影と影が重なると濃くなるのだろうか
世の中には、とても耐えられそうにない苦しみが数多く存在する。
それは一般的に苦しいこともあるし、
俗に言う褒め言葉が重なり重なり、
ふとしたことで一気に刺さってくるような、
私が耐えられていないだけなものもあるんだろう。
今世ではないかもしれないけれど、
SNSのBIOに「自称HSP」みたいな好評をする人は嫌悪していると発言したことがある。
そんな私が自分自身に刃を向けていることは重々承知であるが、
今日綴るのは、我が身が恋しいのにも関わらず、
いつまでたっても自分を認められない自分に対するアンチテーゼ。
君は優しいねと言われる。
優しいのではなく、気を遣っているだけ。
言うなれば、見えない仮面を被っているだけ。
君は賢いねと言われる。
賢いのではなく、自分が傷つきたくないだけ。
言葉を紡げても、解答が出せても、
それ相応の見返りが今日も私を貫いている。
君は綺麗だねと言われる。
虚実が混ざって、境目が分からなくなっている私は、はたして綺麗なんだろうか。
君に怖いものはないよねと言われる。
身の回りのもの全てが怖い。
自分でさえも。
君が羨ましいと言われる。
私は君が羨ましい。
人生で吸ってきた全てを吐き出して、乗り移りたい。
君は悩みなんてなさそうと言われる。
鈍感そうだねなんて、
そう見えてくれているのは都合が良い。
それはきっと、悩んでてもどうにもならないしねなんて綺麗事を吐く私の所為なんだけれども。
君は友人が多く、休みも充実していると言われる。
一人が好きと言いつつも、一人が寂しいだけ。
忙しくすることで、頭を休めて心を守っているだけ。
君が好きと言われる。
私は私が嫌いだ。
それでも私は強がって、
今日も世界にしがみついている。
言いたくない言葉を今日も吐いて、
自らに言い聞かせている。
誰かを傷つけたくないなんて言いつつも、
強く鋭い言葉を刺している。
ただでさえデバフが多い自分を更に縛って、
消えない跡が残っていく。
それでも。
誰かに相談されるのは嬉しいし、
心配されるのも嬉しいし、
応援されるのも嬉しい。
明るい自分になりたいなあなんて幻想を抱いてる。
その方が私を含めた皆が好きだし。
影と影が重なると濃くなるのだろうか。
否。見えなくなるほど薄くなり、
それでも確かに存在しているのではないか。
時は何も解決しない。
濃度を増して、より深層に溶け出していくだけ。
そんな不完全で不自由なことを徒然に綴る女々しい自分のことは、きっと嫌いじゃあない。
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