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今週読んだ海外記事と雑感(2020.8.15)
今週もピックしたニュースとコメントを転記してまとめておきます。
有料部分はニュースへの雑感です。
アメリカのTikTok禁止令はブランドにどんな影響を与えるか?
TikTokとWechatの「取引」が全米で禁止される大統領行政命令が45日後に施行されることが決定しましたが、「取引」の定義が曖昧なため混乱を引き起こしています。特にコロナによってECの比率が上がっている今、Wechatを介した越境ECもNGとなると米国企業への影響も甚大に。https://t.co/Bnf0MmqgFm
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 11, 2020
この記事の中で興味深かったのは、中国はラグジュアリー消費額で世界3位であるにも関わらずその消費が国内で起きている割合は10%にも満たず、ほとんどは海外で購入されているというデータ。旅行ができなくなったことでこれらの消費はECに向くことが予想されますが、WeChat Payが使えないと→
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 11, 2020
国際競争力を落とすことになるのでは…?という。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 11, 2020
海外企業の締め出しは日本車の時代からありましたが、モノではなくサービスがメインとなる時代においてはその生態系が複雑に絡み合っているからこそこれまでのような単純な話ではないよなと改めて思うなど…。
百貨店跡地をAmazonの配送拠点に転換へ
アメリカ最大のSC事業者であるSimon PropertyがAmazonと提携し、これまでJ.C.ペニーやSears がテナントとして入っていた場所をAmazonの配送拠点に転換する計画を進めているとの報道。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 11, 2020
ショッピングモールが倉庫にリプレイスされる時代がすぐそこまできている、、、https://t.co/KXEkHw41mQ
ちなみにSimon Propertyは破産したJ.C.ペニーの引受先としても名前が上がっているので、もしかするとAmazonとしては倉庫活用を足がかりに、J.C.ペニーをAmazonの売場の拠点のひとつにしていく算段もあるのかも?と邪推したくなるニュース。https://t.co/l7CT0VqTZE
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 11, 2020
Glossierが米国内の実店舗をすべて閉鎖へ
うおお、Glossierが国内3店舗の年内再開を断念し、店舗の従業員も解雇へ…!Glossierの店舗は特に体験価値に注力していたので、タッチアップを含めた商品体験ができない今、店舗をやる意味がないと判断したのも背景にありそう。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 13, 2020
とはいえ店舗の重要性は感じているようで→https://t.co/tHURYFU4Km
今と異なるかたちでの店舗を思案中とのこと。店舗にいく前にクローズしてしまったのは残念だけど、一旦クローズしてリモデルオープンするブランドもでてきそう。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 13, 2020
アジアのトレンドセッターとして注目される韓国市場
韓国が世界のEC市場で5位なことをはじめて知った…!ちなみに5年以内にはアメリカ、中国に次ぐ第三位の市場になると予測されているとのこと。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 13, 2020
デジタル先進国であり、K-POPや韓国ドラマなどコンテンツ力が高くトレンドセッターでもあることから韓国に投資するブランドも急増。https://t.co/9Toqvb9SJR
5年ほど前までは韓国ファッションといえば安さがうりのイメージでしたが、日本の若者にとっても中国の若者にとっても韓国はトレンド最先端の「憧れ」になりつつあることを感じます。韓国の場合は欧州のメゾンブランドとは異なり、音楽や映画などのソフトパワーをうまくファッションにつなげている→
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 13, 2020
→ところがユニークなポイントだと思います。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 13, 2020
アイドルたちが舞台衣装だけではなく空港ファッションを通してトレンドを発信し、ライフスタイルも含めて韓国ブランド全体のイメージを押し上げていく。
ファッションはファッション単体ではなくコンテンツと共に買われるものなのだなと思います
ラルフローレンがBitmoji向けのコレクションを発表
ラルフローレンがBitmoji向けのコレクションをSnapChatと提携して提供開始。全身をラルフローレンでコーディネートするだけでなく、トップスやボトムを他のブランドと組み合わせられるようになったのも画期的。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 12, 2020
今のところは無料でデータを配布するのみに止まっていますが→https://t.co/tv5Yu1Xodk
→Bitmojiを含むアバター向けのアイテムをファッションブランドが販売する未来もすぐそこまできている気が。ただアバターの場合は個々人の体格や生地の違いは関係なくなるため、骨格や生地への理解よりもアイコニックなデザインが作れるかどうかが人気を左右しそうなので、デザイナーとしては→
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 12, 2020
→異なる才能が求められることになるのだと思います。またアイテムの形状や素材で微妙な違いを出すといった工夫が難しいので、いかにブランドアイコンに価値をもたせられるか、つまりモノとしてではなく概念として支持されるためのブランド戦略が必要とされていきそう。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 12, 2020
ちなみにこのラルフローレンのBitmojiを試すために久しぶりにSnapchatを使ってみたのですが、HBRやBuzzfeedみたいなメディアもしっかり活用していて、記事に飛ばすだけでなくECに接続させていたりしてびっくり…!インスタより別ページに飛ぶUIがわかりやすい感。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 12, 2020
SnapChatは最近コスメブランドと共同でARでコスメのお試しができるフィルターをリリースしたり、仮想現実を物販に結びつける施策に注力しているのでInstagramとはまた別の進化の仕方をしているし、数年後にまた一気に広まりそうな気がする
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 12, 2020
ナチュラル系デオドラント製品が流行る理由
美容市場における「ナチュラル」の波はデオドラント商品にも浸透し、アルミニウムなどを配合しない自然素材のデオドラントD2Cが成長中。すでにP&Gやユニリーバに1億ドルで買収されたブランドも。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 12, 2020
日米では体質の違いもあってデオドラントの需要は異なりますが、→https://t.co/WcCMjjrBr6
「ナチュラル」をコンセプトにしたD2Cがおしゃれなイメージと共にブランドづくりをすることでスキンケア全体に顧客を広げていける可能性については納得感があります。特にメンズコスメの入り口としては日本でも可能性がありそう。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) August 12, 2020
今週のニュースの中で一番面白かったのはラルフローレンの取り組み。
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