草のかんむり*短歌七首

ひとりきり国王だけの王国の王のかんむり草のかんむり

曇天にレモンを一つ投げ上げる君からもらった野球帽ごと

コンビニのレジであわててしまうとき好きな音楽流れてきたら

キッチンは31.3℃カレー煮ているデリーかここは

盤面を見ても何にも分からぬが好きな駒はまっすぐの香車

夏草の匂いの記憶七月は私の中にあるはずのもの

野葡萄のまだ小さくて青い実を小鳥はいつかついばみに来る


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