人を「褒める」ということ
昨日はなぜか、たくさん「褒める」について考えた1日でした。
私は常々、褒めて人を動かす風潮に違和感を持っていて、『とりあえず褒めとけばええやろ』という姿勢に敏感なタイプです。
自分が相手を動かしたいから、という主語が自分になっている褒め言葉と、心から『素敵!』と感じたからこそ自然と出てくる褒め言葉は、似ているようで、やっぱり違う。
その違和感の正体はなんなのだろう、と考えてみて思ったのは、本当に人を動かす褒め言葉は『わかる』に近いということです。
ただかわいいとか上手とかの表面的な言葉ではなくて、自分という人間をわかってもらえたという感覚。
それこそが人の心に届く褒め言葉なのではないかと思うのです。
褒めてくれる人によって嬉しさが変わるのもきっと同じ理由で、『この人にわかってもらえた』ということが大切なんですよね。誰でもいいわけじゃない。
つまり、褒めるという行動自体が人を動かすのではなくて、相手がほしい言葉を差し出すことが人を動かすことにつながるのだと思います。
逆に言えば、きちんと相手のことさえ理解していれば、叱ることで『わかってもらえた』と感じられることもあるかもしれません。
結局どんな相手もこちらの思い通りに動いてくれることなんてなくて、できることといえば相手の力を最大限発揮できるようにサポートするくらいのもの。
そしてそのために、相手を理解する努力が必要なのだと思います。
もちろん一番いいのは何の努力もせず、自分が素直にいいと思って伝えたことが相手の胸を打っていた、という関係です。
『今まで言われたことなかったけど、実はこだわっている部分だったから気づいてもらえて嬉しい!』
という感情は、信頼関係を築く大きな鍵になるはず。
そのためにはきっと、広くアンテナを張っておく力と、それでいて細部まで見つめる目が必要なのだろうな、と。
そして何より、打算なく心の底から素直に伝えること。
人を褒めたり、素敵なものを紹介したり、好きだと伝えることで、まずは自分自身が幸せになることを学ぶことが、『褒め上手』への第一歩なのかもしれません。
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