#33.帰省で感じた変化
「あなたが帰省して感じた変化はありますか?」
帰省後に問われて、すぐに返答はできなかったけれど、ふと、昨夜語れた言葉があった。
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仲の良い友人に子供が生まれていて、生まれたから今回の帰省で会うのは2回目になった。
友人が結婚して妊娠して、出産を経る中で当たり前だが話題も変わってくる。私は独身で子供もいないので、会話についていけなかったり、同じように感じる事ができないなと思うことも増えていった。そんな中で、寂しさやきっと嫉妬もあったのだろう。なんとなく、少し距離を感じている自分が以前の帰省にはあった。
子育てに、家族以外が立ち入るのは違う、とか子育てには参画できない、親の気持ちは親にしかわからないとかそういう気持ちが先立って、きっと勝手に距離を測っていたのだろう。
最近の私の周囲の変化として、こどもホスピスとか、シングルマザーとか不登校とか「こども」を感じる事が増えた。
こどもは、社会全体で育てていくものだよね。みんなで子育てしていった方がいいね、という雰囲気を感じるようになって、私の心の中も少しずつ変化していったのだと思う。1人で子育てはできないし、夫婦が揃っていて2人でも結局はできないよねって言っている方もいて、確かにそうだな、と感じた。私自身も家族以外の様々人たちによって育てあげられていたはずだ。
友人の子を以前会った時よりとても愛おしく感じて、私にできる事はほんのわずかだけど、大好きな友人の子を私も好きになり、ほんの少しその子育ての中の1部として参画できたら、それはなんか嬉しいことなんじゃないかなと思った。写真を撮ったり、遊んだり、一緒にご飯を食べたりして過ごした。
以前よりずっと愛おしく接しながら。
一泊だけさせてもらい、私はまた元の生活に戻っていった。
後日、友人から連絡があった。「子育て嫌になったりとかしていたこともあったけど、あなた(私)が来てくれて子どもと遊んでくれて、ニコニコでご飯食べてくれたりして、その姿を見て、子どもへの接し方が少し変われた。一緒に遊んでくれてありがとう。」そう言ってくれた。
私はなんだかすごくその家庭の中での自分の居場所を感じ、子育てに参画できたのではないかと嬉しく思った。
私自身はきっと子を持たないまま人生を終えるような気がする。だから親の気持ちがわからないかもしれないけど、その辺にいる大人の一人として、社会が1部として何かの役や役割を担う事ができたらいいなと思う。社会に存在する者としての責任を果たすということをちょっと考えながら生きていきたいなと思った。
何だかこの数ヶ月の間で変わったことを帰省することで感じられた。
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