今週読んだ海外記事と雑感（2020.11.28）

2020年11月28日 10:00

久しぶりにいつもの形式で海外記事がピックできて嬉しい。いつも通り、後半の有料部分ではニュースへの雑感を書いています。

「世界一のインスタグラマー」が子供服ブランドと契約へ

「世界一のインスタグラマー」とも呼ばれるChiara Ferragniが子供服ブランドのMonnalisaと5年間のライセンス契約を締結。Glossierと同じく、人気ブログをきっかけにオリジナルブランドを立ち上げて成功したインフルエンサーですが、こうした既存アパレルとの提携は→https://t.co/eYBBUT0xs8
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 24, 2020

→Kanye WestとGAPの10年契約しかり、契約年数も伸び、求められるコミット量も増えているように思います。この流れについては先日の記事でもふれましたが、有名人とアパレル企業の関係がこれまでのような「名前貸し」ではなく、「クリエイティブディレクター」のような→https://t.co/REDMD2YyMn
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 24, 2020

→より企業にコミットするかたちへと変化していることを感じます。Kanyeも実業家・投資家としての活動にも力を入れていますが、今後有名人もイメージキャラクターとしての役割だけでなく、ビジネスパーソンとしての役割も求められていきそうです。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 24, 2020

ちなみにChiaraのインスタフォロワーは2200万人…！
やはりこのレベルのインスタグラマーになるとSNSにおける顧客とのコミュニケーションやブランドとしての見せ方など本人ならではの知見ももっているはずだし、むしろそこを言語化していかないといけない時代なのかもhttps://t.co/ohiFWryM68
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 24, 2020

Amazonに出店するスモールビジネスを買い取り成長させるスタートアップたちの台頭

以前のnoteに「これからD2Cがコングロマリット化していくのでは」と書いたのですが、Amazonに出店している事業者を中心にコングロマリットを形成するスタートアップ「Thrasio」がすでに出現していた…！
調達も順調なようで、ゆくゆくD2C界のLVMHに化けるかも。https://t.co/BLwHrlp30d
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 24, 2020

Amazonに出店している小規模ブランド（年商1〜5億円）の中で将来伸びそうなブランドを見つけ出して買収し、表側はオーナーに任せつつ物流などの裏側を徹底的に効率化することで成長させるのが彼らのモデルのようで、百貨店もゆくゆくはこの形式を目指すべきなのだろうなと思ったりしています。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 24, 2020

D2Cの独立性は素晴らしい利点ですが、一方で原材料はもちろん梱包資材や物流面も独自で運営せねばならず、規模が小さいとその分割高になりがち（＝価格に転嫁せざるをえない）し、アパレルの歴史を考えてもブランドがグループ化する未来は避けては通れないだろうなと思います。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 24, 2020

「ヘッドセットなしのVR」が作る新たなバーチャル店舗のあり方

店舗に気軽に行けない今、バーチャルに店舗のよさを感じてもらうための「ヘッドセットのいらないVR」がコスメ企業を中心に注目され始めているとのこと。Zoomなどを使ったオンライン接客も含め、店舗の代替というよりはECの拡張としておもしろい動きだなと思います。https://t.co/ggD3a1TjMf
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 25, 2020

ちなみに記事中で事例として紹介されているCharlot Tetilburyの「バーチャルストア」がこちら。棚に並んでいる商品をクリックすると詳細を見ることができたり、ECに飛ぶとバーチャルフィッティングも可能（やってみたけど精度は低いw）。15分間のオンライン無料相談も。https://t.co/HJVksZFlhE
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 25, 2020

スマホで見ると普通のECよりは重たいみたいでさくさく遷移できないのがストレスな感じ。でもいわゆるECの無味乾燥なリスティングではなくお店っぽい見せ方にしていることで一覧性が上がるし、そこから気軽にBAさんにオンライン相談できたらかなりECの買い物体験が変わりそう。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 25, 2020

リーバイスがTargetに活路を見出す理由

リーバイスが百貨店の不振を受けてTargetの販路を拡大。オフィシャルのECも伸びてはいるものの、北米における卸売り割合が70%のリーバイスにとって直販ECだけでは打撃を吸収しきれず、コロナ禍でも集客力が衰えていないTargetやKohl’sに販路を見出しているようです。https://t.co/4830efZgn2
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 25, 2020

デジタルシフトの時代と言いつつも、これまで卸売やフランチャイズ展開をメインにしてきた会社はECがちょっと伸びたくらいでは損失を補填しきれない現実をまざまざと見せつけられたきもち。。。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 25, 2020

ブランドのソーシャルグッドは「販売額の一部を寄付します」から次のステージへ

ブランドの姿勢が購買を左右する時代ですが、Z世代は「商品を買うごとに寄付します」スタイルのソーシャルグッドではもはや誤魔化せず、創業者の姿勢そのものを見て判断する、という話は興味深い。https://t.co/bqqI88M16R
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 26, 2020

こないだこの記事で書いた「覚悟」の話とも近いような気がする。「社会をよくするために」と口で言うだけならなんとでも言えるけど、その課題に本気で取り組む「覚悟」があるブランドを「本物」と感じるのだろうなhttps://t.co/yuBTqg9oQ6
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 26, 2020

結局、まわりまわって「ブランディング」という概念が陳腐化していき、創業者やメンバーの本気度がそのまま「ブランド」になっていく時代になりつつあるのでは感
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 26, 2020

UltaがTargetと提携し、施設内にショップ・イン・ショップを100店舗出店へ

おー、UltaがTargetと提携してショップインショップを100店舗展開へ。通常の店舗のように美容室などの施術はなしでコスメの販売に特化するようですが、Targetはリーバイスといい、しっかりテナントを増やしていてつよい。。。https://t.co/BK2cH479CT
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 26, 2020

あと個人的には、Ultaの創業者が今回の提携に際して「Targetの店舗をきっかけにUltaを知って、直営店やECにきてくれたら」とオフィシャルに発言しているのがなかなかすごいなと。Targetもそれでいいと容認しているということですもんね。この辺も地味に次世代感ある。。。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 26, 2020

企業内個人のSNS発信が生む新たな問題

企業内個人の発信が奨励されるようになって久しいですが、アメリカではTikTokを中心に「業務中に会社の内部を
発信する」スタイルが問題に。業務関連の「バズ」によって若者が解雇される事例も後を絶たなくなってきているようで、デジタルネイティブ世代ならではの悩みが…https://t.co/v7ZbEDs6AD
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 27, 2020

今インターンをしている大学生や新入社員は世代的に物心ついたときからSNSが当たり前のように存在し、ストーリーズやライブ配信を通じてインフルエンサーが「素のままを見せる」ことにも慣れているので、社内の様子や備品を使った個人アカウントでのPRは彼らにとって「当たり前」なんだろうなと…！
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 27, 2020

一時期日本でもアルバイトが冷蔵庫に入ったりしてふざける画像がTwitterで出回る事件が頻発し話題になりましたが、この問題はそういう「若気の至り」とはまたちょっと違って、デジタルネイティブとそれ以前の世代では「出していい情報」の基準が異なることによるトラブルなのかなと。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 27, 2020

ただ消費者の傾向としては「いかに隠し事なく正直であるか」が世代関係なくブランド価値として認められはじめているので、どこを写されても発信されても問題ない状態が理想なのだろうなと思いつつ、ディズニーランドが裏側を見せないように見せてはいけない部分も当然あるわけで、難しさを感じます…
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 27, 2020

航空会社と同時に打撃を受ける空港内ショップたち

航空会社の業績はたびたび目にしますが、そういえば空港のショップに着目した記事は初めて読んだかも。空港のショップは免税店を含め単価が高いものも多いからか、業界の損失は34億ドルと試算されています。さ、さんじゅうよんおくどる…！
あと空港内ショップが難しいのは→https://t.co/RZ5Gx0GmZQ
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 27, 2020

→ローカルなショップと違って「応援しなきゃ！」という気持ちが起きづらいところにある気がします。ビジネスの仕組みとしても常連を作るのはほぼ不可能なので常に一見さんを相手にすることになり愛着が育たないので、こうした危機のタイミングでは「買い支えてもらう」のが難しいという…
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 27, 2020

免税エリアのみならず、カフェやフードコートとして入っているのは大半はチェーンストアやグローバルブランドなので他の部分で利益補填しているのだろうか…。
この5年くらいの間にSCとしての空港の存在感が大きくなっていただけに打撃も大きいよなと改めて気づくなど。。。
— 最所あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) November 27, 2020

今週ピックした海外記事を改めて眺めながら、「本物とは何か」について考えを巡らせていました。

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