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#2 大学生がもっとも輝いた日

 最強寒波の襲来により、日本列島各地で大雪による交通障害、水道管破裂による断水、電気代高騰で暖房費のやりくりに悩まされている全国の皆様にお見舞い申し上げます。今回は遅ればせながら今年の正月に放送されていた、箱根駅伝にも負けない熱い戦いのリポートです。

 2023年1月2日に放送された『パネルクイズアタック25Next 』(BSジャパネクスト )。冒頭、現在の問題出題者、沢木美佳子のナレーションによって、1975年4月の番組スタートから現在に至るまでの歴史、初代MC 児玉清の各年代ごとのアタックチャンスコールから、三代目MC 谷原章介の、意気込み溢れる番組初登場の模様を貴重映像で振り返った後、今回は特別版、史上初づくしの実験的企画、という字幕。ここから番組はドキュメンタリー要素を含んだ展開となっていきます。

 午後1時20分、スタジオ入りする4チーム16人の出場者たちは、解答席のセットを見て興奮気味の様子。卓上には両サイドの早押しボタン、映像問題が映し出されるモニターや、4名のパネルの獲得状況が数字で表示されるカウンターがある様子は、普段テレビでは映らない貴重なシーンです。
 MC谷原の登場とともにオープニングがスタート。今回は大学クイズ研究会対抗戦。4人1組のチーム編成で、問題を一定数消化すると解答者が交代する駅伝方式というルールが紹介されると、MCの一声でパネルが36枚に拡大。「アタック36」として開催する展開にどよめく解答者たち。彼らはこのような展開を知らされていませんでした。パネルも最初から中心に4色出揃った状態から、午後2時10分、「アタック36」がスタート。赤の席に早稲田大学、緑の席にお茶の水女子大学、白の席に東京大学、青の席に京都大学のクイ研のメンバーが紹介され、通常放送通りの読み上げ問題方式で進行していきます。8枚パネルが埋まっていくごとに各チームの解答者が交代、東京大学が枚数で有利に進めていくなか、京都大学との激しく競り合い、残りのパネルが5枚になったところでアタックチャンス。そこに早稲田大学が割って入ってくるかたちで、最後のパネルを残した時点で赤の早稲田大学が東京、京都両大学を逆転しトップ賞が確定。最終的に赤13枚、緑1枚、白11枚、青11枚で「アタック36」は赤の早稲田大学が混戦を制しました。
 ここで再びMCの一声。先程までに獲得したパネルの色はそのままに、その周りに28枚のパネルが追加されると、「アタック64」として大会は続行、解答者は再びどよめきます。問題出題者、沢木から「アタック64」のルールが説明されると、休憩時間に入り、各チームにインタビュー。

 午後3時25分、「アタック64」がスタート。ここではレギュラー放送回でもお馴染みの、「地域創生ふるさとクイズ」。28枚のパネルに書かれているジャンルにちなんだご当地の映像問題が出題されます。なお、この「アタック64」では、たとえ自分の色同士で挟むことができなくても、正解したチームがそのパネルを獲得でき、その上次に好きな番号を選ぶことができるルールとなっています。最初は「アタック36」トップ賞の赤、早稲田大学が番号を選びます。7枚パネルが埋まっていくごとに各チームの解答者が交代、それまでやや押され気味だったお茶の水女子大学が正解を重ね、枚数を増やしていきますが、ここでも東京大学が優勢。枚数で他校を圧倒します。
 パネルが残り5枚となったところで、MCから新ルール「アタックチェンジ」の説明。次の問題に正解したチームはそのパネルを取った後、今後の展開に有利になるパネルを1枚選んで消せるのがアタックチャンスならば、アタックチェンジは1枚消せるだけでなく、それを自分の色に変えることができ、挟めるところの色も変わるシステムです。
 このチャンスをものにした京都大学が勢いづき、残り1枚になったところで東京大学を逆転、トップ賞を確定させます。結果、赤13枚、緑9枚、白15枚、青27枚で青の京都大学が「アタック64」の勝者となりました。リベンジの機会を希望する、と東京大学のメンバーが雪辱に燃えるなか、さらに周囲にパネルが36枚追加され、MCから今回の大会の正式名称「パネルクイズアタック100 大学クイズ研究会対抗戦」がコールされました。東京大学の願いは三度実現しました。

 休憩とインタビューをはさんで午後5時55分、「アタック100」がスタート。ここで出題される問題は答えが二つあり、両方解答しなければならないルール。ですが、正解するとパネルを2枚獲得できるため、一気に枚数を増やし逆転するチャンス。9枚パネルが埋まるたび、解答者が交代、パネルが残り10枚と5枚になった時点でアタックチャンスが発動。問題も通常通り一問一答形式に替わります。目まぐるしいパネルの色の変化のなか、一時は早稲田大学がリードしていましたが、次第に京都大学の独走態勢から、一回目のアタックチャンスを足掛かりに東京大学の反撃が始まり、東京大学と京都大学の一騎討ちに近い様相を呈していきます。残り1枚となったところで、京都大学の逃げきりでトップ賞が確定。最終結果、赤24枚、緑1枚、白32枚、青43枚で「アタック100」優勝は京都大学に決まりました。最終問題の獲得したパネルから見える映像クイズの「ジョージ・オーウェル」も正解し、日本一周クルーズ4名分獲得できました。

 MC谷原も番組のエンディングで「今日は長くなる」と覚悟を決めて今回の収録に臨んだことを打ち明けますが、最後は熱いクイズの戦いを終えた大学生たちを拍手で讃えました。そんな異例づくしの番組の最後には、この日のハイライト映像とともに、この企画にかける番組関係者の並々ならぬ熱い思いを代弁するかのような字幕が流れて来ました。

 パネル100枚を戦い抜いた大学生の皆さん
 2時間半もご覧頂いた視聴者の方々
 ありがとうございました。

 No  Attack,No Chance !

 パネルクイズアタック25Next 
 皆さんにワクワクして頂ける番組を目指し
 これからもどんどんアタックしていきます! 

 確かに、番組出演者の知り合いや親戚か、よほどのクイズマニアでない限り、2時間半というクイズ番組の視聴時間は極めて長く過酷なものと思われます。そして何より、この一番組の、ざっくりとしながらも、だらだらと長い文字起こしに最後までお付き合い頂いた読者の皆様に感謝申し上げます。

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