2024年最後の旅行記③-長崎-
月と海
昨夜は真っ暗でわからなかった宿からの景色も、朝になればこの通り。
そして宿を出て間もなく、欧州人観光客に声を掛けられるという予想外の展開が待っていた。
🧔🏼「Excuse me. Can you speak English?」
👦「Sorry…」
一度は断ったものの、何か力になれるかもしれないと思い直し、スマホの翻訳機能を使って会話を試みることに。
🧔🏼「Where is the bus stop and do you know the bus times?」
この程度なら翻訳は必要なかったな、と思いつつ
👦「Bus stop is over there.」
と答えたものの、肝心なバスの時間はわからない観光客の自分。
📱「If you want to know the time, go to the bus stop and it will be posted there.」
彼は大笑い。そりゃそうだ、どの国でもバス停には時刻表があるのが普通だ。
ちょっとした異文化交流に笑いが生まれ、旅の朝は穏やかに幕を開けた。
そして旅の3日目は軍艦島に向かった。
軍艦島
宿から20分、軍艦島ツアーの集合場所に到着。
あいにくの曇り空で、海上は強風が吹き荒れているとのこと。
残念ながら軍艦島への上陸は叶わなかった。
それでも、シーマン商会さんのツアーはほぼ満席。
出航して間もなく、船は縦にも横にも波に翻弄される。
強風に逆らいながら進む船内では、船酔いに苦しむ人もちらほら。
そんな中、約20分の航行を経て軍艦島周辺に到着。
目の前に広がる無人の人工島。その存在感は圧倒的だった。
そんな軍艦島を簡単に紹介しよう。
長崎港から南西に18キロの沖合に位置する端島(通称 軍艦島) 明治日本の産業革命遺産 製鉄鉄鋼、造船、石炭産業の構成資産の一つとして2015年に世界文化遺産に登録されたそう。
かつてこの島には5000人が住んでいたとのことだ。
今の東京の人口密度の9倍!?とのことで、すごい賑わいだったであろう。
ツアーは2時間ほどで終了。
数ある歴史上の建物や自然の中でも、この場所は特別に感じた。
午後の部では悪天候に見舞われツアーは中止になったとか、、。
本当にギリギリのタイミングで運良く行くことができた。
中華料理 四海楼
こちらも到着したときには大行列で、一気に期待が膨らんだ。
長崎といえばやはりちゃんぽんと皿うどん。
1時間待った末に、私は航海に出て冷え切った身体を温めようと迷わずちゃんぽんを注文した。
黄色に輝く錦糸卵の柔らかい甘みと、鶏ガラベースのスープが絡んだ海産物と野菜が織りなす深い味わいが私の味覚を唸らした。ただの昼食を超え、これも忘れることの出来ない経験になった。
長崎空港
長崎市から空港のある大村市までは下道約1時間。
レンタカーを返却し、3日間の旅もいよいよ終わりを迎える。
長崎空港は、お土産を手に搭乗を待つ人々で賑わっていた。昼に食べることが叶わなかった皿うどんを、ここでいただくことにした。お腹が空いていたわけではなかったが、「せっかくなら」という思いで最後の長崎グルメを堪能する。
皿うどんは想像以上のボリュームで、満足度は文句なしの100点。
旅の締めくくりにふさわしい一皿だった。
帰りの飛行機では、満腹感に包まれながら離陸する頃にはすでに深い眠りについていた。
夢の中でこの3日間の旅を振り返るように、心地よい余韻を楽しみながら旅は幕を閉じた。
2024年も、たくさんの楽しい旅行ができたことに感謝している。