愛すべきふせったー。
愛すべき執筆ツール。
久々に文字を書いている。楽しい。でも筆が止まるのが不安だ。こんばんは、彗月 漣太郎です。ここまで全て同じ日に書いているが、連日更新の方が伸びがいいのでわざわざ別日に投稿するのだ。早く公開したい。この感覚が脳にクるのだ。
主なツールはふせったー。
結論が見出しで終わる斬新な記事である。まあ聞いて欲しい。私が活動している主な拠点はネット上なので、使っているツールも基本的にはデジタルに限定される。それはもうあらゆるアプリやサイトを巡り巡ったが、結果としてふせったーに辿り着いたのだ。理由は以下の通りである。
①基本的にリアルタイム保存
あくまでも基本的に、である。保障されているものではない。それも、上書きしてしまえば消えるというそれなりに危険なツールではあるが、充電が切れても文章が残ってくれるのは、忘れっぽい自分に最適だった。ただし保存が何に紐付いて行われているかは詳しくは知らない。Twitterのアカウント情報なのかキャッシュなのかわからないので油断は禁物である。が、それまでメールの下書き機能やメモ帳アプリを使っていたらある日突然すべてが消し飛んだ身としては、一回分のデータだけが、毎回最新版だけ残っているというのはちょうどいいのである。没ネタを適度に捨てられるのは精神衛生的にもいい。ちなみに中断して別の話を書く時や没ネタを捨てきれない時にはLINEの自分宛に一時保存として送っている。
②HTMLなどは反映されない
Google先生頼りの語彙力よわよわ人間にはとても有用である。適当にコピー&ペーストしてもフォント設定などは反映されない。これも仕様はよくわからない。過去に同様の機能をTwitterで“浄化”と呼んでいる人がいたので、私もそう呼んでいる。(その人が使っていたのはTwitterだったと思う)余分な装飾タグが命取りになるブログなどではとてもありがたいのだ。
ただし、見えないだけで余分な装飾タグ自体は残っている可能性もあるのでその辺りは必要ならば確認した方がいい。Twitter内で自分のアカウント名をどこかからコピーしたものをユーザー辞書登録したら一部でログイン出来なかった事がある。同じものを手打ちしたらすんなり認証されたので、そういう事だと思う。
ようはふせったーで一度ベタ打ちで書き連ねたものをコピペして、見出しや画像を最低限だけ差し込むのが一番やりやすいのだ。無駄に凝り性なので、文字サイズを気にし始めるとそこで詰まってしまう。難儀な性格である。ボタンがたくさんあると使ってみたくて仕方なくなるのだ。
③端末に左右されない
ブラウザである事の強みである。ログインさえすればPCでもスマホでもタブレットでも使える。寝ながら使える。寝るまで使える。まあそのせいで朝起きたら意味不明な文字列が並んでいることも多い。
④10万文字まで無心で書ける
実はポメラ(小型ワープロ)に手を出したこともあり、いつでもキーボードに触れられる点では大層気に入っていたのだが、当時使っていたDM100では4万文字が限界だったのだ。また、QRコード転送機能でポメラからスマホへ出力する際にも、かなりシビアな字数制限があったと記憶している。PCを立ち上げる気力がない故にポメラを買った身なので、USB転送がほぼ必須だと気付いた時点でかなりの不便さを感じるようになった。
ポメラシリーズ自体はスマホのフリック入力に不便を感じている人にはとてもおすすめしたい。最新のポメラが何番だか知らないが、DM100の時点でキーピッチやキーボードの押し込みの軽さはノートPCとさほど変わなかったと記憶している。キー配置がやや異なる部分もあるが基本的なQWERTY配列である。自分はワープロ生まれケータイ小説育ちなので出戻りをするかもしれない。(ちなみに調べてみると文字数については後継機のDM250で解決しているらしいので、ちょっと欲しくなっている)ポメラは日本語入力がATOKなので、Windows標準のMS-IME入力に慣れている人には少し変換にクセを感じるかもしれないが、慣れればあまり大きな差はない。というか、ATOKに慣れきった人は熱烈な信者になるほど……らしい。
⑤ユーザー辞書などが標準搭載
これは別にふせったーの機能ではないが、各種辞書機能がTwitterと共通している点は、ツイ廃である私にはとても大きい。ユーザー辞書はもちろん、調べようと思えば論文からゲームの最新情報まで検索出来るのだ。寝っ転がったまま。もちろんその信憑性などを精査する必要はあるが、私のように知ったかぶりのなんちゃってSFで全てを済ませている人間としてはありがたい機能である。
⑥文字数カウント
話を切り上げるタイミングが文章の流れではなく文字数のため、これも便利だ。行数や空白などのカウント機能はないが、私はあまり考えずに打っているので提出段階でそれらの機能が必要な時は、別のサイトで確認すればいい。
結論:必要なのはベタ打ちだけ。
ルビや傍点、強調機能などを使うには不便なのだろうか。前者二つについては、基本的な書式が決まっている以上、ユーザー辞書さえあればどうにかなるので、私は特に不便していない。強調表現はともかく、ルビと傍点については大抵の小説投稿サイトにおいては『小説家になろう』などで使われる共通ルールを採用しているように思う。タグをユーザー辞書に入れさえすれば、テキスト機能に特化されたサイトでは問題なく反映されるのだ。ちなみにnoteでは2021年にルビ機能が追加されたらしい。(なので、上で見本としてタグを打ち込んだらきちんとルビとして反映されてしまった。ありがたいことだ。タグの無効化タグを入れるのも厄介なので、検索して自分で登録して欲しい)
もちろん、製本作業の際にはタグ記号を反映してくれる入稿形式は今のところ見かけないので新たにルビ振りが必要になってくるわけだが、以前にも話した通り、基本的には作者の仕事ではない。自費出版する際に直すにしても、AAを多用する小説でもないならタグ記号で検索してマーカーを付ければいい。
縦書きや字間・行間・字数などは、仮に設定していたとしてもサイトによって異なり、また大賞応募などの時には書式が指定されている事もままあるので、機能としては逆に不便なのだ。見栄えを気にし始めると止まらないタチなので、フォントカラーを見比べたりもしたくない。執筆アプリなどに搭載されている相関図や、あらすじなどの文字数の目標についても、思い付きで書き散らしていくスタイルなので先に埋めるだけで頭を抱えてしまうし、埋めた時点で満足してしまう。そんな集中力皆無の人間にはベタ打ちくらいがちょうどいいのだ。ちなみにこれまでの記事は全てふせったーで書いている。ふせったー様々である。
(テキストベタ打ち流し込みで製本してくれる同人製本があれば教えて欲しい。出来れば文庫本の取り扱いがあるところで。Excelはある程度わかるが 、Wordはとても苦手なのだ……)
アナログ原稿への憧れ。
手書きが本当に苦手だが、実は一時期セブンイレブン系列で販売されていたby LoFtのコクヨのミニチュア原稿用紙がたまらなく好きだ。(リンク先はセブンの公式pdf)店をいくつも回って10冊ほどストックしてある。
ミニチュアだからという理由で愛しさが倍増しているわけだが、本物の作文用紙を赤ペンだらけにしたいという欲望もある。手書きをしない以上は、まあ叶わない夢であるが。
作文用紙を可愛がる文化は最近じわりと増えてきており、オリジナルの原稿用紙を作ったり、原稿用紙風アクリルキーホルダーにしたりなどとその形は多岐に渡るが、やはり学生の時に私の前に立ちはだかった400字詰めの原稿用紙が好きなのだ。アクキーではよく簡略化された原稿用紙の規格になっているが、それでは少し物足りない。リアルではないからだ。当然アクリルキーホルダーのサイズまで400字を圧縮すれば、文字も比例して小さくなる。視認性は下がるから仕方ないが、なんとかあの規格でテンプレート化してくれる業者はないものか……と他人任せで唸っている。
憎んでいた対象が一生愛する宝になった衝撃は忘れられない。残念ながらあの時の原稿用紙はどこに行ったかわからなくなってしまったが、その瞬間を思い出させてくれるあのひらひらの紙が一番好きだ。コクヨのミニチュア原稿用紙は、実際に同じ紙を使っているかは知らないがあの時のひらひらを感じさせてくれるし、書き味の滑らかさも再現されている。通年販売して欲しいが、結局はデジタル原稿を使っているので気軽には言えない。
原稿用紙ブームの際にいわゆるスケブ(この記事を見ている人にはこれで伝わると思うが念のため補足すると、スケッチブックをイベント会場に持ち込み、作者に直筆で絵を描いてもらうオタク文化である)の字書き版としてどうかという提案が方々にあったが、その文化が定着したら再販されるだろうか。その時には私も誰かに書かせてもらえるほど有名になっていればいいのだが。
デリータトーン(スクリーントーン最大手)が100均に並んでいるのを見て、どこか切ない気分になってしまった。漫画においてもアナログ原稿が消えつつあるが、デジタル原稿をアナログに印刷した原画と、アナログ原画は全く異なる。きっと原稿用紙も同じだろう。創作を始めたのがワープロの身ではあるが、手を黒く汚しながら描いたあの時間と、赤ペンまみれの気迫へ憧れがないわけではないのだ。
次回予告。
次回こそ小説に取り掛かるつもりだ。初の有料記事になればいいと思う。大枠のあらすじはあるものの、作品にはならなかったものをベースにすることになった。