今週読んだ海外記事と雑感（2021.1.30）

今週もTwitterでピックした海外ニュースまとめていきます。後半の有料部分ではニュースへの雑感を書いています。

SNSのトレンドをものづくりに反映する新ブランドFinesse

AIを活用してSNS上の流行をいち早くキャッチアップし、3Dで作ったプロトタイプをもとに顧客に投票してもらい、人気がたかったアイテムを販売するFinesseの取り組みが面白い。AIである程度需要予測し、完売した後も2、3週間で届ける受注生産方式をとることで→https://t.co/CXEF8qbL8P

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 29, 2021

→トレンドとエコを両立する仕組み。トレンドをキャッチアップする上で特にTikTokの存在が大きくなってきているようで「TikTokは現代のランウェイ」という話は納得感がある。流行はもはやボトムアップで生まれるのが主流になりつつあるのかも。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 29, 2021

FinesseのURLはこちら。昨年10月にプレローンチして最近調達したばかりなのでぐぐっても全然情報がでてこなくてめっちゃ探し回った笑https://t.co/anI1Om81Nr

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 29, 2021

「D2Cのキュレーションプラットフォーム」が必要な時代へ

D2Cが増えた結果、ブランド自らD2Cのアイテムをキュレーションする流れが。「ダイレクト」と言いつつ、インスタによるディストリビューションへの依存が高い現状をみると「ダイレクト」とは何かね…！？となるし、キュレーターとしての小売業の価値は普遍なのだなと思いますhttps://t.co/Nf06v9AiaX

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 28, 2021

SNSプラットフォームがソーシャルコマースを目指す上でレコメンデーション精度に力を入れているのもそれはそれで必要なアプローチなのだけど、「必要ではないけどほしいもの」を見つける体験にはまだまだ人力のキュレーションが不可欠なのだろうなあという気持ち

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 28, 2021

レコメンデーションってどうしても「点の提案」にならざるをえないわけで、インフルエンサーが支持されるのは点をつなぎあわせて抽象化しオリジナルの世界観を作っているからなのだろうなと。大半の人は点で提案されたものを組み合わせてスタイルを作れるほどセンスが確立されていないのではと思う

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 28, 2021

理想としては各自が「いい」と感じる基準を持ってここの商品の要不要を判断すべきなのだろうけど、すべての分野に精通できるほど人は潤沢な時間を持っていないし、その情熱もないので、「いい」の判断基準を他者に預けて「センスの高速道路」に乗りたいわけなのですよね。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 28, 2021

ブランドとのパートナーシップを強化するTarget

Levi’sがTarget限定でホームグッズラインを展開すると発表。コロナ禍でEC直販に力を入れるブランドが増えているものの、こういう挑戦的なラインナップはやはり伝え手としての小売の存在がまだまだ必要な領域なのだろうなと思います。https://t.co/XLikHhQ1Px

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 28, 2021

TargetはUlta beautyの店舗も今年中に100店舗増やすとアナウンスしていたし、ブランドとの結びつきを強化している印象。SCからの撤退が加速する中でこれだけ新規出店をとれているのはなぜなのかが気になる。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 28, 2021

リセールサービスのIPOが続く背景

今月IPOしたPoshmarkに続きThredupも申請中、次はStockXも？と盛り上がるリセール分野ですが、在庫を持たない形式はPoshmarkくらいなのがすごく不思議。日本のフリマアプリの進化とは全然違う道を辿っているのは何が要因なのだろう。あとPoshmarkはリセールというよりも→https://t.co/3DTnUMbSBR

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 27, 2021

→ソーシャルコマースをアイデンティティにしている部分も日本と違って面白い。Poshmark以外のサービスは物流の仕組みの構築が一番のネックになっているようなのだけど、たしかに自分たちで在庫を持ってしまうとSKU数がとんでもないことになる気がするのだけどまじでどうやって管理しとんや

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 27, 2021

アメリカの場合は "Second hand"がブランドもの中心に発展していったので本物かどうかの鑑定を挟まざるをえないところから在庫をもつようになったのだろうか。このへんの発展の違いは文化と商慣習の違いが大きい気がするので研究したい気持ち

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 27, 2021

コロナ禍でおもちゃの売り上げが増加

米国では2020年のおもちゃ売上が増加したとのことですが、興味深いのは販売数はそこまで変わっていないものの単価が16%も増加しているという点。家の中で過ごす時間が長くなった分、多少高額でも子供が満足して遊んでくれるおもちゃを選ぶようになったということかも。https://t.co/vEz35wcSPU

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 27, 2021

The RealRealの出店戦略

RealRealが新店舗をオープンしたニュースの中に出てきた「フラッグシップよりもカテゴリ特化型の小規模店舗の方が売上が増えることが証明された」という話が面白い。具体的な数字は公表されていないものの、今後の店舗のあり方のヒントになりそうな話。https://t.co/7EEtERnoGJ

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 26, 2021

これはおそらく来店前にオンラインで下調べしてからくる人が増えたからで、ある程度目的が決まっている人にとっては広いお店よりもすぐにほしいのもが見つかる小規模なお店の方が勝手がいいという面もあるのかなと。あとアメリカは店舗受け取りが盛んなのも影響していそう。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 26, 2021

啓発された消費者の時代

「啓発された消費者の時代」という視点が面白い。アメリカでは1/4が「スピリチュアルなものへの傾倒が強まった」と回答しており、消費がより精神的な行動になってきているとの見立て。「経験経済」を書いたジョセフ・パインの見解としては→https://t.co/kP2arZS4oo

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 26, 2021

→格差が広がってall or nothingな時代になってきたからこそ、それ以外の豊かさの指標を提示できるブランドが支持されているのだろうと。とはいえ記事の最後にもあるとおりブランドと自己を同一視し精神的支柱になればなるほど何か問題を起こしたときにバックラッシュが大きいのでこれもバランスかなと

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 26, 2021

「Community or Cult?」のくだりも興味深かったのだけど、これからブランドのカルト化は問題になっていく気がするなあ。特にウェルネス産業はスピリチュアル的な側面を強めると甚大な健康被害がでる可能性があるので媒介となるメディアやインフルエンサーのリテラシー強化も求められる感

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 26, 2021

これまでは顧客の可処分所得と可処分時間のすべてを自社に投下してもらうためにあらゆる施策が考えられてきたのだと思うけど、愛憎は紙一重であることを考えると過度の依存を作らないようにコントロールする必要があるのかもなあと。

— 最所 あさみ（asami saisho） (@qzqrnl) January 26, 2021

今週ピックしたニュースを改めて見返してみて、D2Cのキュレーションの話とTarget×リーバイスの話が実はつながっているのではないか、と感じました。