第80回 『オデュッセイア』11歌その3
マイラにクリュメネ、エリュピュレの霊にも会ったというオデュ。
そして、ここでようやくアルキノオス王が口を挟む。
あそうだった。この人に語って聞かせているテイだった。そんなことも忘れるくらいオデュはしゃべるしゃべる。
「この地にもほら話を吹聴してくる輩は大勢いるが、あなたは違うでしょう。さすがトロイア戦争の英雄。私は信じます」「どうも」「ささ、もっと続きを聞かせてください」「あ、いいんですか? じゃあ」。
そしてオデュの話はさらに続く!
続いては男性編(ちゃんと女性男性均等に語っている)。
まずアカイア軍の大将、オデュッセウスの元上司アガメムノン。
「あ! アガメムノン、あなたまで⁈」「故郷帰ったらカミさんが部下とできてて、邪魔な俺を殺したんだ」「あらら」
続いて登場したのはオデュッセウスの盟友アキレウス。
アキレウスはトロイア戦争終盤にて、宿敵ヘクトルを倒した後、ヘクトルの弟パリスが放った弓矢に弱点アキレス腱を射抜かれ最後を遂げる。
「俺の息子元気かな?」「あの子は、お前が死んだ後も立派に戦っていたぞ」「そうか、なら安心」
そしてまたもや次か次へと知り合いの兵士や貴族の霊が出てくる(有名どころと言えばヘラクレスとかひょっこり登場。まるでカメオ出演。著作権とかないし)。それをいちいち説明するオデュ。一体冥界に何しに行ったのかわからなくなる。
「じゃそろそろ」
オデュ一行は冥府を後にする。
第11歌終わり。
続く。
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