今週読んだ海外記事と雑感（2021.1.9）

正月ボケで完全に曜日を間違えていましたが今年一発目の海外ニュースまとめです。いつも通り、後半の有料部分ではニュースへの雑感を書いています。

ファッションレンタルがコロナで受けた影響とこれから

コロナで大打撃を受けたRent the Runway創業者の年頭インタビュー。2020年は通勤通学がなくなり誰もがリラックスウェアで過ごした分、ファッションレンタルは苦しい一年でしたが、「ファッションの本質は自己表現だからこそ、人はスウェットばかり着続けることはできない」→https://t.co/t5L9sWXKJ3

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 4, 2021

→という彼女の主張には私も同感です。またアフターコロナの世界で週5日の出勤に戻ることはなくても、週2、3回は顔を合わせることになるだろうし、リモートワークの日も近所でランチをしたり人と会うなど別のイベントが発生するはず、という予測もその通りだと思っていて、→

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 4, 2021

長期的な視点で見ると人の「装う」ことへの欲求がなくなることはないはずだし、イベントごとにあわせて短期間だけ使いたい需要もなくならないはず。とはいえ直近の変化に対応する意味で、サブスクではなく借りたいときに借りたいものを、というRTR本来の仕組みに戻した話が印象的でした。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 4, 2021

レベッカ・ミンコフがあれよあれよというまにD2Cスタートアップの模範的ロールモデルみたくなっていて驚き。もともとデジタルやサスティナビリティに力を入れてきてはいたものの、直販への転換はもちろん、ミッションドリブンの発信に力をいれはじめたのが今っぽい。https://t.co/3tqbjJsEkj

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 4, 2021

今年の6月にはレベッカ…ミンコフ自身が書いた自叙伝が出版されるようで、本を通して自分の原体験と課題意識を語り、共感によってファンを増やす戦略はこれからD2C業界でも増えていきそう。ある意味、インフルエンサーブランド化していくということでもあるなと思いつつ。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 4, 2021

“she wants to be noticed for the impact she’s making, not the label.”

と顧客像を表現しているのはかっこいいな。イデオロギーをデザインではなく言葉で表現することの是非はさておき。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 4, 2021

Thinx CEOが語る今後のD2Cの卸売り戦略

生理用ショーツのThinx CEOの話の中で「外にでる機会が減ったからこそ新しいものを試すハードルが下がった」のくだりはなるほどと思った。特に生理用品は外出中にトラブルが起きたときのリスクが大きいので、家にいる時間が長い間に試す需要は大きそう。https://t.co/SgQ2mnbpCb

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 7, 2021

あと”product education”というワードが何度も出てくるのも印象的。サイト訪問者数は2019年の方が圧倒的だったけど、カテゴリ自体の認知が進んだ2020年はCVRが高くなったという話も示唆的。
あと小売店への卸売りは「品質の承認」効果があるという話はまさにその通りで、D2Cが百貨店に卸すのは→

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 7, 2021

→単なる販路開拓ではなく「○○に出店した」の実績作りのためだったりするのですよね。まぁこれはD2C関係なく、昔から連綿と続く小売のセオリーでもあるのだけど。
という意味では、小売の役割としてこの品質の目利きレベルをいかに維持するかが大事よなあと思ったりする。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 7, 2021

2021年に注目すべきファッションテックトレンド7選

Vogue businessによる「2021年のファッションテック予測」。全部で7つあげられているうち、個人的には「実店舗の役割が販売の場所からフルフィルメントセンターへ」の流れの加速には特に注目している。というか、そもそも店舗の本質的な役割は問屋と同じで→https://t.co/3YkPtWTUAZ

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 7, 2021

→情報もモノもメーカーと消費者が直接やりとりするのは非効率だからあいだに小売店が入ることで欲しいものをすぐ、迷いなく手に入れられる点にあって、その本質により近いていくという話なのかなあと。店舗の仕入れも、もはや近隣消費者に直接コンタクトして共同購入の仕組みとか作ってもいいのでは感

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 7, 2021

あとARを使ったバーチャルフィッティングに関しては、より精度が上がっていけば加工アプリのフィルターとして活用する可能性もあるんじゃないかなあと思ったり。現在すでにメイクした感が出せるフィルターがあるので、各ブランドごとのフィルターが有料で買えるとかファッションブランドのアイテムが→

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 7, 2021

→着せ替えできるとか。小売はどうしてもフィジカルな「モノ」があるゆえに商品管理コストが高くなりがちなのだけど、データそのものが販売できるようになれば不良在庫問題もある程度解決できるのではと思いつつ、顔も体もいかようにも加工できる世界は一種のディストピア感もあるなーと思ったり。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 7, 2021

ファッションECの世界で次に起こること

中国発のライブコマースアプリShopShopsがレベッカ・ミンコフを初期の目玉としてアメリカに上陸。TikTokやWechatの締め出しに揺れる最中ですが、ものともせずに切り込んでいく姿勢が素晴らしい。あと驚いたのは中国のライブ配信は4時間ぶっつづけでやったり（！)→https://t.co/MXNu8aa9ef

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 8, 2021

→2時間で125商品紹介したり（！）とこれまでのテレビショッピングと比べてかなり長い&詰め込みまくっていること。このあたりは文化の違いもありそうですが、日米は従来のテレビショッピングの型を無意識に踏襲しているだけなのかも、と思ったり。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 8, 2021

Airbnbがコロナ禍でも上場できた理由と旅行業の未来

世界的に旅行業界が大打撃を受ける中でIPO申請してきたAirbnb、どゆこと…！？と思っていたら、昨年6月頃から復調して飛行機は2/3減になっている時期でも予約件数は昨年対比18%減程度ですみ、むしろ遠くに行けない人たちが郊外にショートステイする目的で使われているとのことhttps://t.co/AZMbUxOAuB

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 8, 2021

特に印象的だったのは、Airbnbの物件はホテルが廃業してなくなってしまった地域にもあり、コロナ前の2018年時点でも予約の2/3はいわゆる観光地以外のエリアだった、という話。Airbnbが2017年に掲げていた「暮らすように旅をする」がコロナ禍の今まさに実現しているという。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 8, 2021

あと予約の91%は広告などを経由せず、オーガニック想起でアプリを立ち上げて物件を探していた、という調査も面白い。たしかに宿泊先を探すとき、ホテルだったら地名でぐぐるけどAirbnbはまずアプリを立ち上げるかもなあ。
個人的には、コロナ禍の少し前から力をいれはじめていた"Experience"事業が→

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 8, 2021

→現地にいけない分、オンラインの解説だけでどこまで価値を出せるのか、というところにも興味がある。もはやこれまで想定していたニーズを捨て去って、旅行の予習としての教養ライブイベントとか英会話要素いれるとか試してもいいんじゃないかなーと思ったり。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 8, 2021

はからずも今週2本もレベッカ ミンコフ関連の話題を取り上げていた…！改めて調べてみて気づいたのですが、レベッカ ミンコフってどのグループにも入っていない独立ブランドなんですね。だからこんなに打ち手がスピーディーなのかあと納得。