オンラインだからこそできる、新しいイベントのかたち
昨晩ベイスターズさんの #NextBallparkMeeting というイベントでモデレーターを務めてきました。
普段は実際に集まってグループワークをしながらアイデアを深めていくそうなのですが、今回はこのご時世ということもあって初のオンライン実施。
野球の試合がない中で、おうちで野球を楽しむために何ができる?をテーマに、100人以上(!)の参加者の方とアイデアを出し合いました。
当日のレポートや感想は後日改めてまとめるとして、今回のイベントを通して個人的に感じたのは、オンラインだからこそできる「アイデアの発散」型イベントの可能性でした。
私はこれまでリアルイベントでモデレーターをすることが多かったのですが、トーク中に参加者のみなさんが楽しんでいるかどうかはちょっとした表情からしかわからないし、トーク後の質疑応答も手を挙げられる人ってかなり少数だと思うんです。
ましてや今回の参加者は100人超えだったので、もしリアル空間に集まっていたとしたら私も参加者として発言するのはかなり勇気がいったと思います。
でも今回はオンラインイベントだったからこそコメント欄は常時大盛り上がりで、トーク内容や他の人のコメントに触発されて「これもいいかも!」「こういうこともやってほしい!」といったアイデアがたくさん集まり、私もとても勉強になりました。
アイデアだけではなく、トーク内容への反応や進行への要望も本音で書き込んでもらえる分、「そろそろ次に行った方がよさそう」「ここはもっと深堀りしてもいいかも」などリアルタイムで満足度を見ながら進行できたのも新たな発見でした。
5年ほど前に「共創」という言葉が流行ったとき、同時に「拡散」と「収束」というワードもセットで語られていました。
「拡散」はとにかく新しいアイデアをどんどん出していくこと、「収束」は出たアイデアをふるいにかけていく工程を指しています。
そして前者は様々な立場から斬新なアイデアを提示し、後者は少人数で意思決定するという風にプロセスを分けることが重要とされています。
そして前者の「拡散」フェーズにおいては、実はオンラインでポンポンアイデアを出していき、そのアイデアに触発されてまた別のアイデアにつながっていく…というやり方の相性がよいのではないか、というのが今回自分がファシリテーションをしてみた感想です。
アイデアを広げるにはなるべく多くの人を集めた方がよいこと、そして感想でも同意でもよいので発言のハードルを下げて臆することなくやりとりしてもらう雰囲気が重要だからです。
これまでのビジネス系のイベントは有識者の話を「黙って聞く」という形がほとんどでした。
しかし今やオンライン配信の時代に移行しつつあるからこそ、いかにインタラクティブにやりとりができるか、そのために話者から聴衆への一方通行ではなく「共に考える」テーマ設定やコミュニケーション設計が重要になっていくのではないかと思います。
とはいえ私も今回のイベント中にすべてのコメントを拾い切れたわけではなく、多少タイムラグも生じてしまっていたので完璧な進行とは言い難い部分も多々ありました。
また、聞く側の感覚としても、オンラインはYoutubeやストーリーズといった短いコンテンツに体が慣れていることもあって、話すスピードや話題転換のタイミングもリアルイベントとは異なる工夫が必要だと感じています。
私もまだまだ企画設計やファシリテーションの部分で試行錯誤中ですが、こうした「一緒につくる」というイベント設計は「リアルイベントの代替」ではなく、「オンラインだからできるかたち」としての可能性が多いにあると思っています。
さらにいうと、noteのマガジンやサークル機能を使えばもっといろんなことができそうだなと帰る道すがらいろんな使い方を模索していたので、ぜひこうしたイベント設計の需要があればお気軽にご相談ください。(小売の分野でもやってみたい)
スポーツの分野でも、「選手とファン」だけではなく、こうした「球団とファン」のやりとりが増えていくとより楽しくなりそうだなと思ったイベントでした。
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