全員が競争の舞台に引っ張り出されることは幸福なのだろうか問題

コロナによってEC化が加速し、SNSやYouTubeの活用に力をいれる事業者も増えてきた。これまでローカルの小さなマーケットに向けて商売をしていたお店も日本中、世界中にマーケットが広がったのは喜ばしいことだ、とメディアでは語られている。

しかし現実には、地方の需要が首都圏に吸い上げられていっているだけなのではないか、という気もする。

私自身も地方出身なので、なぜ田舎でイオンが発展したのかが体感を伴って理解できる。地方にとってイオンは東京の出張所であり、地元の人からするとその地域らしさや文化よりも東京の華やかさや利便性を与えてくれるイオンの方が圧倒的に求められているのである。

これとまったく同じことが、ECの世界でも起きているはずだ。

ここから先は

1,271字

「余談的小売文化論」の内容に加え、限定のSlackコミュニティにご招待します!

消費文化総研

¥2,500 / 月 初月無料

「消費によって文化を創造し受け継いでゆくこと」を考えるコミュニティマガジンです。 有料マガジンの内容に加え、購読者限定Slackで議論を深…

余談的小売文化論

¥800 / 月 初月無料

「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手…

サポートからコメントをいただくのがいちばんの励みです。いつもありがとうございます!