いろいろな言語でご当地キャラ
5月11日はご当地キャラの日です。
ご当地キャラとは、ゆるキャラやローカルヒーローなど特定地域で活躍するキャラクターのことで、実写系やイラスト系、CG系などがいます。
実写系ご当地キャラはゆるキャラと呼称されるものが中心となっています。
いろいろな言語でゆるキャラ
ゆるキャラは日本発祥であり、ゆるは“緩い”の意で、キャラはキャラクターの略です。
キャラは英語“Character”の略である〈Chara〉由来の表記となるか日本語ローマ字由来の〈Kyara〉由来の表記となるかは言語によって異なっていて、キリル文字圏や東南アジアの諸言語では後者の系統が多いようです。日本の漫画及びTVアニメ『しゅごキャラ!』の各言語版の影響で〈Chara〉がチャラ系統で読まれる影響もあります。
インド諸言語ではサンスクリット語で“キャラクター”の意の〈चरित्र〉[チャリトラ]と英語の略語〈Chara〉がチャラとも読まれる影響を受けています。
なお、英語における文字コードの字母・記号の意味としての“Character”の略称は〈Char〉[ʧɑː チャー/ʧɑ˞ː チャー]と本来の発音と異なる傾向になっていて、架空のキャラクターの意の〈Chara〉の発音にも影響を与えています。
【Yuru-chara】ほとんどのラテン文字使用言語 - キャラは〈Chara〉から言語によって〈チャラ〉(スペイン語やスワヒリ語など)か〈シャラ〉(フランス語やポルトガル語など)か〈ハラ〉(ドイツ語やポーランド語など)か〈カラ〉(ラテン語やイタリア語など)のいずれかに近い発音となる。
【Yuru-cara】ポルトガル
【Yuru-kara】トルコ、マレー - マレー語でキャラクターは〈Karakter〉。
【Yuru-kyara】ウズベク、インドネシア
【Yuru-xara】ウイグル
【Ýuru-çara】トルクメン
【Joeroe-chara】アフリカーンス
【Juru-chara】ドイツ - 旧正書法による表記で、現行正書法では英語と同一表記。キャラクターの〈Charakter〉に合わせて連字〈CH〉の発音がハ[xa]となる。
【Juru-čara】セルビア・クロアチア、ラトビア
【Juru-ĥaro】エスペラント - キャラクターは〈Ĥaraktero〉。
【Juru-kjara】チェコ、スロバキア、ハンガリー
【Juru-kjara】ハンガリー - ハンガリー語でキャラクターは〈Karakter〉。
【Γιούρου-χάρα】ギリシャ - キャラクターは〈Χαρακτήρας〉で、語源に合わせた略語。
【Ιούρου-χάρα】古典ギリシャ - キャラクターは〈Χαρακτήρ〉で、ラテン語や英語などの〈Character〉の語源。
【ⲓⲟⲩⲣⲟⲩ-ⲭⲁⲣⲁ / ⲒⲞⲨⲢⲞⲨ-ⲬⲀⲢⲀ】コプト - キャラクターは〈ⲭⲁⲣⲁⲕⲧⲏⲣ〉。
【ⲓ̈ⲟⲩⲣⲟⲩ-ⲭⲁⲣⲁ / Ⲓ̈ⲞⲨⲢⲞⲨ-ⲬⲀⲢⲀ】ヌビア
【Иуру-кьара】アブハズ
【Йуру-кйара】クルド
【Юру-кяра】ほとんどのキリル文字使用言語 - 本来のキャラクターの意の〈Характер〉ではなく純粋な日本語の〈Кяракута꞉〉由来。
【Юру-чара】ブルガリア、タタール、トルクメン
【Юрү-кяра】モンゴル
【Јуру-кјара】アゼルバイジャン
【Јуру-ќара】マケドニア
【Јуру-чара】セルビア
【Եուրու֊խարա】西アルメニア
【Յուրու֊խարա】アルメニア
【იურუ-ჩარა / ᲘᲣᲠᲣ-ᲩᲐᲠᲐ / Ⴈⴓⴐⴓ-ⴙⴀⴐⴀ】ジョージア
【ჲურუ-ჩარა / ᲲᲣᲠᲣ-ᲩᲐᲠᲐ / Ⴢⴓⴐⴓ-ⴙⴀⴐⴀ】ラズ
【יורו־קיארה】ヘブライ
【یورو تشارا】エジプト・アラビア
【یوروچارا】ペルシア
【یورو چارا】西パンジャブ
【يورو چرا】シンド
【یورو چرا】ウルドゥー
【یوٗروٗ چَرا】カシミール
【يورو شارا】アラビア、チュニジア - アラビア語本来の“キャラクター”の意の単語である〈شخصية〉[シャハスィーヤ]も掛けている。
【يورو كيارا】アラビア - 純粋な日本語由来。
【يورو کيار】ジャウィ
【یورو کیارا】ダリー
【يۇرۇ خارا】ウイグル - キャラクターはキリル文字表記〈Характер〉に合わせた〈خاراكتېر〉。
【يۋرۋ كيارا】カザフ
【ޔޫރުޗަރާ】ディベヒ
【ܝܘܪܘ ܟܝܐܪܐ】シリア
【ܝܘܪܘ ܟ̰ܐܪܐ】アッシリア現代アラム
【युरु-क्यारा / 𑌯𑍁𑌰𑍁-𑌕𑍍𑌯𑌾𑌰𑌾】サンスクリット
【युरु-चारा】ネパール
【युरू-चरा】コンカニ
【युरू-चारा】ヒンディー - 梵語由来でキャラクターの意の〈चरित्र〉の影響も受けている表記。
【यूरू-चारा】マラーティー
【ইউরু-চারা】ベンガル
【য়ুৰু-চাৰা】アッサム
【ਯੂਰੂ-ਚਾਰਾ】パンジャブ
【ཡུ་རུ་ཁྲ་ར་ , ཡུ་རུ་ཁྲ་ར།】チベット
【ꯌꯨꯔꯨ-ꯆꯥꯔꯥ / য়ুরু-চারা】マニプーリ
【યુરુ-ચારા】グジャラート
【𑂨𑂳𑂩𑂳-𑂒𑂰𑂩𑂰 / युरु-चारा】ビハール/ボージュプリー - 梵語由来でキャラクターの意の〈𑂒𑂩𑂱𑂞𑂹𑂩〉の影響も受けている表記。
【𑒨𑒴𑒩𑒳-𑒔𑒰𑒩𑒰 / यूरु-चारा】マイティリー - 梵語由来でキャラクターの意の〈𑒔𑒩𑒱𑒞𑓂𑒩〉の影響も受けている表記。
【𑠣𑠯𑠤𑠰-𑠏𑠤𑠬 / युरू-चरा】ドーグリー - 梵語由来でキャラクターの意の〈𑠏𑠤𑠭𑠙𑠹𑠤〉の影響も受けている表記。
【ୟୁରୁ-ଚାରା】オリヤー
【யூரு-சாரா】タミル
【యురు-చారా】テルグ
【ಯುರು-ಚಾರಾ】カンナダ
【യൂറു-ചരാ】マラヤラム
【යූරු-චාරා】シンハラ - 梵語由来でキャラクターの意の〈චරිතය〉の影響も受けている表記。
【ယူရူ-ချာရာ】ビルマ
【យូរូ-ខ្យារ៉ា】クメール
【ยุรุเคียระ】タイ - キャラクターは〈คาแรคเตอร์〉。
【ຢູຣູ-ເຄຍຣາ】ラオ
【ꦪꦸꦫꦸ-ꦏꦾꦫ / Yuru-kyara】ジャワ
【ᬬᬸᬭᬸ-ᬓ᭄ᬬᬭ】バリ
【ᮚᮥᮛᮥᮊᮡᮛ】スンダ
【ᜌᜓᜇᜓ-ᜃ᜔ᜌᜇ / Yuru-kyara】タガログ/フィリピノ
【ᜬᜳᜭᜳ-ᜣ᜴ᜬᜭ】ハヌノオ
【ᝌᝓᝍᝓ-ᝃᝒᝌᝍ】ブヒッド
【ᝬᝳᝮᝳ-ᝣᝲᝬᝮ】タグバヌワ
【유루캐릭】韓国 - キャラクターは〈캐릭터〉で、更に《캐》と省略される場合がある。
【ゆるチャラ / Juru-cara】沖縄 - 日本語標準語の〈キャ〉[kʲa]が沖縄語では〈チャ〉[ʧa]に置き換えられる。日本語でも英語の影響でこの表記が見られる。
【ユルチャラ / Yuru-cara】アイヌ - 拗音が本来存在しないため、日本語のキャ行音をチャ行音に置き換えた表記。
【ዩሩ-ሻራ】ティグリニャ
【ዩሩ-ቻራ】アムハラ
【ⵢⵓⵔⵓ-ⴽⵢⴰⵔⴰ】アマジグ
【ꖳꖩ-ꕦꕟ】ヴァイ
【𞤒𞤵𞤪𞤵 𞤑𞤴𞤢𞤪𞤢】フラニ
Characterの略語のキャラに関する各言語のエトセトラ
キャラクターの形に作った弁当を意味する“キャラ弁”は英語では〈Charaben〉の他に〈Kyaraben〉も見られるようで、日本語からの借用語としての綴りになっています。
漢字圏では架空のキャラクターの呼称は〈角色〉が使用されます。