GLIM SPANK「美しい棘」
「あ、この曲好きだ!」と思う瞬間って本当に胸が躍りません?
「曲が好き」の基準は人によって違います。
私は、歌詞で曲を好きになります。
カラオケに行くときも、その時の気持ちに即した歌詞を選択している気がします。
カラオケというのは歌詞が表示されるから、口で歌いながら、耳で聴きながら、目で見ながら、歌詞を堪能できる、最高の場所。
なんていう話はさておき、今日は私が最近よく聞く曲の歌詞の良さを思いのままに紹介したい!
歌詞のどこが好きか、歌詞を見て聞いて何を思ったか、残したい。
曲っていつも同じ気持ちで聞くわけじゃないけれど、今聞いてどう感じたか、何を想像したのかを紹介したい!
出来ればいろんな歌詞で書いて、シリーズ化をたくらみつつ。
さあいこう!
どんな歌詞が好きか
まずは、私の好みを簡単に紹介します。
私は「風景や雰囲気や気持ちを切り取って、それを1曲かけてじっくりと組み立ててくれる」ような歌詞が好き。
説明が難しいけど、例えば「好き」という表現を使わずに、「好き」を経験している瞬間に見える風景やその時の雰囲気、「好き」という気持ちを、婉曲表現を用いながら言葉を尽くして伝える、みたいな。
歌詞の一節一節を抜き取っても美しい、でもそれを組み立てて曲として聞いたら情景が目の前に立ち上がってくる、そんな力を持った歌詞が好き。
GLIM SPANKYさんの「美しい棘」
馴れ初め
今日紹介するのは、最近ドはまりしている「GLIM SPANKY」さんの「美しい棘」という曲。
私が「GLIM SPANKY」さんの曲に出会ったのは、ワンピースの主題歌「怒りをくれよ」だった。
あの時は、ワンピースの世界観に良く合っているなぁと聞いていた。
その「怒りをくれよ」が入っているアルバム「Next One」を借りて、その中に入っていた「話をしよう」という曲を聞いた。
その時私は「GLIM SPANKY」さんが描く世界に恋した。(「話をしよう」もいつかまとめたいなぁ。)
そして、そこから月日が流れ、サブスク恐怖症を自称する私がApple Musicを始め、そこで「GLIM SPANKY」さんと再開し、聞き漁っていた時に、「美しい棘」に出会った。
はじめて聞いたときの衝撃は言葉を尽くしても表せない気がする。
と、ここで語りすぎてもよくない気がするので、さっそく見ていきたい。
わくわく!
曲を通しての感想
どういう順番で紹介するのがいいだろう?
と、ずっと迷っていたけれど、先に曲のイメージをお伝えしたい!
ワクワクした気持ちで聞いてほしいので…!
もし、先入観なしで曲を聞きたい方がいたら、目次から「曲」に飛んでいただければと思います。
私がこの曲を聞くときにいつも頭に思い浮かべるのは、頬を赤くして少し息が上がりながらも微笑みながら無我夢中に走る、制服を着たおさげの女の子。
背景は、ちょうどこの、noteの最初のイラストのような色の空(お借りしました)。
メロディは明るく、歌声を筆頭に、曲全体がのびのびとしている。
聞き手側の、高校の時(制服を着ているとき?)の思い出が入った箱をこじ開けてひっくり返して浸らせて、でも最後には現実に舞い戻らせる、そんな強引さがある。
なのに、嫌な気持ちには全くならず、寧ろすがすがしくなる。
少女が大人になる前の、けれど今まさに大人になっていく、少女と女性を行き来するような、そんな不安定な一瞬を切り取っている。
大人をけなすような歌詞があるのに、聞き手(が大人だった場合)には大人になったことを全く後悔させない。
曲に登場する少女がまっすぐに「少女」を生きている、「少女」をかみしめている。
少女のころの自分を、思い出として、しかし客観的にではなく、触れられるくらい近くで見ることができる。
曲
さて、ここで歌詞を見ていきましょう!
出来れば聞きながら読んでみてほしい。
Apple Musicなどで曲を再生しながら、下の歌詞を読んで…!
私のおすすめはやっぱり「目で見る耳で聴く」を同時にしながら歌詞を味わう、です。
解釈
さて、いかがでしたでしょうか…?
私も歌詞を引用した段階でもう一度味わってみたけれど、やっぱり甘酸っぱい気持ちになった!
ここからは、歌詞を見ていきましょう!
ちょっと口調を変えて、お届けします。
全体に、やっぱり大人や、大人になることを良く思っていないような描写がある。
そこから、大人になったら今が終わってしまう、私が今感じているものがなくなってしまう、という焦りがにじみ出ている。
それが「少女」を少女たらしめているのではないか?
今という一瞬の儚さは、私たちの中にある焦りが生み出しているのかもしれない。
次に、この歌詞のタイトルでもある「棘」について。
タイトルは「美しい棘」だが、棘の美しさはどこにも明言されていない。
この曲を聞いて美しいと感じるのは、寧ろその棘によってついた傷のほうではないだろうか?
棘によって傷つくことを、恐れない、いとわない。
棘によって傷ついただけでは、終わらない、愛を知る。
そんな大胆さも「少女」の特徴として描かれている。
棘に関して私が驚嘆したのは、下の歌詞。
傷が増えたときに知ることのできる喜びって、この歌詞に出会うまで考えたこともなかった。
ここに「喜び」という単語が入ることで、私は「頬を赤くして少し息が上がりながらも微笑みながら無我夢中に走る、制服を着たおさげの女の子」を想像してしまうのだろう。
そして、希望も感じる。
傷ができて、やさぐれる、だけではなく、きちんと得たものがあるでしょう?
そんなふうに語りかけられている気がする。
だから私は、この曲を聞いても「少女に戻りたい」「少女でいたい」と思わない。
傷つかなければ知ることができなかった喜び、それってなんだろう?
と、ずっと考えているけれどまだ明確な答えは出ない。
なんといっても、この歌の一番甘酸っぱいところは
ではないでしょうか?!(急に語り掛ける)
一度口に出して「手を離せば最後、もう知らぬ人」と言ってみてほしい!
よ、良すぎる…!
しかも、歌詞の通り。
今となりにいるあの人、1日話さなかったら、1週間会わなかったら、もう私の知ってる人ではなくなってしまう。
そんな気持ちになる。
同じ経験をして同じことを感じて、違っていたら共有して、その小さな積み重ねで出来た関係の儚さが端的に表現されているんです。
あぁすごい…。
終わりに
書いたものを読み返すとなかなか私の趣向がにじみ出ていますが、いかがでしたか…?
まだまだ書き足りないけど、文字数がどんどん増えていく恐怖に打ち勝てませんでした。
書いてるうちに自分がこの曲について思っていたことが整理されて、とても楽しかった!
これからも気が向いたらやろうと思います!
みんなの感想も聞いてみたい!!
またね!