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余談的小売文化論

「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手が自分なりの正解を見出すための一助になる…
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2022年5月の記事一覧

今月読んだ本一覧(2022.5)

今月読んだ本一覧(2022.5)

最近は月5冊ずつくらいだったのですが、今月の読書を改めて振り返ってみると10冊弱読んでいてびっくり。久しぶりに現代小説を読んだら一晩で読了できるペースで読みやすいことに気づき(普段読んでる純文学系は3日〜一週間くらいかかる)、自然と読了数が増えた5月でした。

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文化的敗北とは何か

幼い頃、「ポカホンタス」に多大な影響を受けたのでネイティブアメリカンの文化に強い興味がある。自然と共生する考え方は日本的アミニズムと通じるものがあるし、彼らの気高い哲学は武士道に近い部分もある。ネイティブアメリカンとひとくちに言っても部族ごとに風習も考え方も異なるので、いつか現地で直接体験したり話を聞いてみたりするのが夢のひとつでもある。

仏教的ブランドのあり方

仏教的ブランドのあり方

ブランドは宗教に例えられることがよくある。単なる好き嫌いを超越した信頼は信仰に似たところがあるし、「推し」への熱狂は宗教にも通じるものがある。
宗教と聞くと多くの日本人は直感的に怪しさを感じてしまうものだが、何かしらの価値観や思想を伝えて同志を増やし、コミュニティを形成・育成していく営みとそのフォーマットは人間社会の根幹を為すといっても過言ではない。伝える手段(=メディア)はテクノロジーの発展によ

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「懐かしさ」の正体

「懐かしさ」の正体

はじめて台湾に行ったとき、えもいわれぬ懐かしさが胸に押し寄せてきたことを覚えている。淡水で川沿いを歩いていて俄雨に降られたときのことだった。一度も訪れたことがない街であるにもかかわらず、何世代も前からここで暮らしてきたかのような錯覚にとらわれ、頭がくらくらした。

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