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2024年最後の旅行記①-長崎-
早朝便の特別感に包まれながら、セントレア付近のホテルで前泊。「明日ちゃんと起きれるかな?」なんて不安を抱きながらも旅のワクワクが勝ってなかなか寝つけない。そんな葛藤の末、迎えた朝。空港は工事の影響で混み合っているけれど、その雑踏すら「旅してる感」を増幅させてくれるスパイスに。ANA371便に乗り込み、エンジン音が響く中、ついに離陸。ふわりと浮かび上がる瞬間、心も空へと引き上げられていくような感覚に包まれた。
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本日の目的地は長崎県。9時頃長崎空港に無事着陸。
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そしてリムジンバスに揺られながら、向かったのは佐世保市のハウステンボス。オランダの街並みを再現したヨーロッパをテーマとした九州最大のテーマパークである。アジア圏からの観光客に混じり、遠く欧州から訪れた人々の笑顔が交差する。異国情緒あふれる空間で、日本にいながら世界の風を感じる、不思議な1日が始まった。
まずは本日のお宿であるホテルオークラでチェックイン。オランダの街並みを模した住宅街、エメラルドグリーンに輝く水面をカナルクルーザーで進み、パーク内へ移動。
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ウキウキした抑揚が抑えられず、いよいよ入場。
そしてドムトールンからハウステンボスを展望した。
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その後は「ピノキオ」で昼食を食べ午後に備えた。
そんな矢先、小雨がしとしと降り注ぎ、体は少し冷め切ってしまった。
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そんなとき目にしたのは「ショコラ伯爵の館」の看板。ほんのり甘いカカオの香りが迎えてくれた。頼んだのはホットショコラのドリンク。その温かさに包まれながら、不思議と心も体も軽くなり、まるでショコラ伯爵からの贈り物のように感じられたひとときだった。
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こちらは謎解きゲーム。3つのコースがあり、私が選んだのは中堅のパーク内全体を舞台に繰り広げられるコースだ。広がる美しい街並みの中、およそ3時間を要し、心は名探偵コ◯ンさながら。
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広いパーク内を歩き回り、夢中で謎を追いかけていた私の目に飛び込んできたのは、空を大胆に横切る七色のアーチ。その壮大な光景に、足を止めてしばし見入る。偶然が重なり、導かれるようにして辿り着いたこの場所。この虹はきっと、私へのご褒美に違いない。
夜はパーク全体を使ったイルミネーション
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ハウステンボスのイルミネーションは、まさに別次元。光の魔法が街全体を包み込み、どこを見てもきらめく宝石箱のよう。クリスマスミュージックの音色に合わせて舞い踊る噴水。夜空へと弧を描き、水しぶきがイルミネーションの光を受けて輝く様子は、言葉を失うほどの美しさだった。壮大でいて心に響くその光景は、ただの「ショー」という言葉では表せない。
初めてのハウステンボスは、平日の静けさがまるで自分だけの特別な世界のようだった。美しい街並みと穏やかな空気に包まれ、ただひたすら満たされる時間。
言葉はいらない。ただ、満足。