見出し画像

古き良き里山の意識を大切にしながら、ほどよいテクノロジーの共存が理想

加藤峰子さんのデザートには凛とした美しさがあります。おいしさの追求だけにとどまらないその表現力の秘密は、自然と対峙しながら、地球上で人間が生きるための食とは? という問題意識をしっかり持ちながらひと皿を描いているからでしょう。加藤さんがシェフパティシエを務める「FARO」ではヴィーガンコースが評判になっていますが、ヴィーガンという時代の要求に応えるいっぽうで、地球環境を考えた際のスイーツの立ち位置にも葛藤することがあると語ります。子育てのなかで、リアルに子供たちの未来を一緒に考えてきたという加藤さんが思う30年後は?

ファロ加藤さん

娘とともに調べて深めた環境問題への意識

――加藤さんのデザートは本当に美しいですが、美しいだけではなく、強いメッセージが込められているように感じます。

加藤シェフ花写真

加藤 2018年に「FARO」をオープンする際、どういうメニュー構成にするかをエグゼクティブ・シェフの能田耕太郎と一緒にいろいろと考えました。経営母体である資生堂が抱えている企業理念が「よりよい世界を作るために何ができるか」ですので、その一環としての「FARO」の料理を考えていて、そのなかにヴィーガンがありました。よりよい世界を作るための食事となると、やはり健康や環境といったことに配慮した料理に行きつきますからね。

――過去のいろいろな記事を拝見しましたが、加藤さん自身にもそういう理念が強くあるようにお見受けします。

加藤 ちょうど6年前くらいですかね。イタリアに住んでいたんですが、娘が中学校に入学する頃で、その当時「Fridays For Future」という環境ムーブメントが若い子たちにとても流行っていました。そこに娘も反応していて。

――環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんがきっかけとなった若者たちを中心とした気候変動に関する活動ですね。

加藤 はい。今のZ世代の人たちというのはデジタルネイティブで、情報を手にすることが大人よりも上手です。新聞を読んで与えられた情報を得るということはまったく考えていなくて、自分が得たい情報をネット上で簡単に得るので、真実を知ってしまった後は自分で動くしかない! と思って実際に動くんですよ。娘もそうでした。ヨーロッパでは13~14歳ぐらいから多くの若者たちが環境問題に真剣に向き合っています。私も学生時代にイタリアのWWFで学生に向けたPR活動のようなことをしていましたから。「Fridays For Future」に関しては、最初は「金曜日に集まって学校をさぼろうか」みたいな感覚で始めた子も多かったんです。でも、学校をさぼってデモして、友達と一緒に過ごしているうちに、興味を持って真剣に自ら調べていくんです。娘の場合は家でIPCC ( Intergovernmental Panel on Climate Change国連気候変動に関する政府間パネル)を読んでいたこともあります。私に「これってどういう意味?」と聞いてくるんですよ。

――それは積極的ですね。日本の若い子たちはどうなんだろう?

加藤 日本の若い子たちだってすごいですよ。やはりデジタルネイティブなので、自分たちの力で積極的に情報を得ようとしていると思います。「FARO」のスタッフもそうです。「FARO」のフロアの下には小さなラボがあって、フードロスといったものにも実践という形で取り組んでいるんですが、「なぜこういう取り組みが必要なのか」という理由から理解して取り組もうとしてくれることが多いんです。その姿を見ていると、大人より若い子たちのほうが敏感に環境といった問題を考えていると実感しています。大人たちが作ってる状況は、彼らに返ってくるので。

――グレタさんも言っていますもんね。「あなたたち大人がやってきた負の遺産を、なぜ私たちが負わなければいけないのか」って。

加藤 どこでも何でもすぐに消費できる社会は、どこかやはり異常ですよね。日本も、何世代にも渡って続けてきた里山文化だったり、丁寧な暮らしだったり、発酵文化だったり、といったものを全部否定しかねないような消費に支えられていた時代がありましたからね。古臭いものが伝統というわけではなくて、守らなければならないものが伝統で、それを改めて考えていくことが必要だと思っています。

――そうした気持ちを、お嬢さまと一緒に環境問題を調べていくうちに、強く持つようになったということですか。

加藤 そうですね。もともと私も、納得するまでモノゴトを調べて進むタイプの性格ではあったのですが、ひとつの大きなきっかけにはなりました。彼女と一緒にいろいろ調べていくうちに、これは何かしなければいけないなという気持ちは強くなりましたから。自分の仕事の上だったら、少なくとも周りの人たちに影響を与えることはできます。次世代の若者たちに伝えられることもあると考えて仕事をしています。私は日本の洋菓子の業界に身を置いているわけですが、環境負荷に加担しているジャンルであることも否定できないですし。

――環境負荷とはクリームやバターを使うということやフードロスということですか?

加藤 一番の負荷は日本では原材料のほとんどを輸入品に頼っているということでしょうか。もちろん、その状況はわからなくもないのです。フランスやイタリアの味を再現しようと思うとどうしても輸入品になりますから。でも結局、そればかりになってしまうと、日本の洋菓子が何のためにあるのかがわからなくなってしまうような気がしています。伝統を未来につなげたいと願っているのに、ほとんどのお菓子が輸入などに頼りながら本場の味を再現しているという状況だと、少し残念ですね。でも日本はいま、「独自の洋菓子文化」を築いていけるいい時期じゃないかとも思っていて。

――というと?

加藤 何かを組み合わせて新しいものを作っていくと、新しい価値が生まれます。それがイノベーションですよね。日本には伝統的なすばらしい食文化があります。そうした日本の伝統をベースに、ヨーロッパのお菓子を融合させるという考え方です。ヨーロッパで生まれたある洋菓子があるとすれば、その文化的な背景を知りながら、日本の食材や伝統的な技術を合わせてみると、未来へつながる新しい洋菓子ができる可能性があります。

――先ほど、よりよい世界の実現のなかのヴィーガンという話がありましたよね。「FARO」はヴィーガンのフルコースも話題ですが、ヴィーガンは環境負荷を軽減するという目的もありますか?

加藤 もちろん、取り組みのうえではあります。でも、気をつけなければならないのは、ヴィーガンに取り組むことによって環境負荷が大きくなることがあるのですたとえばヴィーガンでは牛乳の代わりに豆乳を使いますし、肉の代わりに大豆が使われますが、その大豆だって日本の自給率はヒトケタですからね。大豆というのは生産性があまりよくない植物だそうです。天候に左右されやすいので、年によって収穫状況も変わってきます。それを防ぐために農薬などが多く使用されることもあります。環境負荷を考えたうえで肉を問題視し、そこにヴィーガンが台頭してきて。でもそうなると今度は大豆が不足してくるから、生産国は無理をして大豆を栽培します。結局また不公平なことがいろいろと起こってきます。アーモンドミルクも日本の場合は輸入です。そう考えるとヴィーガンの意味は何なのだろうか? と考えてしまいますよね。ヴィーガンを単にファッションや記号として捉えるのではなく、何のためのヴィーガンなのか。地球に対してどうなのか。ということまで理解する必要はあると考えています。

――なかなかむずかしいですね。

加藤 そうなんですよ。深掘りしていくと、どう選択すればよいかをかなり迫られます。なぜヴィーガンのスイーツの皿を作っているのか?と、問いかけたとき、先に言ったような矛盾が出てくることがあるんです。ヴィーガンに限らず、「なぜこれなのか?」と問いかけながら食材を探すと、なかなかむずかしい時期はありましたね。でも今は、結構楽しくできるようになってきました。

加藤シェフ仕上げ

50年後にも残していきたい生産者と一緒に未来を作る感覚

――食材探しというと、どういうことをされたんですか?

加藤 日本の農業のなかには消費システムのゆがみに巻き込まれているものが多いですが、そこから何か希望の種みたいなものを見つけるみたいなイメージですかね。味はどうか? 調理法はどうか? を考えながら、そこに投資したいという気持ちです。自然農法といいますが、日本が長年やってきた「里山農業」は供給量が安定することはまったくないんです。1週間で終わってしまう作物も年中あります。私はもう、農家さん個人個人とやりとりをしていて「参考程度に送ってみてくださいね」と言って送ってもらっています。「ここのところ大変なんですよ。収穫できなくて」といったような話もします。でも「それが自然ですよね」って対応しています。自然を相手にしているので、安定した供給ができないのは当たり前で、そういう状況でも対応できることが料理人の仕事だ、くらいに思っています。楽しいですよ。「元気ですか? 収穫どうですか?」「いやー雨が降らなくてねー。しんどいよ。あっ、そうそう、今日はせんべいを送っといたからね」のようなやりとりで。もう、親戚同士の付き合いのような感じです(笑)。

――みかんがとれたから1箱送っといたよー、みたいな(笑)。

加藤 そうです。そうです(笑) 結局、人と人の関係性なんですね。

――突っ込んだことを聞いてしまいますが、そのやり方は、会社的には何も言われないですか。かなり会社にも負荷があると思うのですが。

加藤 もちろん、安定供給ができない心配があるという点では会社に負荷はかけていると思います。でも、レストランのコンセプトを理解してくれています。これは私たちと会社との信頼関係ができているということでしょうか。そのことが、会社と生産者とをつなぐことになり、さらには地球を、環境を守ることにつなげていく、という風に考えてくれています。たとえば、熊本に自然農法でイチゴを栽培している農家さんがいます。害虫とされる昆虫を薬で駆除するのではなく、共存という考え方で農業を行っています。そこからは出来に関係なく、できた分だけ毎年買っています。そういう人たちと一緒に、未来を作っていきたいなっていう気持ちからですね。

――イチゴ農家さんとはどういうご縁で知り合ったんですか?

加藤 私はけっこうリサーチに才能があるんです(笑)。欲しいものがすぐに見つかるんですよ。イチゴ農家さんも最初はネットだったんですが、コンタクトをとって、理念や育て方を聞きます。そこには選ぶ基準があって「50年後にここを残していきたいかいきたくないか」を考えるんです。残していきたいと感じた場合に、取り引きが始まります。顔が見えていない人とはまったく取り引きをしてません。また、私は生食の甘さに関しては重要だと思ってなく、それは人間の手によっていろいろ改良されている部分もよくあるからです。本当のおいしさとして感じられないんですよね。糖度も気にしていません。どちらかというと酸味や香りのほうが大事です。

――そのほか、食材選びで大切にされていることはなんですか?

加藤 栽培に農薬を使っていないことですね。これが一番重要です。土を壊してしまうと、それを再生するのに10年や20年かかりますし、生態系も崩れていきます。また、ヨーロッパで出された研究結果によると、この30年間で生態系が壊れた原因の7割が農業に関することだそうです。

――人類の胃袋を満たすはずの農業が地球を破壊するというのは本末転倒ですね。

加藤 料理を作るうえで大事なことは、「おいしい」ことはもちろん重要ですが、それと同じくらいに重要だと思っているのは、ストーリーを伝えることだと思っています。自分はなぜこの食材を選んだんだろう? なぜこの食材を使いたいんだろう? その裏には何があるんだろう? それを自分でまず理解し、お客さまに伝えたいですね。食べることで気づいていただけることもあると思うので。

――その「伝えたいストーリー」が農業や地球環境ということですね。

加藤 あまり押し付けがましいのはよくありません。ですが、報告書や研究報告を読んでると、かなりの危機感がなければ生きていけない状況に私たちはいると思っています。そうした情報を共有し、わかりあうことを、レストランという場でする必要もあるように思います。そうでないと近い将来、レストランが日常のものではなく特別な人たちだけのものになってしまうような気がして。スイーツにしても、昔の貴族たちが山から氷を削って運んで来させてそれでひと口のアイスクリームを作ったように、特権階級の人たちだけのものになってしまうでしょう。価値自体の見直しも必要だと思っています。

加藤シェフ花仕上げ

――改めて聞きますが、レストランの意味、スイーツの価値って何だと思いますか?

加藤 まずスイーツは心の癒しですよね。コロナ禍で疲れたとき、やはり甘いものを食べたい、と思われた方も多いと思います。少し科学的な話になりますが、人間は生まれたときに母乳で育ちます。母乳がおそらく人生で感じる最初の味ですよね。その母乳には多くの種類の糖類が入っていて、初めての記憶はおそらく幸せを引き出すものなので、私達にとって甘さは本能的に癒しになるんだと思います。糖はエネルギーになるし、幸せという感情を導き出すもので、だからこそ、幸せがずっと続くような環境を整えようという情報をレストランで共有する意味はあると思うんです。レストランは癒しの場で、共食する場です。共食といっても、ひとりでいらっしゃってもいいんです。レストランには、ほかにもお客さまがいて、ホールにはたくさんのスタッフがいて、キッチンでは料理を作っていて、食の場を共にすることができます。それも共食です。共食とは人間にとっては平和の印ですよ。人間が狩りをしていた遥か昔の時代から、一緒に食べるという行為は、「私はあなたの敵ではない」ということを確認し合う場だと思いますから。

各業界と手を組んで消費美ではない新しい価値を作りたい

――加藤さんは幼少期から海外で暮らしてそのままイタリアで料理やスイーツの世界に飛び込まれましたが、イタリアのレストランで働こうとは思われなかったんですか?

加藤 日本に来るのが夢だったんです。思春期には海外にいたので。日本の方々にとっては海外がイタリアですが、私には海外が日本だったので(笑)。日本の美意識や文化、芸術にとても惹かれていました。経営が資生堂というのも惹かれた要因のひとつですね。ここの地下には日本最古のギャラリーがあるんですよ。日本文化に触れられる環境が身近にあるのも幸せですし。あとはもちろん、日本のすばらしい素材を求めてあちこちを訪ねることが楽しいです。

――先ほど熊本のイチゴ農家のお話をされましたが、そこは行かれたのですか?

加藤 もちろん、訪ねています。私は知らない人とはお仕事できないので、現場を見て、その人を知ってからお付き合いしています。

――印象深かった方や場所を教えていただけますか?

加藤 日本中いろいろ行きましたが、岩手県岩泉の「なかほら牧場」は素晴らしいです。今はここからミルクを仕入れていますが、50年といわず100年先まで残っていて欲しいところです。世界に誇れるレベルですよ。かなり人里離れていて、一番近い店が車で40分走らせないといけないような場所です。私が出会う生産者はそういう方が多いんですがね(笑)。山地酪農といって、牛舎はなくて牛を放牧しています。自然農法というと、実は人間がつくった自然のなかというところも多くて、たとえばヨーロッパでも土に植える牧草はニュージーランドから輸入しているところも少なくないんです。「なかほら牧場」は、牛たちがその辺の大地に生えている在来種の草を食べてます。山の環境も守られているし、その土地のものを食べるのでミルクにも土地の個性が出ます。サラッとしているんですよ。ミルクの味がすばらしいだけではなく、コンセプト自体がすばらしいんです。オーナーの中洞さんはいろいろな研究をされている方で、牛とともに共存し、循環させる農業をしています。SDG’sで持続化という言葉が注目されるようになりましたが、それは必然で、持続化、循環という考え方は、環境の保護を考えると不可欠な考え方だと思います。

――持続化や循環という考え方もひと皿に込めたいストーリーということですね。

加藤 はい。私がひと皿に仕上げる時に意識することも「循環」です。つまり皿の上には捨てるものがなく、フルーツのメニューには皮や種まで使いますし、余ったパンだけでひと皿にしたこともあります。ハイエンドのレストランで昨日のパンが出ることはまずないですよね。それは足りなくならないように余分に仕入れるからで、レストランにおけるパンのフードロスの量はかなりのものだと思います。さらに、そうしたパンに使う小麦粉の自給率は極めて低いわけですから、パンひとつとっても環境負荷はかなり大きいわけです。こうしたフードロスに関しては、今まで蓋をされてきたんですよね。見て見ぬふりというか隠してきてしまった。そうした問題提起も、シェフたちはもっと発信していっていいと思っています。パンに関しては、私はロスが出ないようなレシピを作っています。「FARO」のペストリーのキッチンからはゴミがほとんど出ないんです。先日も1日でスーパーマーケットの袋ひとつ分でした。

――それはすごい! 我が家よりも少ないです。

加藤 私は理想主義者なので逆に悲観的にもなりやすくて、政治のことや経済のことを考えると、自分ひとりの力ではどうしようもないと思うことも多くて。いきなり地球を変えよう! と思ってもそれは無理で、ひとりひとりが、できることからやっていくしかないと思っています。私にはレストランという場があるわけですから、そこでできることを精一杯やればいいのかなと。そして、お菓子業界、料理業界、マスコミ業界などいろいろな方々と手を組んで共生し、「新しい価値」を一緒に作っていければいいですね。まだ生まれていないものはたくさんあって、それを皆で作っていく。そして、レストランという場で伝えていく。それもレストランの大きな意味ではないでしょうか。

――加藤さんは「伝える」つまり発信という役割を本当に大事にされていますね。

加藤 情報の力はすごいし、すばらしいですよ。知ることで世界は広がるし、明日から見える景色も変わってきます。一度自分の中に情報が入ると、それが知識となって進化していける。情報の発信ということでいえば、ミツバチがかなり減っているという報告があります。ミツバチはほとんどの果物や野菜の花粉媒体者で、もしミツバチがいなくなったら果物や野菜もなくなると考えてもいい。そのいっぽうで人口爆発の懸念がなされているので、当然、食料危機が起こる可能性はあるし、水が不足する可能性もあります。実際、食料や水の不足で戦争が起こっている地域もあります。私たちはレストランという場を担ってはいるけれど、担っているからこそ、そうした食にまつわる現実も知らなければいけないと思うし、何らかの形で発信していく必要はあると思います。シェフという仕事は、単においしいものを作るだけではなく、世界中の食に関する情報を深く知り、それをメッセージとして発信することも大切だと思うんですよね。

――危機的な状況を踏まえたうえでも未来を見ていかなくちゃいけなくて。30年後、どうなっていますかね?

里山文化をほんの少しアップデートした暮らしが理想

加藤 私の理想としては、日本の里山文化のように人間がこれまで一番大切にしてきた部分や価値を再認識して、そこに、人間が便利になり過ぎないような、テクノロジーなどの要素も入れつつ、里山文化がアップデートしたようなものになって欲しいなとは思いますね。とはいえ、本当に未来の予測はむずかしいです。20年前まではスマートフォンがここまで普及するとは思っていませんでしたし。人間関係自体もどうなっているかもわかりませんからね。

――生活環境の変化で子供たちの味覚や嗅覚もかなり変わっているみたいですね。

加藤 若い人たちが苦いものを食べられなくなっているそうですよね。苦味って、これまではおじいちゃん、おばあちゃんがそのおいしさを教えてきたと思うんですが、教える人がいなくなった。苦味=いらないと思う子供たちもいる。こうした味覚的変化は、30年後は特に進むかも知れません。人工的なものが増えて、嗅覚的な変化もあると思いますね。30年後は今とまったく違う味覚、嗅覚感覚になっているでしょう。でもだからこそ、自然の味や香りを吸収し、人と人とが共に自然と共存して生活できる「里山」暮らしに改めて価値が出てくるような気もしています。

インタビュー:土田美登世

FARO内観

「FARO」
●東京都中央区銀座8-8-3資生堂ビル10階 ●℡:03-3572-3911
●営業時間:12:00~13:30(LO)、18:00~20:30(LO)
●定休日:日月、夏季(8月中旬)、年末年始


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?