでは送金手数料が条件によって無料だったりするので、多分にして今更感があります。色々と事情があるのでしょうが、大手銀行が重い腰を上げたのは消費者としては喜びたいです。

送金手数料が割安ないし無料化されることで利便性は増します。例えば友人らとちょっとした外食に出かけたときに代表者がまとめて支払う事が便利になります。電子送金の文化がない時は卓上に現金をジャラジャラと積み上げていましたが、この光景も無くなることでしょう。電子的に管理ができるので、幹事も取り損なうことなく集金が可能となるはずです。

電子商取引の場面でも利便性が高くなりそうです。ネット通販ではクレジットカードを使うのが一般的かと思いますが、未だに銀行振込が選択肢に含まれていることは少なくありません。クレジットカードを使いたくない人にとっては銀行振込があると助かるそうです。しかし、その場合は数百円の振込手数料がかかってしまっていました。これが安くなるのは銀行振込を好む方にとっては嬉しい話だと思います。

もしかしたら電子商取引だけでなく、実際の店舗でも銀行振込での支払いが選択肢になるのではないでしょうか。個人経営のような小さな店舗に限りますが、少ない手数料で代金の受け渡しが可能になります。子供の習い事における月謝の支払いも便利にできそうです。

脱現金が進みやすくなるのは衛生面でも嬉しい話です。ここ1年で現金がいかに不衛生であるかというのは繰り返し指摘されてきました。最近では西村経済再生大臣がフジテレビの番組内で現金にウイルスが1週間は付着したままだと発言して話題になったばかりです。海外でもこの価値観は共通らしく、現金を嫌う人が増えているそうです。例えばアメリカではペイパルの個人間送金サービス「ベンモ」が一般的に使われているそうですが、個人感想金が普及した結果として「ベンモで送金する」という意味の「venmoing」という単語が誕生しているそうです。日本語だと「ベンモる」みたいな感じでしょうか。

一方で銀行口座というのはあまり知られたくない性質の情報になります。口座番号を友人に知られるのは何となく抵抗があるという気持ちになるのは私だけではないと思います。今回の割安化の流れだとそこは考慮されるようです。具体的にどう実現するのかは書かれていませんが、電話番号やメールアドレスを利用すると書かれていました。口座番号を隠蔽する形でワンクッションを置くような仕組みになりそうです。

QRコード決済の普及によってお金の電子化は随分と進んだと思っていました。これでだいぶ整ったと思いましたが、まだまだ文化が変化する余地はあるようです。完璧に現金を持ち歩かずに済む日は来るのでしょうか。とても楽しみです。



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