手紙の最後に、必ず書くこと
「体調には気をつけて」。
手紙の結びはいつも、この一言に決めている。
中学時代に応援していた選手が「ファンレターに体を気遣う言葉が入っていると嬉しい」とインタビューに書いていたのを読んでからなので、かれこれ15年以上同じ文言を手紙に書き続けている。
言葉というのは不思議なもので、はじめは特にこだわりなく書き始めたフレーズも、長く書き続けていると自分の価値観にも影響を及ぼしてくる。
今ではファンレターのみならず、noteやTwitterでの発信も「怪我せず元気でプレーできること」こそが大事だという価値観がベースにある。
もちろん活躍していい成績を残して欲しいけれど、それ以上に万全の体調で楽しくプレーすること。
ファンとして、好きな選手に望むのはそれだけだ。
成績不振で試合に出られないのも切ないけれど、怪我で出られないのはもっと悲しい。
努力ですぐに治るものではないし、手術ともなればシーズンすべてを棒に振ることもある。
さらに今シーズンは怪我だけでなくパンデミックの影響もあり、感染対策のみならず過密日程による疲労も普段より大きくなるはずだ。
応援している選手たちが怪我や病気に悩まされることなく、野球に集中できるように。
今年はいつも以上に彼らの体調面が気に掛かるシーズンだ。
そんな中で、福ちゃんが早々に骨折で離脱してしまった。
開幕前の練習試合で死球を受けたと聞いて心配していたものの、開幕戦ではスタメン起用されていたのを見て大事には至らなかったのだろうと安心していた。
しかしその直後、剥離骨折で二軍調整の報道。
移籍して今年はスタメンとして規程到達も期待していただけに、開幕早々の離脱はショックだった。
全力プレーが持ち味で、そもともと怪我の多い選手ではある。
私が「まずは元気に1シーズンを過ごしただけで御の字」という考え方になったのも、成績不振よりも怪我が原因で二軍調整を余儀なくされることが多かったことも理由のひとつかもしれない。
好きな選手には、まず元気にグラウンドに立ってほしいと思う。
たとえスタメンでなくても、一軍ベンチに入れなくても、元気に野球ができていれば活躍の可能性はいくらでもある。
だからこそ私はまた今日も「選手たちが元気に野球ができますように」と願わずにはいられないのだ。