カウンセラーが信じられなくなった日
英語の勉強、TOEICに限れば年内に850点はなんとかクリアしそうな気がしている。
というのもスタディサプリというTOEIC特化型のすごいアプリがあるから。あとは私がそれをしっかり使いこなすのみ。
あまりよい言い方ではないかもしれないが、私がどう工夫する間でもなく、需要のあるものにはそれなりのサービスが充実しているのだ。こちらも相当の対価を払うことになるけれど。
問題はGREである。
同じ英語といえども、出てくる英語の質のようなものがTOEICとは全く異なるのだ。私の理解が正しければ、GREは単なる語学力を図るものではなく、修士課程の履修にあたり前提となる地頭力が問われるものだ。だからマスターを取るにはその力、つまり論理的に書いたりや数字を扱ったりする力がなければ、たとえ入学ができたとしてもその後とても厳しい学生生活を送ることになるというわけだ。とはいえ使われる英単語がいちいち難しいので、問題が何を言わんとしているのかが分からない。
数字といえば、今職場で予算の業務がピークを迎えていて、しんどい。学部時代、統計学でよくない成績を取ってしまって、成績証明書で悪目立ちしている。統計学を履修していたこと自体を忘れていたのだけど。就職試験でも事務処理能力を試すものとして筆記試験があったけれど、やはり数学が対策の中で一番苦労した。それくらい、数字を扱うのは日本語でさえも苦手であり、できることなら避けたいことのひとつ。使えるようになれば、強力な武器になるとはいつだって思ってはいるのだけど。
通常、英語やGREでスコアメイクを終えてから各校の志望理由やエッセイ執筆に着手する、というのが受験の流れのようだけれど、その理由がよくわかった。英語のボキャブラリーだけでなく英語で書く力だって、短期間で身につくものではない。それを私は今、出願準備と同時にやろうとしている。志望理由書だってまだ完成していないに、あらゆる時間を犠牲にして、ただただ試験の勉強に労力を注ぐのだ。
カウンセラーはそれをさも簡単なことのように言っていたけれど、もしかしたら私、「一緒に頑張りましょう」の言葉に騙されたか。彼は、私がそもそも年齢や経歴などからビジネススクールに不適切と分かっていて、私がGREの対策を始めれば早い段階で自然にドロップアウトしていくと思っていたのではないか。多分、そんなことはないと思いたい。一見どうしようもない問題にどう直面して乗り越えるかを、ビジネススクールは見ているのだ。そしてカウンセラーはプロだ。多くの事例を知っているだろうから、私も短気にならず、ここでも地頭力を鍛えつつ元を取る気持ちでしっかり準備して、絶対に合格通知をいただきたいものだ。
しかし、それにしても、これまで直面するたびに辛酸を舐めてきた数学に、ここにきてまたも苦労することになるとは。
冷静に考えると、この数週間、私はビジネススクール出願レースに踊らされている気もする。学校の国際的な評価うんぬん、ビジネスのネットワークうんぬんを気にするよりも、周りにフランス人が多い環境で、フランス語の授業を受けられる環境(こちらはGRE不要)の中で着実にフランス社会に溶け込みながら、起業の準備をしていくことの方が私には重要な気がしている。
本当に起業するなら、GREの勉強をする時間で市場調査や現地で成功している競合の確認、スキルアップやホームページの構築など、やるべきことはたくさんある。原点に戻ってみれば、私がやりたいのは広く国際的な人脈が必要なグローバルビジネスではなく、日仏がより深くつながるきっかけになるような、そして地域に根ざした小さなアトリエ運営みたいなものだから……というのは単なる言い訳か。
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