私たちは、もっと「生き方」を選ぶことができる。
先日話題になったSK-Ⅱの「#changedestiny」という動画。
このシリーズはどれも希望に満ち溢れていて、でてくる女性たちがとてもかっこよくて大好きなのですが、今回の動画は成功者ではなくアジア全体の「私たち」にフォーカスしたことで、より大きな共感を呼んだように思います。
女性、特に26〜32歳のアラサー世代の女性は、常に自分の選択に迷いながら生きています。
どんなに楽しい仕事をしていても、既婚の友人に会えば迷い、子持ちの友人と話せば焦り、周りからの「早く『結婚、出産』という次のステージへ」というプレッシャーの中で、自分の欲望に向き合う余裕が持てていないのではないかと思います。
それはもちろん、逆もしかり。
結婚・出産によってキャリアを諦めざるをえなくなった人たちにとっても、「もしかしたらあの椅子に座っていたのは私だったかもしれない」という後悔や憧れの気持ちは少なからずあるはずです。
社会的にはもっと働けと言われ、家族や周りからは早く結婚して子供をもてと言われ、真面目な人ほど自分のキャパシティ以上のものを抱え込み、疲弊してしまうような気がします。
それは、本当に自分が求めているものなのだろうか。
周りからの期待に無理にこたえようとせず、そのときの自分が一番心地いいと感じるものを選び取る強さこそが、これからの女性に必要なもの。
SK-Ⅱの動画からは、そんなメッセージを感じました。
レールに乗っていれば、1社目の就職まではみんなと足並みを揃えていくことができます。
でも、就職以降はもう敷かれたレールなんてなくて、自分でどの道を歩くか選ばなければなりません。
とりあえず世間的なレールは結婚・出産することだから、一旦みんなそこを目指してしまうけれど、受験や就活のように努力でどうにかなる分野ではないので、そこではじめて「あれ、そもそもこっちでいいんだけ」と立ち止まってしまうのだと思います。
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最近まわりの友人たちと話していて思うのは、自ら不自由な枠に入ろうとしているということ。
でもそれは世間で言われるような「保守的」「チャレンジ精神がない」といったネガティブな理由ではなく、単に他の選択肢に出会えていないのだと思います。
例えば、私は前々職を辞める相談をした際に女性の先輩社員から
「次の会社で子供を産みたいと思ったら、2、3年は働かないと産休がとりづらくなるから、ライフプランまで考えてから辞める決断はしなね」
とアドバイスをいただいたことがあります。
その当時は「では2、3年は出産どころか結婚もしない覚悟でいきます」という決意をもって辞めたのですが、今になってみればこのアドバイスは半分正しく半分間違っていると思います。
なぜなら、産休がとれるかどうかは「状況による」としか言えないから。
まわりを見ていても、メガベンチャーと呼ばれるフェーズの企業であれば転職後1年たたずに産休をとっている人はいますし、どんなに長く勤めていてもその会社自体に体力がなければ「辞めてほしい」という空気をだされるものだと思います。
つまり、「転職したら2、3年は出産なんて無理」というのは単なる思い込みなんです。
もちろん、既婚アラサーの場合はやんわり出産の意思を聞かれることはあると思いますが、それよりも自社にとって必要な人材かどうかが一番大事で、伸びる会社ほど家庭と仕事のバランスがとれるよう配慮してくれるものです。
でも、実際にそんな会社があることを知らなければ永遠に「こうじゃないといけない」という檻に自らを追い込むことになります。
人が新しいことに踏み出すときに必要なのは、勇気よりも「選択肢を知る」ことです。
例えば、私も独立する前にフリーランスや経営者など会社員ではない人たちの話をたくさん聞いたからこそ、「会社員」という枠の中でどこにいくかを選ぶのではなく、そもそも会社員という枠組みすらも選択肢のひとつとして検討のテーブルにあげ、その中から選び取って今があると思っています。
当たり前のことですが、人は、知らないことは選べないのです。
だから、今の状況に少しでも疑問や不満があるのなら、まずはいろんな生き方を知ってほしい。
街で疲れた顔をしている人とすれ違うたびに、そう思います。
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そんな思いもあって、haletto編集長の三宅朝子ちゃんと「今日から、鎌倉に移ります。~鎌倉に移り住んだ3人の話~」というイベントを8/8(火)に開催することにしました。
メインテーマは鎌倉ですが、全員鎌倉という土地で暮らすことを自ら選んだ女性たちなので、自分の人生への向き合い方という大きなテーマについても深掘りしていけたらと考えています。
私たちはもっと「生き方」を選ぶことができる。
でも、そのためには選択肢を自分の中にもつことが必要不可欠です。
1人でも多くの女性に「選択のきっかけ」をもってもらえる機会にできたら。
そんな思いをもって、今コツコツと準備を進めていますので、ぜひみなさんの参加をお待ちしております!
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(Photo by tomoko morishige)
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