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Twitterが50%の従業員を解雇-実際外資系日本法人はどんな風に解雇プロセスを実行しているのか?

イーロンマスクがTwitterを買収し、50%の従業員を解雇したらしい。TVのワイドショーでもとりあげられるトピックとなっています。
Twitterの内情は全く知りませんが、過去外資で解雇プロセスをまざまざと見てきた私が、だいたいどんな感じに実行されているか、実体験を元に想像してみました。

日本には解雇規制があるのに、何故簡単にそんな事を実行できるのか?

米国グローバル企業では日本支社の従業員数は10%もいないので、本社のCEOは各国の解雇規制とかはほぼ考慮しておりません。
米国はemployment at willという雇用形態が一般的で、企業側が雇用契約をいつでも終了(すなはち解雇)できるのです。(もちろん例外的に不当解雇になるケースもあります。)

米国人CEOのほとんどはどこの国でも簡単にリストラできると思っております。(実際には、欧州、日本等は労働者保護規制が強く、かなり難しいのですが)

CHRO(最高人事責任者)も、CEOから1週間後に50%レイオフせよという指令を受けた場合、反論すると自分も解雇されるので、強く反論もできないと思われます。あ、本社のボードメンバーもほぼ解雇されてましたね、、、

今回の場合も、各国のカントリーマネージャもしくは各部門のトップに50%レイオフせよと指示が飛んでいると想像されます。

あまりリーガルリスクを検討しないで「えいやっ!」でやっちゃっている可能性は高いです。

今回は3ヶ月程シビアランスパッケージ(割増退職金)が出たようですが、その補償で妥協できれば退職を受け入れ、それでは納得できない人は、民事訴訟に持ち込むことになります。
日本であれば、裁判すれば勝てる可能性は高いですが、時間もかかりその間転職はできなくなりますし、例え勝訴、和解できて残ってもその会社でのキャリアアップはほぼ望めませんので、まぁさっさと辞めて転職活動をした方が良いとの判断になるかと思われます。

会社としては、こうしたことも勘案して、多少の訴訟リスクは抱えながらも、風評リスク等なんともおもわないイーロンマスクの決断で実行しているのでしょう。

どうやって解雇対象を選んでいるのか?

これは上から割り当てが降ってくるので、解雇された人の直属の上司が選んでいるはずです。
その上司も解雇対象であれば、さらにその上ということになります。

直属の上司であれば、パフォーマンス等を勘案していると思いますが、もしそうでない場合は、かなり適当に決めているでしょう。
じっくり解雇対象選定会議なんてやっている猶予はなく、そもそもその会議に呼ばれている人も解雇対象になっていたりしますので、公正な選考基準というものは検討もされていないはずです。

こういう時に海外の幹部とも常日頃からうまく付き合っている人が生き残ったります。
知ってる人よりも知らない人の方が切りやすいからですね。

あと、パフォーマンスが良ければクビにならないと思う方も多いかもしれませんが、そうではなく好き嫌いで判断していることがほとんどなので、ご注意ください。事例がご覧になりたい方はこちらをどうぞ→キミは何故会社を辞めたのか?#3「ウルトラクイズ的D社編」

解雇しておいて、やっぱり戻ってきてというような事が起こるのか?

上記のウルトラクイズ的D社編でも、そんな事が発生していました。
クビにしておいて、実際業務を回そうとしたらその人がいないと回らなかったので、舌の根も乾かないうち(その時は数週間後だったと記憶しています)に再雇用をするということがありました。
それぐらい適当に解雇対象が選ばれていたので。

解雇になったら、再就職に影響がでるのか?

さすがに解雇されたら、再就職で悪い影響がでるのではないかと不安になるかもしれません。
私も解雇された時は、とても不安になりました。
が、結局私のケースでは、なんの影響もなく、逆に外資のM&Aの一環で解雇された事は、自己責任ではない明快な退職理由として扱われたので、普通の転職よりも転職理由の面では、プラスだったかもしれません。

今回のケースも、解雇された方の再就職に全く悪影響はないと思われます。みんながイーロンマスクの都合で解雇されたことを認識しておりますので、だれも咎めたりはしません。
安心してください。

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