#28 過去の自分に挑む芸能人たち
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2025年は巳年。歴史を振り返ると、この干支は世界で大きな変革が起こる年でもあります。
1977(昭和52)年、伝説の視聴者参加型クイズ番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』(日本テレビ)の第1回が放送されたこの年、プロ野球・巨人の王貞治選手がハンク・アーロンを抜いて当時世界1位の本塁打数を記録。その偉業を称え、時の内閣総理大臣・福田赳夫が国民栄誉賞を制定し、王はその受賞者第一号となりました。
日本では元号が“昭和”から“平成”に改められた1989年、中国では天安門事件が発生。ヨーロッパではおよそ28年間そびえ立ったベルリンの壁が、ルーマニアではチャウシェスク大統領の長期独裁政権が崩壊し、東欧革命の始まりを迎えていました。
プロ野球選手のイチローがメジャーリーグデビューし、全米の注目を集めた2001(平成13年)年、現地9月11日のアメリカ同時多発テロによって世界に自粛ムードが漂い、その後の国際情勢や安全保障に暗い影を落としました。
大谷翔平がプロ野球選手のキャリアをスタートさせた2013(平成25)年、2020東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定。また『笑っていいとも!』(フジテレビ)が翌年3月での放送終了を発表したのもこの年です。
そんな国際政治から日本のエンタメに至るまで、大きな影響を与える出来事が起こる巳年。では、イチローが日米野球殿堂入りを果たした令和7年、クイズ界では何が起きるか。その兆しとなりそうなのが、クイズ問題の再利用です。
2024年12月29日放送の『クイズ タイムリープ』(日本テレビ)では、日本テレビが誇る伝説のクイズ番組で実際に出題された映像をそのまま使い、令和の芸能人が当時のパネリストより早く正解できるか競いました。
そんななか、レジェンド枠として『マジカル頭脳パワー!』から間寛平、『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』からは山瀬まみが、当時自身が出演した際に出題された問題に挑むという、過去の自分と対決する構図が印象的でした。ある問題では寛平がタッチの差で過去の寛平に負けたこと、また別の問題では、現在と過去の寛平が揃って間違えるという、どんなに時が流れようと、得意な問題、間違い方まで同じになる現象が起こりました。この現象は山瀬にも当てはまり、あと5秒あったら過去の自分と同じ間違った解答をしていた、と告白するほどでした。
また、1月1日放送の『おしょうバズTV』(テレビ朝日)では「クイズ1月1日」のパートで、2001年1月1日放送の『タイムショック21』(テレビ朝日)に出演し、映像問題に答えようとする井森美幸を見て、その問題の答えは何か、現在の井森美幸に出題される、という件がありました。当時の井森は正解しましたが、令和の井森は正解できませんでした。こちらもなかなかうまくはいかないようです。
一度出題された問題を、時を経て再び出題する。解答者に当時の記憶がなければ、新しいクイズとして受け入れられ、新鮮な気持ちで問題を解くことができる。クイズ問題のリユースは、今後の一大トレンドとなるでしょうか。
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